地図で見る、一部の豊かな国とそうでない国の"ワクチン格差"の凄まじさ

ワクチン接種

新型コロナウイルスのワクチンを接種する女性。

John Moore/Getty Images

  • 経済的に豊かな国はそうでない国に比べて圧倒的に多くのワクチンを購入、投与している。
  • Our World In Dataの地図はその大きな格差を示している。
  • 専門家はこの格差が世界に多くの死者をもたらし、パンデミックを長引かせるだろうと警鐘を鳴らしている。

Our World in Dataの地図は、一部の経済的に豊かな国とそうでない残りの国の間の"ワクチン格差"がいかに大きいかを示している。

この地図には、それぞれの国で新型コロナウイルスのワクチン接種を少なくとも1度済ませた人の割合がまとめられている。

地図

Our World in Data

地図はヨーロッパの国々や北米、一部南米の国で接種率が高く、アフリカで特に接種率が低いことを示している。

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は先週、この格差を「強欲」と非難し、経済的に豊かな国は余ったワクチンを自分たちの効果を持続させるための「ブースター」として使うのではなく、寄付すべきだと話した。

「わたしたちは今、(ワクチンを)必要とする人々を守らないという意識的選択をしている」

専門家は、ワクチン接種率の不均衡は一部の国がパンデミックによって、より深刻な影響を受けることを意味すると警鐘を鳴らしている。また、ウイルスが変異と流行を続ける中、この不均衡が豊かな国も含め、パンデミックを長引かせるだろうとも指摘している。

地図の製作に携わったマックス・ローザー(Max Roser)氏は、COVAXと呼ばれる経済的に貧しい国にワクチンを分配するWHOのスキームを支持するとツイッターで述べている

「世界的なパンデミックを終わらせるために、豊かな国はCOVAXを支援し、ワクチンの生産にかかる資金を出すべきだとわたしは考えています」

[原文:Striking map shows the vaccination divide between a few rich countries and the rest of the world

(翻訳、編集:山口佳美)

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