暑すぎてあらゆるものが地下に? オーストラリアにある「世界のオパールの中心地」をのぞいてみた

地下

過酷な暑さから逃れるため、住民は古いオパール鉱山を家に変えた。

Mark Kolbe/Getty Images

  • クーバーペディはオーストラリア南部のアウトバックにある小さな町だ。
  • クーバーペディの住民の多くは、過酷な暑さから逃れようと地下で生活している。
  • 地元住民が「ダッグアウト」と呼ぶ地下には、家、バー、教会などさまざまなものがある。

クーバーペディは南オーストラリア州にある。首都キャンベラからは1000マイル(約1600キロ)以上離れている。

地図

Google Maps

この町は「世界のオパールの中心地」と呼ばれている。クーバーペディは、アボリジニの言葉で「穴の中の白人」という意味だ。


夏になると、その気温は約49度にも達する。

周辺の様子

Reuters

日陰でも37度以上に感じられることが多い。

地元住民にとっても観光客にとっても残念なことに、厳しい日差しを和らげてくれる雨はほとんど降らない。


その乾燥した気候のせいで、水不足に陥ることも。

節水

節水を呼びかけるサイン。

Mark Kolbe/Getty Images

ABC Newsによると、クーバーペディは町から15マイル(約24キロ)ほど離れたグレートアーテジアン盆地から水を引いているという。


この地域では長らくアボリジニの人々が生活していたが、1916年に初めて採掘者が町へやって来た。

オパール

Ian Waldie/Getty Images

第一次世界大戦の後、帰還した兵士らが貴重な宝石オパールを求めて採掘し始めた。


クーバーペディはかつて海に覆われていた。それがオパールの産出につながった。

ボルダーオパール

クーバーペディで見つかった珍しいボルダーオパール。

Dmitry Chulov/Shutterstock

海水が引くと、海底のミネラルが地面の隙間に入り込み、カラフルなオパールを生み出した。


オパール採掘がビジネスとして落ち着くと、クーバーペディの住民はかつての採掘場を「ダッグアウト」に変え始めた。

クーバーペディ

Mark Kolbe/Getty Images

多くの人々が、過酷な暑さから逃れようと採掘場を家に変えた。


その洞窟のような外観から、地下の家へと進んでいくのは、未知の領域に足を踏み入れるかのように感じられるかもしれない。

クーバーペディ

Mark Kolbe/Getty Images

クーバーペディのディストリクト・カウンシルによると、約2500人の住民が生活しているにもかかわらず、この町には異世界のような不気味な雰囲気がある。


地元住民の約80%が自宅を砂岩の中に作っている。

家

Mark Kolbe/Getty Images

地元住民らはオーストラリアの灼熱の太陽から逃れ、アウトバックの下に自宅を作って、生活の大半をここで過ごすのだろう。


実際に地下の家を訪れてみると、とても居心地が良い。

地下の家

「Faye's Underground Home」

Mark Kolbe/Getty Images

この寝室はフェイ・ネイラーさんという女性のもので、ネイラーさんは1960年に自らの手でこの家を掘った。このような部屋が一般的だ。


フェイ・ネイラーさんと友人2人はバー、リビングのプール、食堂兼用のキッチンも作った。

地下の家

「Faye's Underground Home」

Mark Kolbe/Getty Images

インターネット接続、電気、水道…… こうした地下の家には、一般的な家にある生活を便利にするものが全て揃っている。


現在、この家は「Faye's Underground Home」と呼ばれる観光スポットとなっている。

地下の家

「Faye's Underground Home」

Mark Kolbe/Getty Images

「普通の」家とクーバーペディにある家の違いは、太陽光が差し込むかどうかだけだ。


この地下の家では今も、管理人が生活している。毎日のように、ここを訪れた人たちを案内している。

地下の家

「Faye's Underground Home」

Mark Kolbe/Getty Images

「Faye's Underground Home」を見て回るには、入場料を払わなければならない。それでも、この地下の家はクーバーペディに行ったら、絶対に訪れるべき観光スポットの1つと考えられている。


教会の礼拝に出席することもできる。

教会

教会。

ChameleonsEye/Shutterstock

教会は地下55フィート(約17メートル)の位置にある。


住民は町の書店で本を買って、余暇を過ごすこともできる。

書店

書店。

Eric-Paul-Pierre PASQUIER/Gamma-Rapho/Getty Images

「Underground Books」は1930年代の坑道を小さな書店に変えたものだ。クーバーペディの歴史の本などが充実している。


クーバーペディをとことん満喫したい観光客にはDesert Cave Hotelがお薦めだ。

ロビー

ホテルのロビー。

Reuters/Dave Pratt

ホテルは「静かで涼しく、神秘的で広々と」していると、公式サイトでうたっている。「人生最高の夜の眠りを」とも宣伝している。

クーバーペディの町にアクセスするには小さな空港を利用するか、バスツアーに参加する、マイカーもしくはアデレードとダーウィンを結ぶ長距離旅客列車ザ・ガンを利用しなければならない。


ホテルにはバー、ビリヤード場、レストラン、ギフトショップがある。

ビリヤード場

Mark Kolbe/Getty Images

居心地の良いこのホテルの宿泊料は1泊150ドル(約1万6000円)ほどだ。


ただ、食料を手に入れるには、住民は地上に出てくる必要がある。

スーパー

クーバーペディにあるスーパー。

Travel Outback Australia

町のスーパーマーケットはどちらも地上の同じ通りに位置している。


観光客向けの店もたくさんある。

店

「The Opal Bug」

fritz16/Shutterstock

「Opal Bug」はクーバーペディにある宝石からジュエリー、腕時計までさまざまなオパールを販売している店だ。店先にあるオパール色のフォルクスワーゲンを見るために店を訪れる観光客も多い。


観光客と地元住民の両方に向けて営業している店もある。

店

Mark Kolbe/Getty Images

店の外の看板からは、DVDやビデオゲームから化石やオパールまで、ありとあらゆるものを売っていることが分かる。


町のあちこちに、古い坑道の穴が開いている。

穴

Fat Jackey/Shutterstock

住民や観光客は足元に気を付けなければならない。夜はなおさら、だ。


町は、こうした穴の危険性を人々に警告している。

注意看板

Mark Kolbe/Getty Images

写真のような注意看板が町のあちこちに設置されている。


採掘に使われていた機材や車両などもあちこちで見つかる。

機材

SusaImages/Shutterstock

オーストラリアは世界のオパールの約95%を産出していて、オパール採掘は今でもクーバーペディの主要産業だ。ただ、採掘作業の大半は完全機械化されている。

[原文:Take a look inside Coober Pedy, the Australian mining town where residents live, shop, and worship underground

(翻訳、編集:山口佳美)

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