Mike Blake / Reuters
- 今四半期のスターバックスの売り上げの4分の3は、コールドドリンクが占めている。
- コールドドリンクは、カスタマイズ・オプションをつけると、より高価になる傾向がある。
- スターバックスは、新しいコールドブリューシステムやソーシャルメディアでの注文など、コールドドリンクに投資している。
スターバックスは、人気のコールドドリンクに牽引され、過去最高の収益を記録した。
2021年6月27日に終了した同社の第3四半期にアメリカで販売された飲料の74%がコールドドリンクだった。これは、前四半期に比べて13%の増加だ。この成長の一部は、客が暖かい季節に冷たい飲み物を好むことに起因すると考えられるが、これはスターバックスにとってはいいニュースだ。
コールドドリンクはスターバックスで販売されているものの中でも、価格が高いプレミアムな飲み物だ。このカテゴリーには、「コールドブリュー(cold brew)」、「ナイトロ コールドブリュー(nitro cold brew)」、「アイスシェイク エスプレッソ(iced shaken espresso)」、「リフレッシャー(refresher)」などがある。ニューヨーク州ロチェスター市郊外では、例えばグランデサイズの「ナイトロ コールドブリュー」が4.95ドル(約544円)。グランデサイズの「アイスチョコレート アーモンドミルク シェイクエスプレッソ(iced chocolate almond milk shaken espresso)」は5.45ドル(約600円)で、グランデサイズの「リフレッシャー」は3.95ドル(434円)だ。広報担当者がInsiderに語ったところによると、「アイスシェイク エスプレッソ」系のドリンク類だけで、この四半期の成長の3分の1以上に貢献したという。
スターバックスのコールドドリンクは、スターバックスブランドに欠かせないカスタマイズを加えれば、より価格が上がる可能性がある。北米のグループプレジデント兼最高執行責任者(COO)のジョン・カルバー(John Culver)は決算説明会で、エスプレッソショット、コールドフォーム、代替ミルク類などのカスタマイズや変更が「意義ある成長」を遂げていると述べた。
スターバックスは売り上げを牽引するこれらのコールドドリンクに投資している。メニューのカスタマイズは非常に重要な鍵であり、スターバックスはソーシャルメディアから人気のドリンクを注文する新しい方法もテストしているところだ。これらのドリンクは通常、レギュラーメニューをカスタマイズしたものだ。
コールドブリューの成功を受けて、スターバックスはイノベーションラボの「トライアー・センター(Tryer Center)」で独自の抽出システムを開発し、アメリカの2000店舗に導入している。カルバーによると、このシステムはコールドブリューの抽出プロセスをより効率的にして、バリスタの時間をより有効に使えるようにしたもので、2021年内には75%の店舗に導入される予定だ。
スターバックスの発表によると、コールドドリンクの売り上げは2016年から2020年の間に45%成長し、30歳以下の客はコールド・ドリンクを注文する確率が2倍になったという。過去2年間で10%成長したと、広報担当者は述べている。
「スターバックスにとって、コールドはホットだ」と元COOのロザリンド・ブリュワー(Rosalind Brewer)はその当時語っていた。
[原文:Nearly 3 in 4 drinks sold at Starbucks were cold last quarter, and it's great news for the chain]
(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)