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アメリカで人気の「後払い」サービス。Eコマース決済のトレンドと変化

  • この記事はインサイダー・インテリジェンスによる調査レポート「Eコマースと小売におけるカスタマーエクスペリエンス 2021(Ecommerce and Retail Customer Experience 2021)」のプレビュー版。

オンライン、オフラインを問わず、昨今の消費者はよりフリクションが少ない支払い方法を求めるようになっている。

消費者はコロナ後も非接触型決済を使い続ける

アメリカにおける「非接触型モバイル決済」のユーザー数の推移と予測の表。

アメリカにおける「非接触型モバイル決済」のユーザー数の推移と予測。

Business Insider Intelligence

パンデミック下で広まったソーシャルディスタンスの習慣や衛生管理意識がきっかけで、多くの消費者が非接触型モバイル決済を使うようになった。Eコマースを展開する小売業者もこの潮流に乗り遅れないよう、さまざまな方法で決済まわりの改善に取り組んでいる。

インサイダー・インテリジェンスの予測では、アメリカにおける「非接触型モバイル決済」のユーザー数は2021年の1億120万人から、2025年には1億2500万人に急増する。また2025年には、この決済方法の利用者が初めてアメリカのスマホユーザーの半数を越える。

パンデミック終息後も、人々が非接触型決済を使い続けることを示すデータがある。アメリカのフィンテック企業ファイサーブ(Fiserv)が2020年9月に実施した調査では、非接触型決済を利用したことのあるミレニアル世代の4人に3人が「利用を継続する」としており、他の世代でも3人に2人が同様の考えを示している。調査結果からは、ほとんどの消費者がこの決済方法に満足していることが窺える。

「パンデミック終息後も、非接触型決済を使い続けたい」と考える人の割合を世代別に示した図

「パンデミック終息後も、非接触型決済を使い続けたい」と考える人の割合を世代別に示した図。

Business Insider Intelligence

非接触型モバイル決済市場の重要性が高まるにつれ、関連企業は利用者獲得にさらに注力していくだろう。例えば、Apple PayとGoogle Payは、ともにキャッシュバック・ボーナスを提供している。特定の決済方法を利用する顧客に対し、ブランドは割引や無料ギフトなどのインセンティブを提供することもできる。

「後払い決済」や「購入前試着」で購入のハードルを下げる

Eコマースでのフリクションを減らすため、ブランドや小売業者が取り組んでいることのひとつに、決済方法の増強がある。クラーナ(Klarna)、アファーム(Affirm)、アフターペイ(AfterPay)などのBNPL(Buy Now Pay Later:後払い決済)は消費者に人気があり、多くの小売業者が提供するようになっている。決済関連メディアとプラットフォームを運営するPYMNTSとペイパル(PayPal)が2020年9月に行った調査では、アメリカの成人の41.8%がBNPLを利用する理由として「手数料や金利が明確」であることを挙げている。これに対し、クレジットカードを同じように評価する人は11.2%にとどまっている。

さらに、Eコマース・ソリューションを提供するジャングル・スカウト(Jungle Scout)の調査では、回答者の51%が「BNPLなどの決済方法を提供している店での買い物を好む」としており、新興カテゴリーとしては特筆すべき数字となっている。

BNPLでは前金が少ないことが購入へのフリクションを減らす。ならば、前金をゼロにした場合はどうだろう? 新興企業のブラックカート(BlackCart)は、「購入前試着(Try-before-You-Buy)」のためのソリューションをEコマース企業に提供している。この方法では、買い物客がオンラインで選んだ商品が、自宅で試着できるように送られてくる。クレジットカードの事前承認は必要なく、手元に残す商品に対して自動的に課金される。ブラックカートの創業者兼CEOのドニー・ウーヤン(Donny Ouyang)氏によると、ブラックカートを経由した取引は同じウェブサイトでの通常の取引に比べて、平均注文金額が約45%増加するそうだ。また、買い物客は通常に比べ約2倍のアイテムを試着し、1.7倍のアイテムをキープするという。

「不正防止」と「顧客獲得」のバランスを見極める

フリクションを生むもうひとつの要素は(不正利用の疑いでカードが承認されないなどの)「取引拒否」だ。調査会社サピオ・リサーチ(Sapio Research)とEコマースにおける不正防止ソリューションを提供するクリアセール(ClearSale)が2020年3月に5カ国で実施した調査では、消費者の28%がEコマースサイトで買い物を断られた経験があることが明らかになった。

パンデミックの影響でEコマースの利用が急増するなか、取引拒否は大きな問題となっている。購買行動や店頭でのやり取りに関するデータが不足している新規ユーザーの場合、他のユーザーよりも高い確率で取引拒否が発生する。調査会社アイテ・グループ(Aite Group)の推計によると、ブランドや小売業者は「不正取引」よりも「(不正防止システムの過剰検知などによる)誤った取引拒否」が原因で、最大75倍もの収益を失っている。このデータを見る限り、不正取引の防止に注力し過ぎるよりも、顧客獲得や顧客の生涯価値向上のために承認を優先することが理にかなっていると言える。

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[原文:How retail companies are reducing friction in online and offline transactions

(翻訳・野澤朋代)

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