極大を迎える「ペルセウス座流星群」…NASAのライブ中継もチェック

2016年8月12日、ウェストバージニア州スプルースノブで撮影されたペルセウス座流星群の流れ星。

2016年8月12日、ウェストバージニア州スプルースノブで撮影されたペルセウス座流星群の流れ星。

NASA/Bill Ingalls

  • NASAが年間ベストの流星群としているペルセウス座流星群は、毎年夏に出現する。
  • 2021年は7月下旬に活動が始まり、8月11日と12日(日本時間では8月12日から13日)にピークを迎える。
  • ペルセウス座流星群は、壮大な「火球」と呼ばれる流れ星が見られることで知られている。ベストな観測方法も紹介しよう。
  • NASAがFacebookTwitterYouTubeで配信するライブ中継でも見ることができる。

毎年、ペルセウス座流星群が出現すると、夜空を駆け巡る多くの明るい流れ星が見られることから、NASAは年間ベストの流星群と呼んでいる。

2021年のペルセウス座流星群はアメリカでは8月11日と12日に極大を迎える(日本では12日から13日にかけて)。NASAによると、ピーク時には地球が彗星の残骸を通過するため、1時間に最大100個の流れ星が見られる可能性があるという。ペルセウス座流星群は、爆発的な光と色が一般的な流れ星よりも長く続く「火球」と長い尾で知られている。

ペルセウス座流星群は毎年夏の約1カ月にわたって観測される。NASAは、7月26日に2021年最初の流れ星を観測し、8月24日まで続くと予測している。

2021年は好条件なので見逃さないように

2010年8月7日、バーモント州スプリングフィールドで撮影されたペルセウス座流星群の流れ星。

2010年8月7日、バーモント州スプリングフィールドで撮影されたペルセウス座流星群の流れ星。

Sky & Telescope/Dennis di Cicco

ペルセウス座流星群は、世界中で見られるが、特に北半球でよく見える。これを最大限楽しむには、広い空を見渡せる暗い場所を探してみよう。できるだけ光源から離れた場所が良い(NASAによると、都会でも1時間に数個程度なら流れ星を見ることができる)。

アメリカでは8月11日午後9時頃(現地時間)から流星群がよく見られるだろう(日本では12日深夜から13日の明け方にかけて)。

ペルセウス座流星群は肉眼でも見ることができる。むしろ望遠鏡や双眼鏡を使わないことをNASAは推奨している。流れ星はあらゆる方向からやってくる可能性があるが、双眼鏡などを使うと空の狭い範囲しか見ることができないからだ。

観測の際には30分ほどかけて夜空に目を慣らそう。流れ星の光を捉えられるように、携帯電話の明るい画面は見ないようにしたほうがいい。

2016年8月12日、ユタ州ブライスキャニオン国立公園のインスピレーション・ポイントで撮影されたペルセウス座流星群の流れ星。

2016年8月12日、ユタ州ブライスキャニオン国立公園のインスピレーション・ポイントで撮影されたペルセウス座流星群の流れ星。

Ethan Miller/Getty Image

ペルセウス座流星群は毎年8月中旬頃にピークを迎える。2020年は月の明るさによって見える流れ星の数が減ってしまった。

しかし2021年は三日月で、月の表面の13%しか明るくないため、より多くの流れ星を見ることができるだろう。2022年の流星群のピークは満月と重なるため、今回観測できるチャンスを逃さないようにしよう。

ペルセウス座流星群を見に行けないのなら、NASAマーシャル宇宙飛行センターがアメリカ東部標準時で8月11日の午後11時から12日の午前6時の間(日本時間8月12日午後1時から午後8時)、FacebookTwitterYouTubeで配信するライブ中継でも見ることができる。

ペルセウス座流星群の名前の由来

この流星群は、ペルセウス座の方向から飛び出してくることから、それが名前の由来になった。

ペルセウス座の母天体であるスイフト・タットル彗星。

ペルセウス座の母天体であるスイフト・タットル彗星。

NASA

しかし、ペルセウス座は流星群の発生源ではない。この流星群は、その母天体であるスイフト・タットル彗星がまき散らした砂粒や豆粒ほどの大きさの岩石の破片(流星物質)でできた雲の中を地球が通過するときに起こる。これらが毎秒60kmの速さで地球に衝突し、大気の中で燃え尽きるときに光る筋を残すのだ。

地球がスイフト・タットル彗星の雲を通過するのに1カ月以上かかるため、ペルセウス座流星群の活動期間は長い。彗星の破片が最も密集している部分を地球が通過するときが、流星群のピークとなる。

[原文:The Perseids meteor shower peaks next week, and NASA calls it the best of the year. Here's how to watch.

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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