アフガニスタンの首都カブールの検問所を警備するタリバン兵。2021年8月18日。
Rahmat Gul/Associated Press
- ロイター通信によると、タリバンはジャララバードで行われた抗議デモに銃撃を加え、少なくとも3人が死亡した。
- タリバンはまた、カブールの空港に向かう人々を妨害した。
- これらは、タリバンの報道官が国内では誰も傷つけないと宣言した後のことだ。
20年ぶりにアフガニスタンの支配権を回復したタリバンは、アフガニスタン国民の安全を保証するという約束を破っている。
ロイター通信によると、タリバンは2021年8月18日、同国東部のジャララバードで行われた抗議デモに銃撃を加え、少なくとも3人が死亡、10数人が負傷した。この事件は、タリバンが融和姿勢を強調し、アフガニスタンに平和をもたらすことを約束した中で起こった。
タリバンのスポークスマン、ザビフラ・ムジャヒド(Zabihullah Mujahid)は、17日の記者会見で、「アメリカを含む国際社会に、アフガニスタンでは誰にも危害を加えないことを保証する」と述べた。
「我々はもう二度とどんな紛争も繰り返したくない」とムジャヒドは語った。
「イスラム首長国は誰にも敵意や反感を持っていない。反感はもう終わり、平和的に暮らしたいと思っている。内部の敵も外部の敵も望んでいない」
ムジャヒドは、タリバンはアフガニスタンの人々の安全を確保するために尽力していると述べ、武装集団を「国家のしもべ」と表現した。
ソーシャルメディアの映像は、アフガニスタンのジャララバードでタリバンの旗の使用に抗議する人々が、銃撃から逃げる様子を示しているようだ
その翌日、タリバンはジャララバードで群衆に向けて乱射した。ロイター通信によると、デモ参加者が市内の広場でアフガニスタンの国旗を設置しようとした際に発砲したという。
ジャララバードのタリバンはロイターに対し、「問題を起こそうとする人々がいた。そのような人々は我々の穏健な政策を利用しているのだ」と語った。
また、ムジャヒドは「民間メディアは自由で独立した活動を続けることができる」と17日に述べたが、ニューヨーク・タイムズによると、タリバンはデモ参加者やジャーナリストを殴っていたという。
カブールでは、武装したタリバン兵が空港に向かうアフガニスタン人に対して検問所で嫌がらせをした。ロサンゼルス・タイムズ紙のカメラマンは、タリバンの兵士が空港の外で待っている人々に向けて発砲したと報じた。オーストラリア軍の元通訳は、空港のゲートに向かう列に並んでいる最中にタリバンに撃たれた。ワシントン・ポストによると、この元通訳は病院に運ばれて治療を受けたという。
CNNの記者は18日、タリバンの戦闘員が群衆を鞭で打ち、空に向かって発砲し、さらには群衆に向かって発砲している様子を「暴力行為だ」と報じた。
タリバンは避難を妨害しないこと、退去を希望する民間人の安全な通行を認めることを約束していた。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)