リコンポジションには休息がカギ。
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- よくある落とし穴を避ければ、体脂肪の減少と筋肉の増強を同時に行うことは可能だ。
- カロリー摂取が少なくなり過ぎないように気をつけ、タンパク質を十分に摂取するようにしよう。
- 筋力トレーニングを定期的に行うことで、体に筋肉がついてくる。
体脂肪を減らすには、カロリー不足にする必要がある。しかしながら、筋肉をつけるための最善の方法は、トレーニング中に多くのカロリーを摂取することだ。
両方を同時に達成しようとすることは「ボディ・リコンポジション(体の再構築)」と呼ばれていて、難しいが不可能ではない。
筋力トレーニングに不慣れな人は体脂肪を減らしている間に筋肉も減らす可能性が高いと、パーソナルトレーナーで、トランスフォーメーション・コーチのジョノ・カスターノ(Jono Castano)はInsiderに語っている。しかし、よくある落とし穴を避ければ、筋肉を維持しながら、体脂肪率を下げることは可能だ。
1. 摂取カロリーが少なすぎる
食べる量が少なすぎるとエネルギー不足でワークアウトがうまくいかなくなり、ダイエットの継続が困難になるばかりか、あなたの体は脂肪だけでなく筋肉も燃やし始めてしまうだろう。
パーソナルトレーナーのエミリー・サーヴァンテ(Emily Servante)は、「筋肉組織が失われ、元気がなくなり、活動を続けられなくなる可能性がある」と以前Insiderに語っている。
カスターノは、トレーニング前後の食事に特に注意を払うことを推奨している。
「運動の前後には、多めのカロリーを摂取して燃料を補給する。そうすれば筋肉は奪われずに成長できる」
2. タンパク質の摂取が不足している
高タンパクの食事を摂ることで、筋肉を維持しながら代謝を高めることができ、減量中でも満腹感を保ち、空腹感を抑えられるという研究結果がある。
専門家は、体重1キログラムあたり1.6gから2.2gのタンパク質を摂取することを推奨している。これに満たない量しか摂取していなければ、目標達成は難しいかもしれない。
炭水化物と脂肪はそれほど重要ではないが、栄養を補給して気分良くワークアウトをするには、この2つの栄養素も十分に摂取したほうがいい。
「食事がすべてだ」とカスターノは話している。
「適切な栄養素を摂取することで、あなたが得られる成果は大きく変わるだろう」
3. 筋力トレーニングをしない
定期的にウェイトを挙げ、段階的に負荷をかけることで、「筋肉が使われている」「筋肉を維持しなくていけない」というシグナルを体に送ることができる。
「体脂肪を減らす目的でカロリーを減らしているときにも、筋肉を維持するために定期的に筋力トレーニングを行う必要がある」とルーク・ワーシントン(Luke Worthington)は以前Insiderに語っている。
「筋肉は『使うか、失うか』だ」
カスターノは、ウェイトの重さだけでなく、技術やテンポにも注意を払うようアドバイスしている。
「筋肉の成長を促すためには、十分にチャレンジングな重さにする必要がある」
4. 過度に有酸素運動を行う
有酸素運動は筋肉の成長や維持を妨げるわけではないが、筋力トレーニングを犠牲にしたり、空腹でカロリー不足に陥ったりすることになったら、筋肉の成長は滞るかもしれない。
カスターノは、強度の高い有酸素運動は制限することを勧めている。
「有酸素運動をするときは、心拍数を1分間120回以下に保っておかなければ、筋肉を燃やしてしまう可能性がある」と彼は言う。
「私は激しい有酸素運動よりもパワーウォーキングをおすすめしている」
5. 十分な休息を取らない
筋肉はジムにいるときではなく、寝ている間に成長している。
十分な休息を取ることは、脂肪を減らすためにも筋肉を増やすためにも非常に重要だ。体を回復させるための十分な時間を確保しなければ、目標を達成することは難しくなるだろう。
「我々は筋肉を壊すことでベストな結果を得られると考えているが、そうではない」とカスターノは話す。
「1週間のトレーニングプログラムは異なる筋肉群に分けて計画し、使ってない筋肉を休ませる必要がある」
[原文:5 mistakes you're making when trying to lose fat and build muscle at the same time]
(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)