Anneta Konstantinides/Insider
- マリオ・カルボーン(Mario Carbone)氏は、ミシュランで星を獲得したニューヨークの有名イタリアンレストラン「カルボーン」を手掛けたシェフだ。
- カルボーン氏は20分で作れる"スパイシーなエビのペンネ"のレシピを教えてくれた。
- シンプルだが風味豊かなパスタ料理は、暑さの残る夜にぴったりだ。
ニューヨークのイタリアンレストランと言えば、筆者のお気に入りは「カルボーン」だ。
カルボーンはニューヨークのグリニッジ・ビレッジにある。
Alexi Rosenfeld/Getty Images
ミシュランで星を獲得した「カルボーン(Carbone)」は、イタリア料理店がひしめくニューヨークの街で名声を得ている。評論家のライアン・サットン(Ryan Sutton)氏はこの店を「他の場所では見つけることのできない、まさにニューヨークのレストラン」と呼んだこともある。
カルボーンは2020年3月にニューヨークがロックダウンに入る前、筆者が最後に訪れたレストランだ。パンデミックが始まって最初の数カ月は、カルボーンの口の中で溶けるミートボールや定番の「グランマ・ブレッド」、ウォッカを使ったスパイシーなリガトーニ(食べてすぐにわたしのお気に入りのパスタ料理になった)をしばしば夢に見たものだ。
マンハッタンのロックダウンが終わった時、わたしはロサンゼルスに引っ越していたので、カルボーンを再び訪れるチャンスがなかった。そこで、優秀なフードライターならやるであろうことをわたしもやってみることにした。一次資料に当たるのだ。
マリオ・カルボーン氏は彼が作るスパイシーなリガトーニの秘密を明かしてはくれなかったが(これは誰にも責められない)、カルボーン氏は自宅のキッチンで20分で作れるパスタ料理を教えてくれた。
そのレシピをシェアしよう。
このスパイシーなエビのペンネは、クイーンズで家族と一緒に食べて育った南イタリアのシーフードパスタを思い起こさせると、カルボーン氏は語った。
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「この料理でわたしが一番気に入っているのは、色鮮やかで酸味が効いていて、すっきりしているところです」とカルボーン氏は語った。
「トマトソースとエビがフライパンの中で長く一緒にいないからでしょう」
カルボーン・ファイン・フード(Carbone Fine Food)のチームは最近、オンラインと店頭で1瓶9ドル(約990円)で販売している新しいソースに合うレシピを開発した。今回レシピを紹介するスパイシーなエビのペンネで使用するアラビアータの他にも、マリナーラ、トマトバジル、ローストガーリックソースを試すことができる。
カルボーンでディナーを食べるとなると、パスタは28ドル(約3100円)~と安くはない。そのため、わたしはシェフのレシピとレストランのソースがあれば、カルボーンの魔法を手頃な価格で再現できるのではないかとワクワクしていた。
スパイシーなエビのペンネの材料はさほど多くない。
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自宅で作るのに必要なのは:
- エビ
- ペンネ
- カルボーンのアラビアータソース
- にんにく
- パセリ
- 唐辛子のフレーク
手元にソースがなければ、自分で作ってもOKだ。カルボーン氏のソースは、イタリアントマト(ホールピールトマト、トマトピューレ、海塩、バジル)と玉ねぎ、オリーブ油、海塩、にんにく、バジル、すりつぶした唐辛子のフレーク、オレガノでできている。
まずは簡単な準備から。
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わたしは3人分のパスタを作ろうとしていたので、パセリ9本を刻んで、にんにく3片を細かく刻んだ。
次にエビの殻をむく。
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エビの尾を割ると簡単にむける。
カルボーン氏の指示に従って、エビを開く。
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エビの背に包丁で切り込みを入れて蝶のように開いたら(半分に切ってしまわないよう気を付けよう)、包丁の先端を使って、背わたを取る。
いよいよ調理開始! まずは塩を入れて湯を沸かそう。
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3人分ということで、わたしは1袋16オンス(約450グラム)入りのペンネパスタの3分の2を使った。
フライパンを中火にかけ、オリーブ油とにんにくを加える。
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にんにくを焦がさないことが重要だとカルボーン氏は教えてくれた。香りが出てくるまで待とう。
にんにくの香りがキッチンを漂ってきたところで、エビを加える。
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エビは塩(少々)と唐辛子フレークで味を調える。
「エビを炒める時はデリケートになり過ぎる必要はありません。きつね色になるくらい、しっかり炒めましょう」とカルボーン氏はアドバイスしてくれた。
そこにアラビアータソースを加え、ペンネの茹で具合をチェック。
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「このレシピではペンネとしていますが、このソースにはどんな形のパスタでも合います。例えば、カッペリーニを試してみてもいいですね」とカルボーン氏は話した。
「ただ、何であれアルデンテに仕上げましょう」
プロならではのポイント? パスタはパッケージに書いてあるよりも1~2分短く茹でて、完璧な仕上がりを目指そう。
エビとソースがぐつぐつ煮えてきたら、フライパンを火から下ろそう。
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わたしは火を使っていないコンロの上にフライパンを移動させ、次にパスタを湯切りした。
ペンネをソースの中へ。
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もうすぐ完成!
刻んだパセリを散らして、全体をあえる。
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色もきれいだ。食べるのが待ちきれない。
カルボーン氏のアドバイスで、食べる直前にパン粉を振りかけた。すごく美味しい!
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ペンネとエビだけではちょっとあっさりし過ぎているのではないかと思っていたけれど、カルボーン氏のレシピは風味豊かでしっかりとした辛みもある。
アラビアータソースと唐辛子フレークがいいパンチになっている。スパイシーな食べ物がそれほど好きではないわたしの父も、ちょうど良い辛さだと言っていた。
わたしもわたしの母も、夏の暑さの残る夜にぴったりなパスタ料理だという意見で一致した。
「ギリシャのビーチで食べたパスタと魚を思い出した」と母は言っていた。
ただ、わたしとしてはチーズ(特にフェタチーズ)があればもっと美味しくなるのではないかと思い、フェタチーズと挽き立てのブラックペッパーをかけてみた。
カルボーンのスパイシーなリガトーニは次のニューヨーク旅行まで待たなければならないが、カルボーン氏に教えてもらったエビのペンネは暑さを乗り切るのにぴったりな、安くて簡単かつ美味しい一品だ。
[原文:I made a Michelin-starred chef's easy 20-minute pasta dish and it was the perfect quick dinner]
(翻訳、編集:山口佳美)