カブール空港から退避する人々。
Fatimah Hossaini
- カブール空港の外で複数の致命的な爆破事件が発生したにもかかわらず、アメリカ軍はアメリカ人と同盟国の人々の避難を継続する。
- アメリカ中央軍の司令官、ケネス・マッケンジー海兵隊大将は「アメリカは任務を継続する」と述べた。
- 彼は「この計画は、攻撃や圧力を受けても継続できるように設計されている」と記者団に語った。
カブール空港の外で複数の致命的な爆弾事件が発生した後、アメリカ中央軍司令官のケネス・マッケンジー(Kenneth McKenzie)海兵隊大将は2021年8月26日午後(アメリカ東部時間)の記者会見で、アメリカ人や同盟国の人々の避難を継続すると述べた。
「我々は引き続き任務を遂行している。我々の任務は、アメリカ市民、第三国の国民、特別移民ビザ保持者、アメリカ大使館員、そして危険にさらされているアフガニスタン人を避難させることだ。今回の攻撃にもかかわらず、我々はこの任務を継続している」と司令官は述べた。
「これを遂行しなければ、彼らが我が国とアフガニスタンのために行ったことを汚すことになる」
マッケンジー司令官によると、アメリカ軍は当初の撤退予定日である8月31日まで、人々を飛行場に運び、避難を続ける予定だという。
彼は「この計画は、攻撃や圧力を受けても活動できるように設計されている」と述べた。
「アメリカ市民が安全に空港に来ることができるかを確認する。もし安全でなければ、待機するように指示し、他の方法を検討する。8月末までは、このような対応を続けるつもりだ」
「ISISは、我々がその任務を達成するのを妨げることはできない」と彼は付け加えた。
8月26日(現地時間)、アフガニスタンから避難するために人々が集まっていたハミド・カルザイ国際空港で爆弾による複数の攻撃があり、少なくとも12人のアメリカ軍兵士と60人のアフガニスタン人が死亡した。アフガニスタン当局によると、この爆発ではその他にも15人以上アメリカ軍兵士と140人以上のアフガニスタン人が負傷した。過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を発表している。
マッケンジー司令官は、ISからの脅威は依然として「極めて現実的な」ものであり、アメリカ軍とアフガニスタン人に対する攻撃は今後も続くとしている。
8月末までにアメリカ軍をアフガニスタンから撤退させるというジョー・バイデン大統領の決定は、民主、共和両党の議員から批判されている。
アメリカ下院情報委員会の委員長を務めるカリフォルニア州選出の民主党下院議員、アダム・シフ(Adam Schiff)は、アメリカ軍は「すべてのアメリカ人を退避させ、アフガニスタンでの協力者に対する我々の道徳的、倫理的義務を果たすために、必要な限り」アフガニスタンにとどまるべきだと主張している。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)