筋力トレーニングで初心者が陥りがちな5つの間違い

Strength training can be great for building muscle, but several common mistakes can slow your progress.

筋力トレーニングは筋肉を増強するのに最適な方法だが、いくつかの間違いが成果の妨げになっていることがある。

Getty/Corey Jenkins

  • 筋力トレーニングは、筋肉をつけて体力を向上させるのに最適な方法だ。
  • しかし、トレーニングの量が多すぎたり、睡眠や食事が少なすぎたりすると、せっかくの効果が半減してしまう。
  • トレーニングをより効率的に行い、適切な休息を取ればトレーニングの効果をより高めることができる。

筋力トレーニングを始めることは、筋肉を増やして体力をつけるのに非常に有効だ。

しかし、ジムで頑張っているのになかなか成果が上がらない人は、非効率的なオーバートレーニング、過剰な食事制限、睡眠不足などのありがちな失敗を犯している可能性がある。

初心者の筋トレの成果を阻むミスを避けるため、パーソナルトレーナーがいつもの運動を見直すポイントを教えてくれた。


鍛えすぎや頑張りすぎは、逆効果

「新しいワークアウトのプランに全力で取り組みたいと思うことはある。しかしそれを急に頑張ってしまうと、成果が上がらなかったり、燃え尽きたり、ケガのリスクが高まったりする可能性が出てくる」と、世界記録を持つパワーリフティング選手であり、カブキ・ストレングス(Kabuki Strength)の共同設立者であるクリス・ダフィン(Chris Duffin)はInsiderに語った

「量が多ければいいというわけではない。あなたが望む結果を得るための最小限のことをすればいい」と彼は言う。

オーバートレーニングとは、ワークアウトの頻度が高すぎること、強度が強すぎること、あるいはその両方をいう。初心者は週3回、45分のトレーニングから始めるといいだろう。

ニューヨークを拠点に活動するパーソナルトレーナー、ジェシカ・マズッコ(Jessica Mazzucco)は、「ターゲットになる筋肉が動いていることは感じられるが、筋肉の障害(別の言い方をすると、もう一度、動作を行うことができないレベル)に至らない強度を目指すべき」と述べている。


睡眠不足は、筋肉の成長を妨げる

新しいワークアウトのルーティンを始めるときの最大の失敗のひとつは、ワークアウトのために早起きしすぎてしまうことだとダフィンは言う。

睡眠は筋肉を修復し、適応するための時間でもある。そのため、睡眠時間を削ってしまうとジムでのトレーニングの効果が薄れてしまい、疲労やケガの原因になる。

睡眠の研究者の間では、平均的な成人の場合、少なくとも7時間の睡眠をとることが健康的だというのが一般的な見解だ。その他のいくつかの研究によると、エリートのアスリートには9時間または10時間の睡眠が最適だという結果が出ている。


栄養不良の状態は、体力や成長を損なう

「体に適切な燃料を補給する必要がある」と、パーソナルトレーナーのブライアン・ゴールドバーグ(Bryan Goldberg)はInsiderに語っている

筋肉をつけるためには、消費するカロリーよりも摂取するカロリーの方が多い「カロリーオーバー」の状態にしなければならない。また脂肪を減らすためにはその逆が必要だ。

いずれの場合も、成果を得るためには炭水化物、脂肪、タンパク質などの主要な栄養素をバランスよく含む栄養価の高い自然食品を摂ることが大切になる。


成果を得るためには、時間をかけて段階的にチャレンジしよう

エクササイズ・プログラムの効果を持続させるには、時間をかけて強度を高めていく必要があり、これは「プログレッシブ・オーバーロード(progressive overload:漸進性過負荷)の原則」として知られている。

これを行う最も簡単な方法は、ウエイトを増やすか、繰り返し回数を増やすことだ。ダフィンは、4週間から6週間かけて、10%から15%程度を増やすことを推奨している。

例えば、デッドリフト(主に背中や下半身を鍛える種目)のトレーニングで、初めのルーティンが100ポンド(約45キロ)の10回セットだった場合、110ポンド(約50キロ)の10回セットへと段階的に上げていくといいだろう。


独立した筋肉の動きにフォーカスすると、量をこなしても成果が出にくい

筋トレ初心者は、複合的なワークアウトを行わず、単一の筋肉を対象にした運動ばかりしてしまうという失敗をすることもある。

例えば、腹筋を鍛えるクランチ、太ももに筋肉をつけるレッグ・エクステンション、上腕二頭筋を鍛えるアームカールといった、ひとつの運動に重点を置いてしまうことだ。これらのトレーニングは、単一の筋肉を鍛えるには適しているが、体全体の筋力や筋肉を鍛えるにはあまり効果的ではない。

「デッドリフト、ベンチプレス、スクワット、懸垂などのエクササイズは複数の筋肉群を同時に鍛えることができるので、ジムで過ごす時間をより有効に活用できる」と、TS フィットネス(TS Fitness)の創業者兼CEOであるノーム・タミル(Noam Tamir)は、以前Insiderに語っている

それでも、何もしないよりはどんな運動でもしたほうがいい。ダフィンによると筋力をアップさせるのに最も重要なことは「一貫性」だという。したがって、特定のエクササイズについて心配するよりも、楽しく続けられるプログラムを見つけることが重要なのだ。

[原文:5 strength-training mistakes that are stalling your gains, and how to fix them

(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み