3度目のワクチン接種を受ける女性(2021年8月30日、イスラエル)。
REUTERS/Amir Cohen
- イスラエルは、レストランやバーに行くことを可能にするワクチンパスポートに有効期限を設定した。
- 2回目のワクチン接種を受けてから5カ月後にブースター接種(追加接種)を受けることで、その有効期限は半年延長される。
- イスラエルはすでに190万回以上のブースター接種を行っていて、現在、12歳以上がその対象となっている。
イスラエルは、レストランやバーといった不要不急の場にアクセスすることを可能にするワクチンパスポートが、2回目のワクチン接種を受けてから半年後には期限切れになると述べた。
2回目の接種を受けてから5カ月後にブースター接種をすることで、「グリーン・パス」の有効期限は半年延長されるという。イスラエル保健省が8月29日に発表した。
イスラエルではブースター接種の対象が拡大されている。8月29日には、少なくとも5カ月前に2回目のワクチン接種を受けた12歳以上の全ての人々に3回目の接種を認めたと、タイムズ・オブ・イスラエルは報じた。
「今日から3回目のワクチン接種が全ての人に可能になった」とイスラエルの新型コロナ対策の責任者ナフマン・アッシュ(Nachman Ash)氏は話したという。
また、ワクチン接種の状況に関わらず、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復した場合も、半年間ワクチンパスポートが有効だ。
ウォール・ストリート・ジャーナルが以前報じたように、イスラエルではレストランやバーといった不要不急の場にアクセスするには、ワクチンパスポートが必須となっている。
パスポートは3歳以上の全ての人に適用される。イスラエルの保健省のガイダンスによると、ワクチンの接種対象でない子どもは、無料の抗原検査を使ってCOVID-19のステータスを証明できるという。
ワクチンは依然として、重症化や死亡を高い割合で防いでいる。ただ、データは感染に対するその有効性が時間とともに低下していくことを示していて、これがイスラエルにおける感染者数を抑えるためのブースター接種の実施につながった。
イスラエルでブースター接種が始まってから1カ月以上が経つ。ファイザー製ワクチンの3回目の接種はまず、7月下旬に80歳以上を対象に可能となった。その後、イスラエルは対象年齢を徐々に拡大してきた。
タイムズ・オブ・イスラエルによると、8月29日の時点でイスラエルでは約190万人が3回目のワクチン接種を受けている。
アメリカも9月から、8カ月以上前に2回目のワクチン接種を受けた人を対象にブースター接種を始める予定だ。
イギリスやドイツ、フランスも9月からリスクの高い人々を対象に3回目のワクチン接種を行う考えを示している。
世界保健機関(WHO)は、ブースター接種を最低でも9月末まで見送るよう呼びかけている。「元気で健康な」人へのブースター接種は「贅沢品」だとWHOは8月31日、Insiderに宛てた声明文の中でコメントしている。
(翻訳、編集:山口佳美)