「マトリックス」内の映像は緑っぽくなっている。
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- 『マトリックス』は22年前に初公開された映画だが、ファンはまだ、以下で紹介する詳細を知らないかもしれない。
- 例えば、マトリックス内のシーンには緑がかったフィルターがかけられていて、現実の世界と区別されている。
- マトリックスの不具合が説明される前のシーンには、双子や三つ子がいる。
トリニティの戦闘シーンは、他の多くの映画でパロディ化されている
『シュレック』でもこのポーズが登場した。
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映画の冒頭に登場するトリニティの戦闘場面は、スローモーションで複数のエージェントをジャンプして攻撃するという、非常に特長的なシーンだ。
このシーンは、『最終絶叫計画(Scary Movie)』(2000年)や『シュレック』(2001年)など、多くの映画でパロディ化されている。
トリニティとネオの部屋番号は彼らのキャラクターに合致している
ネオは後に自分が「The One」であることを知る。
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トリニティがエージェントに発見されたのは303号室にいたときで、彼女の名前が「三位一体」を意味することからも、この部屋番号はふさわしい。
ネオは、101号室に住んでおり、後に自分が「The One」であることを知る。
マトリックスのエージェントは、モーフィアスを「テロリストのリーダー」とみなしている
モーフィアスが登場する前に、ネオのパソコンにモーフィアスに関する記事が表示されている。
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ネオが最初のシーンで目覚める前、彼のノートパソコンの画面にはモーフィアスに関する記事が映し出されている。
その記事では、モーフィアスの身柄拘束に失敗したことについて書かれており、彼を「有名なテロリストのリーダー」と呼んでいる。
後にネオとトリニティがモーフィアスについて話す前に、モーフィアスについて知ることができたのだ。
映画の序盤の何気ないセリフが、ネオがマトリックスから脱出するという選択の伏線になっている
誰かが彼に、ストレスを感じたら「プラグを抜け」と言う。
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映画の序盤、ネオのアパートにディスクを買うために現れたチョイ。彼はネオがストレスを感じているのを見て、「You need to unplug(プラグを抜く必要がある)」と言う。
この時点では何の変哲もない言葉だったが、ネオが現実の世界に行くためには、マトリックスで文字通りプラグを抜く必要があることの伏線になっていた。
ネオの多色のペンで、後の大きな決断を示唆している
ネオはペンの青いインクを選んでいるように見える。
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モーフィアスがネオを呼び出す前に、ネオは色とりどりのペンで封筒にサインをする。そのペンには赤、緑、青、黒のインクがあり、彼は青のインクでサインすることを選んだように見える。
これは後に、モーフィアスが選択肢を提示したときに、ネオがマトリックスの背後にある真実を見ることができる赤い薬を選ぶ準備が、まだできていなかったことを示すサインなのかもしれない。
ネオがディスクを隠すために使っている本を、実際に読まなければならない出演者ももいた
監督は撮影前にキャストにいくつかの哲学書を読むように指示したという。
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ネオはアパートに現れたチョイに、ジャン・ボードリヤールの『シミュラークルとシミュレーション』の中に忍ばせたディスクを売りつける。
モーフィアスも映画の中でこの本から引用している。
ニューヨーク・タイムズによると、この本は、監督のラナ・ウォシャウスキーとリリー・ウォシャウスキーが、『マトリックス』の撮影前に主要キャストに読ませた数冊の哲学書のうちの1冊だった。
ネオのファイルを見ると、年齢や学歴などがわかる
このファイルによると、彼は1962年3月11日生まれだ。
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ネオがエージェントに捕まったとき、エージェントの1人が取調室で彼のファイルを見せる。
そのファイルには、ネオの学歴、出生地、最終更新日などが記されており、誕生日は1962年3月11日だ。
映画の中の現実世界は2199年だが、マトリックスの中では1999年なので、ネオは37歳くらいということになる。
マトリックスの世界と現実の世界、それぞれのシーンをカラーフィルターで区別している
マトリックスのシーンは緑がかった色をしている。
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映画の中のシーンの色は、マトリックスの中か外かを判断するのに役立つ。
マトリックスの中のシーンは緑がかっているが、現実の世界のシーンは青みがかっている。
ネオは少なくとも4種類の戦い方を覚えた
その戦い方は彼の脳にプログラムされている。
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ネオは、マトリックスのエージェントを倒す方法を学ぶために、複数の格闘技を脳にインストールしている。
そのシーンでは柔術、酔拳、テコンドーなどがインストールされているのがわかる。
後にネオは、カンフーも学んだと言っている。
マトリックスを舞台にしたシーンでは双子や三つ子がいることがある
これはマトリックスの不具合であることが後にわかってくる。
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マトリックスの不具合は、エージェントが事象を変化させているときに発生し、まったく同じことが2回起こったり、同じ人が何人も歩いていたりすることなどが現れる。
モーフィアスと彼のチームは、これらを監視し、警戒している。しかし、この不具合が説明される前のシーンにも双子や三つ子を見出すことができる。
水をマトリックスのコードパターンに似せているように見える場面が2つある
コードパターンはこの映画で度々登場する。
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マトリックスのプログラムには特定のコードパターンがあり、それはいくつかのシーンで見ることができる。
そして、水のパターンまでもがコードを真似ているように見える場面がある。
最初に現れるのはネオのオフィスの窓を窓拭き職人が拭いているときだ。また、モーフィアスが監禁されている部屋の中にスプリンクラーの水が落ちてきたときにも見られる。
ウサギはいろいろな場面で現れ、言及される
モーフィアスはネオに「白いウサギを追え」と言う。
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モーフィアスがネオに与えた最初の指示は「白いウサギを追え」というもので、ネオがマトリックスで目覚めた時にパソコンの画面に表示されたメッセージだ。
それを見たネオは、白ウサギのタトゥーをした女の子からのパーティーの招待を受け、やがてマトリックスから抜け出して現実の世界に入っていくことになる。
ネオがオラクルを訪ねて行く時、背景のテレビ画面にもウサギが映っている。
これはおそらく『不思議の国のアリス』を暗示しているのだろう。この物語の主人公は白いウサギを追って夢のような不思議な世界に入っていくが、映画の中ではネオは現実だと信じているマトリックスの中に逃げ込んでいる。
そしてモーフィアスは、ネオに「君はウサギの穴に転がり落ちたアリスのように感じているだろう」と指摘する。
ネオの映り込みは、映画の中でたびたび登場する
モーフィアスのサングラスにネオが映っている。
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ネオは映画の中で、マトリックスの中でも現実の世界でも、何かに映った姿が登場する。
エージェント・スミスやモーフィアスのサングラスにも、スプーンや車の窓、ライターにも映っている。
映画の中の登場人物がマトリックスと現実の世界で2つの人格を持っていることを示しているようだ。
同じ電話帳がネオのオフィスとオラクルのキッチンにある
どちらもマトリックス内のシーンだ。
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ネオのオフィスに2冊の電話帳を持っていた。
彼がオラクルの家を訪れたとき、冷蔵庫の上に同じ2冊の電話帳があった。
両方のシーンにまったく同じ本を登場させることで、両方ともマトリックス内の出来事であるという事実を強調していると思われる。
予言者の家には、哲学的な言葉が掲げられていた
「Temet nosce」とは、大まかに言うと「汝自身を知れ」という意味だ。
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ネオが予言者を訪ねると、彼女はキッチンの壁に貼ってある「temet nosce」という言葉を見せる。彼女は「汝自身を知れ」という意味だと説明する。
これは古代ギリシャの哲学や神話に登場する有名な言葉で、この映画もそこからヒントを得ている。
同じ猫がネオの前を2回通り、猫の鳴き声も繰り返される
この猫は、マトリックスの不具合のわかりやすい例だ。
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ネオはモーフィアスたちに、黒猫が自分のそばをデジャブのように2回通り過ぎたと話す。
これはマトリックスの不具合を示すものであり、エージェントが自分たちのいる空間の中で何かを変えたのだと考えたモーフィアスたちは警戒体制に入る。
猫がネオの前を通り過ぎたとき、それは2回ともまったく同じ猫であるだけでなく、同じ「ニャー」という音声も2回流れている。
その直後、彼らがいるビルの窓やドアが突然、レンガに塞がれてしまう。
ネオとエージェント・スミスの戦いは、古い西部劇にヒントを得ているようだ
戦いのシーンには、古典的な西部劇に見られる要素が多く含まれている。
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地下鉄の駅でネオとエージェント・スミスが戦う前に、二人は向かい合って対峙する。
そして、戦いが始まる前、タンブルウィードの代わりに紙がドラマチックに吹き飛んでいく。
[原文:17 details you probably missed in 'The Matrix']
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)