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【佐藤優】「うまい話」の真贋はどうやって見極める? インテリジェンスのプロが実践している裏取りのコツ

お悩み哲学相談13回

イラスト:iziz

シマオ:佐藤さん、今回は、ちょっと驚きのご相談が来ています! 早速お便りを読んでいきますね。

“外食産業大手で7年ほど働いています。配属された店の常連さんと話していたら、彼を介して中東の豪族の一人から息子のように気に入られてしまい、金を出すからオーストラリアで一つ、勝負してみてはどうだ、と言われています。

こんな話あるんでしょうか。ただただ驚きの連続です。彼はユダヤ人が始めたスイスの某私立学校に学んだそうなのですが、その学友のトルコ人VIPを紹介してもらうなど、目まぐるしい日々です。

こんな話も、海外に住んでいたら珍しくもないそうなのですが、佐藤さんなら、いかにして真贋を見極めるでしょうか。まだ、確証を得ていません。”

(Tackyさん、30代後半、男性、会社員)

注:お便りが長文でしたので、編集部にて要約させていただきました

信頼できる約束は「具体性」を伴っている

シマオ:Tackyさん、お便りありがとうございます! 映画みたいな話で、にわかには信じがたいですね……。こんなうまい話、あるんでしょうか?

佐藤さん:海外に行けば、このような話は珍しいことではありません。例えば、中東の王族には莫大な資産を持っている人も数多くいます。そうした人たちの中には、面白い人がいれば気軽に投資してみて、感謝されることが趣味という人がいます。

シマオ:趣味がいいのか、悪いのか……。

佐藤さん:中東だけでなく、中央アジアやロシアなどにもいますから、Tackyさんが出会ったのはそういう人かもしれません。

シマオ:では、信じてもいいんですかね?

佐藤さん:ただ、このお便りの内容だけでは、あまり具体的な事項が分かりませんので、真贋の区別は難しいです。まずは、その出資者がちゃんとお金を出してくれるか確認しましょう。飲食店を始めるのであれば、渡航費から店の建設費、開店当初の人件費など数千万円単位のお金が必要でしょう。それを実際に出してくれるのかどうかは最低限、確かめなければなりません。

シマオ:オーストラリアに行ってみたもののお金はなかった、なんてことになったら大変ですもんね。

佐藤さん:信じられる約束は、固有名詞や具体的な金額、期日を伴うものです。それがないのであれば、怪しいと思ったほうがいいでしょう。

シマオ:なるほど!

佐藤さん:当然のことですが、経営リスクもあります。初期投資をしてくれたとしても、事業がうまくいくかどうかは、Tackyさん次第です。仮に倒産して負債を抱えても、出資者は助けてくれないでしょう。彼らにとっては、あくまで遊びみたいなものですから。

「一生モノの負債」になるからこそ、裏を取る

佐藤優のお悩み哲学相談13回

イラスト:iziz

シマオ:うーん、悩みますね。もし僕がその立場だったら、受けるかどうか……。

佐藤さん:もし、この人物からの提案が具体性を伴っているならば、そんなに悩むことはありませんよ。舞台を用意されて「踊ってみないか?」と言われているのです。特に失うものがないのなら踊ってみればいいんです。人生の後悔には2つあります。やってみて失敗したのなら、それは仕方ありません。やらなくて後悔するのなら、それは取り返しがつかないのです。

シマオ:失うものかぁ……。

佐藤さん:大手企業に勤めて安定した収入を得ているほうが自分にとってよいなら、それを失うことはリスクでしょう。それでも何とかなると思うなら、チャレンジしてみればいいのではないでしょうか。ただ、この手の話には、もう一つ注意しておくことがあります。

シマオ:何でしょうか?

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