ワクチン接種の進捗と経済再開にもかかわらず、新型コロナ新規感染者数は高止まりしたまま。リモートワークのさらなる長期化を見据えて、生産性向上アプリの需要が高まっている。
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オフィス出社と在宅勤務を組み合わせるなどハイブリッドな働き方の広がりとともに、生産性向上につながるさまざまなアプリの人気が高まっている。
Insiderはアプリのモニタリングプラットフォーム「アップトピア(Apptopia)」から、トラフィックとダウンロードに関するデータを独占入手した。
iOS向け「App Store」とAndroid向け「Google Play」を合計したダウンロード数について、前月比での増加率が高かったアプリがわかる。
グーグルやフェイスブック、アマゾンがそれぞれ9〜10月に予定していたオフィス再開を相次いで延期し、在宅勤務の長期化とハイブリッドワークの必要性がさらに明確化した2021年9月の第1週。
App StoreおよびGoogle Playを通じて全米で最もダウンロードされた生産性向上アプリ「トップ16」は以下のような顔ぶれだった。
【第1位】KeepSolid VPN Unlimited(前年比167.3%増)
IPとDNSをマスキング(暗号化して匿名化)、第三者による物理的な位置追跡やインターネット上の行動監視を防ぐ。また、マルウェア感染回避に役立つ強化ファイアウォールを提供。
【第2位】Jamboard(同115.60%増)
Googleクラウドを活用したホワイトボードアプリ。オンライン学習でも導入例多数。
【第3位】Googleスライド(同98.54%増)
オンラインで作成・編集・共同作業できるプレゼンテーションアプリ。
【第4位】Any.do(同80.60%増)
ToDoリスト、カレンダー、リマインダー機能を備えたタスク管理アプリ。
【第5位】Googleドキュメント(同76.72%増)
文書の作成、編集、共同作業アプリ。
【第6位】CamScanner(同73.57%増)
スマートフォンのカメラで撮影した画像をPDFに変換するアプリ。テキストの自動認識(OCR)機能も。
【第7位】X-VPN(同70.92%増)
VPN(仮想プライベートネットワーク)を使った暗号化による個人情報保護やネットサーフィン時の匿名化アプリ。
【第8位】signNow(同70.05%増)
モバイル・デスクトップを問わず、PDFなどのドキュメントに署名、編集、共有するアプリ。
【第9位】Microsoft PowerPoint(同63.27%増)
マイクロソフトのモバイル環境向けプレゼンテーション作成、編集、表示、共有アプリ。
【第10位】Microsoft Word(同63.10%増)
マイクロソフトのモバイル環境向け文書作成、編集、共有アプリ。
【第11位】TimeBloc(同62.10%増)
メモ、スケジュール、カレンダーを統合したアプリ。時間の「ブロック化」がコンセプト。
【第12位】Evernote Scannable(同61.96%増)
モバイル端末のカメラを使ってスキャンした文書などを高品質デジタルデータに変換するアプリ。
【第13位】Microsoft OneNote(同61.19%増)
マイクロソフトの共同作業用ノートアプリ。
【第14位】Best VPN Proxy Betternet(同59.87%増)
モバイル機器向けの無料VPNサービス。データを暗号化し、オンライン上のアクティビティを匿名化することで、安全なウェブサイトアクセスが可能。
【第15位】SkyVPN(同56.98%増)
「データ保護に銀行レベルの暗号化を用い」(開発元のSentry Secure Communication)ることで、オンライン上のアクティビティを完全に匿名化。
【第16位】Google Sheets(同53.50%増)
オンラインで作成、編集、共有できるスプレッドシート(表計算)アプリ。
(翻訳・編集:川村力)