アップルはiPhone 13 Proシリーズを発表。Pro/Pro Max共に4色展開。
出典:アップル
アップルは9月14日(現地時間)、新型プロ向けスマートフォン「iPhone 13 Pro」と「iPhone 13 Pro Max」を発表した。
日本では9月17日午後9時から予約開始、9月24日に発売予定。アップル直販サイトのほか、通信事業者では、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリアが取り扱う見込み。
日本における直販価格とストレージ容量の組み合わせは以下の通り。
- iPhone 13 Pro 128GB……12万2800円(税込)
- iPhone 13 Pro 256GB……13万4800円(税込)
- iPhone 13 Pro 512GB……15万8800円(税込)
- iPhone 13 Pro 1TB……18万2800円(税込)
- iPhone 13 Pro Max 128GB……13万4800円(税込)
- iPhone 13 Pro Max 256GB……14万6800円(税込)
- iPhone 13 Pro Max 512GB……17万800円(税込)
- iPhone 13 Pro Max 1TB……19万4800円(税込)
チップセット刷新のマイナーバージョンアップ
スペック面だけ見ると、iPhone 13 Pro/Pro MaxとiPhone 12 Pro/Pro Maxの差は、CPUの世代=パフォーマンスの違い以外はほとんどない。
大きさは新旧Pro/Pro Maxで比べると変わらないが、重量は両者ともに増加している。特にiPhone 13 Proは全世代比で+16g、本体重量200gを超えている。
また、バッテリーの持続時間が伸びており、連続ビデオ再生時間(オフライン)は12 Pro/13 Proを比較すると5〜8時間ほど長くなっている。
13 Pro/Pro Maxはディスプレイとカメラが進化ポイント
表示しているコンテンツやタッチ操作に応じて、フレキシブルに画面描画速度が変わる。
出典:アップル
スペックの違いはあまりないが、スペックの値になりづらい点での進化ポイントはある。
まず、ディスプレイだ。13 Pro/Pro Maxのディスプレイは12 Pro/Pro Maxと同じサイズ・解像度だが、画面のリフレッシュレート(描画スピード)が表示中のコンテンツに応じて10Hz〜120Hzで可変する「ProMotionテクノロジー」を搭載。
iPhone 12 Pro/Pro Maxのリフレッシュレートは60Hzだった。もっとも、最新のAndroidの高価格スマホではすでに120Hz、製品によってはさらに倍の240Hzに対応している場合もあり、iPhoneもやや追いついた形になる。
iPhone 13 Pro/Pro Maxのカメラスペック。
出典:アップル
次に見るべきポイントは「背面カメラ」とその撮影機能だ。背面カメラはProシリーズの代名詞的な特徴を備えている。
静止画撮影においては、マクロ(接写)撮影と全てのレンズでのナイト(夜間)モード撮影に対応。マクロ撮影は、最短2cmまで被写体に近づくことができ、草花の表面の質感などを捉えられる。
動画撮影においては、新たにシネマティックモードと最大4K・30fpsのProRes撮影に対応した。
実際にiPhone 13シリーズのシネマティックモードで撮影された映像。
出典:アップル
シネマティックモードはiPhone 13/13 miniでも利用できるが、いわゆる「ピント送り」をAIが自動で行う機能だ。iPhoneが人間の向いている方向や被写体がフレームインするタイミングを識別して、リアルタイムにフォーカス位置が変わる。
ProRes撮影については、プロ向けの動画コーデック(符号化・圧縮方式)で、アップルの動画制作ツール「Final Cut Pro」などでより柔軟な編集が可能となる。
ただし、ProRes撮影機能についてアップルは「年末までに」リリースするとしており、iPhone 13 Pro/13 Pro Max発売時点では利用できない点は注意だ。
iPhone 13世代ではProとPro Maxのカメラ性能差がなくなる
iPhone 12 ProとPro Max、そしてiPhone 13 Pro/Pro Maxではカメラの構成やズーム性能などが異なる(クリックすると大きく表示)。
作成:Business Insider Japan
もう1つ、13 Pro/13 Pro Maxを語る上で留意しておきたい点は、12 Pro/12 Pro Maxと違ってProとPro Maxの機能差がほとんどなくなっているということだ。
iPhone 12 Pro/Pro Maxでは画面サイズやバッテリー駆動時間のほかに、カメラのセンサーサイズやレンズ、センサーシフト光学手ブレ補正機能の有無に違いがあった。
しかし、iPhone 13 Pro/Pro Maxではその違いが埋められている。
例えば、12 Pro/Pro Maxでは「より強力な光学式手ブレ補正が欲しいので、大きな画面のPro Maxを選ぶ」ような人もいた。
一方で、13 Pro/Pro Maxではカメラ・レンズなどの構成は全く同じになった。ProかPro Maxかは、単純に予算や画面サイズ、バッテリー駆動時間の差で選べるようになった。
(文・小林優多郎)