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緊急事態宣言解除で何が変わる?10月1日からの飲食店の営業は?

菅首相

9月28日の記者会見。

Rodrigo Reyes Marin/Pool via REUTERS

9月30日、東京では、7月12日から81日間におよんだ緊急事態宣言がついに終わりを迎える。

しかし、10月から完全に「コロナ以前の生活」に戻れるかというと、そういうわけではない。

9月28日の会見で菅義偉首相は、9都道府県に対する緊急事態宣言と、8県へのまん延防止等重点措置の全てを9月末に解除することを発表したものの、10月以降は「段階的に制限を緩和していく」と、引き続き一定の感染対策を求めるとしている。

東京都では、2021年のほとんどが緊急事態宣言かまん延防止等重点措置のもとでの生活を強いられてきた。相次ぐ飲食店の時短要請に、酒類提供の禁止、イベントの開催制限など、これまで制限されてきた生活は10月以降どうなっていくのか。

営業時短「緩和」も、続く自粛要請

小池百合子

東京都新型コロナウイルス感染症対策本部会議後の記者会見の様子。

東京都 Tokyo Metropolitan Government

首相会見が開かれた9月28日、東京都の小池百合子都知事も記者会見を開き、東京都の対応を示した。

東京都では、新規陽性者が連日5000人以上確認されていた8月中旬から状況が好転し、医療のひっ迫も緩和されてきている。しかし、東京都の指標における重症者数は9月29日段階で107人と依然として第4波(4月末〜6月中旬)の最大時を上回っている。

再び感染拡大を招いてしまうと、すぐに医療ひっ迫の状態に戻ってしまいかねない。

こういった点から小池都知事は、緊急事態宣言が解除されたとしても感染をいっそう抑制していく必要があるという認識のもと、10月1日〜24日までを「リバウンド防止措置期間」と設定した。

「期間中においても感染状況が悪化した場合は、措置などを強化していきます。逆に改善をした場合は、段階を(緩和に)進めていきます」(小池都知事)

と、関東1都3県(埼玉県、千葉県、神奈川県)と連携して、専門家の意見をもとに感染状況に応じて対策の引き締めや緩和を進めていく方針だ。

10月1日以降、緊急事態宣言が解除されても、生活にはいくつかの「要請」がつきまとう。

なお以下の要請は、新型インフルエンザ等特別措置法(以下、特措法)の24条9項にもとづいたものだとしている。

東京都の資料によると、都民に対する要請は以下の4点。

都民への要請

  • 外出時は少人数で、混雑する場所・時間を避ける
  • 帰省、旅行、出張による都道府県間の移動時には基本的な感染対策の徹底
  • 21時以降の飲食店等に出入りしないこと
  • 感染リスクの高い行動(集団での飲酒)の自粛

事業者に対しては、テレワークの活用や休暇取得の促進などにより、出勤者7割削減の要請を継続するとしている。

飲食店やイベント施設の営業は?

商業施設

商業施設の中には、このような看板で混雑具合を示している店舗もある。

撮影:三ツ村崇志

リバウンド防止措置期間では、緊急事態宣言下と比較すると飲食店や遊興施設、イベント開催などの要件は緩和されるものの、営業時短要請などは続く。飲食店や遊興施設などへの要請範囲は、東京都が発行する「感染防止徹底点検済証」の店頭への掲示の有無によって以下のように分かれている。

認証済みの飲食店

  • 営業時間の5時〜21時までの時短要請
  • 酒類の提供・持ち込みは11時〜20時まで可(ラストオーダーが20時以内であれば、提供が20時を越えることも可)
  • 1グループ4人以内とすることを要請

※ただし、5人以上のグループでも、4人以下の複数のグループに分け、別々のテーブルに案内した場合は、酒類の提供が可能。

非認証の飲食店

  • 営業時間の5時〜20時までの時短要請
  • 酒類の提供・持ち込みは自粛を要請

※以下は、宅配・テイクアウトサービスとして扱うため、要請の対象外。

  • 総菜・弁当・和菓子・洋菓子・ドリンクスタンドなどの持ち帰り専門の店舗
  • ケータリングなどのデリバリー専門の店舗
  • スーパーやコンビニ等の店内イートインスペース
  • 自動販売機(自動販売機内で調理を行うホットスナックなど)コーナー
  • 飲食スペースを有さないキッチンカー

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また、いずれの場合も、マスクや手指消毒などの基本的な感染対策の徹底や業界ガイドラインの遵守、入場人数の整理などの対策の実施も要請されている。

なお、10月1日〜24日までの要請に全面的に応じた事業者には、規模に応じて1店舗あたり60万円〜480万円の協力金の支給を予定している。

また、スナックなどの飲食の提供をメインとする店舗におけるカラオケの利用に対しては自粛を要請する一方、「飲食を主として業とする店舗以外において、カラオケ設備の提供を行う場合、利用者の密を避けること、換気の確保等、感染対策の徹底を要請」と、カラオケボックスなどに対しては、基本的な感染対策を徹底した上での営業を可能としている。

百貨店などの商業施設やゲームセンター、テーマパークなどの遊技場に対しては、21時までの営業時短要請とともに、入場者整理などによる3密をできるだけ避けるような工夫を求めるとしている。これは、都立施設も同様だ。

また、こういった施設内での酒類の提供・持ち込みに対しては全面的に自粛が要請されている。

イベントの開催人数の上限については、10月30日(土)までを期限に、大声の有無や会場の規模に応じて次のように対応が分かれるいる。

イベント

イベントの開催要件。静かに観覧する場合と、大声を出す場合で対応が分かれる。

出典:東京都

また、イベント開催に当たり、「イベント開催時の必要な感染防止策」に示されている必要な感染防止策を行うことも求めている。(詳細はこちら

リバウンド防止措置期間における個別施設詳細

東京都におけるリバウンド防止措置に関する質問と回答

解除後に守って欲しい「お願い」

ステイホーム

本当にこの夏が最後のステイホームになるのかどうかは、この先の感染対策にかかっている。

撮影:三ツ村崇志

9月28日、首相会見のあとに開かれた記者会見で、政府新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は「緊急事態宣言の解除後はワンボイスで明確なメッセージと総合的な対策が重要」として、次のように個人への「お願い」と、国・自治体への要望を語った。

個人へのお願い

  • 感染対策の継続(マスクの着用、感染リスクの高い場面の回避など)
  • ワクチン接種への協力

国・自治体への要望

  • 制限の段階的な緩和
  • 今後の感染拡大に備えた、総合的な感染対策・医療体制のさらなる強化(ワクチン、治療薬、検査や、ほかの科学技術の活用)
  • リバウンドの早期探知・迅速な対応

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8月中旬にかけて、東京都では一日あたり5000人を超える感染者が確認されたものの、その後9月にかけて急速に感染者数は減少。直近でも、新たに確認される感染者の数は減り続けている。

緊急事態宣言の解除にともない、人々の行動が活発になれば、ある程度この減少傾向が鈍ることは間違いないだろう。その上でさらに日常生活を取り戻すためには、個人での感染対策を継続することはもちろん、総合的な感染対策や医療提供体制の拡充は欠かせない。

なお尾身会長は、第5波の感染が急激に減少した要因として、次の5点を挙げた。

  • 危機感による感染対策の強化
  • 人流、特に夜間滞留人口の減少
  • ワクチン接種率の向上
  • 医療機関、高齢者施設での感染者数の減少
  • 気象の要因

ただし、どの要因がどの程度感染者数の急激な減少に寄与しているのかは現時点でははっきりしていないという。今後詳細な分析を進めていくことで、さらにしっかりとした感染対策ができるよう検討を進めていく必要があるとしている。

(文・三ツ村崇志

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