性行為目的、写真詐欺にセクハラも…マッチングアプリ利用者の4割がトラブルに

コロナ禍を経て、恋人探しの手段として1位になった恋愛マッチングサービス・アプリ。ユーザーの約4割は付き合ったり結婚したりと良いマッチングが成立している一方で、4割超が「性行為が目的だった」「顔写真と実物が違った」「身体を触られた」など、さまざまなトラブルにあっているとする調査が発表された。

コロナ禍の恋活・婚活はアプリが主流に

スマホ

恋愛マッチングサービスが普及する一方で、さまざまなトラブルも報告されている(写真はイメージです)。

shutterstock / yamasan0708

調査したのはモバイル分野の調査会社・MMD研究所。2021年9月、スマートフォンを所有する20〜49歳の独身の男女1万人を対象に、恋活や婚活のためのマッチングサービス・アプリの利用実態を調べた。

以下にその詳細を報告する(小数点以下切り捨て)。

新型コロナウイルスの感染拡大により、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の都府県に1度目の緊急事態宣言が出されたのは2020年4月7日。16日には全国に拡大した。

同年3月を基点とすると、それ以前は恋人探しをする場所や手段として1位「職場・学校」(40%)、2位「友人・家族からの紹介」(39%)3位「マッチングサービス・アプリ」(32%)だったが、それ以降は「マッチングサービス・アプリ」が42%を占めてトップになる結果に(複数回答可)。

2020年4月以降にこれらのサービス・アプリを使い始めた理由としては「新しい出会いが欲しかった」(36%)、「将来のことを考え始めた」(29%)などのほかにも「家にいる時間が増えて暇ができたから」(17%)、「1人でいるのが寂しかったから」(15%)、「誰かと話したかったから」(7%)など、新型コロナ感染拡大防止のための自粛やステイホームが影響していると推測される理由も多かった(複数回答可)。

4割が付き合う・結婚も。ダントツ人気は「Pairs」

マッチングサービス・アプリ

出典:「2021年マッチングサービス・アプリの利用実態調査」(MMD研究所)

MMD研究所では同様の調査を2019年から継続しているが、マッチングサービス・アプリの利用経験者の割合は2019年30%、2020年57%、2021年78%と年々増えている。

さらにマッチングサービスやアプリを利用したことがあるという1554人のうち、これらのサービスを通じて付き合った、または結婚した経験があると回答した人は38%と約4割にのぼり、ユーザー数増加の背景には着実に成果が出ている様子もうかがえる。

マッチングサービス・アプリ

出典:「2021年マッチングサービス・アプリの利用実態調査」(MMD研究所)

上記の利用者を対象に、使ったことがあるサービス・アプリをたずねたところ、エウレカが運営する「Pairs(ペアーズ)」が57%と2位以下を倍近く引き離しトップに。

さらに付き合ったり結婚したりするきっかけとなったサービスとしても「Pairs」が47%と1位だった。

4割がトラブル被害、最多は「性行為目的」

マッチングサービス・アプリ

出典:「2021年マッチングサービス・アプリの利用実態調査」(MMD研究所)

一方で、サービスを通じてネガティブな体験をした人も少なくない。

マッチングサービスやアプリを使ったことがある500人を対象にトラブルの有無をたずねたところ、「ある」44%、「ない」55%と4割超が何らかの被害に巻き込まれていることが分かった。

トラブルの内容として多かった7項目を記したのが上の図だ。

最も多かった「恋活・婚活ではなく性行為を目的としていた」は、特に女性の被害が多く全体28%のうち22%を占めていた。自由記述には以下のような内容があげられていた。

「すぐに体を触ろうとする」(女性)

「会っていきなりホテルに連れて行かれそうになった」(女性)

「デートの約束の段階で身体目的だけだった」(女性)

「カラオケに行ったが、相手が性行為目的なことが分かりガッカリした」(女性)

「セフレ目的で金を要求された」(女性)

他にも「身体をいっぱい触られた」(女性)など、同意なく性的な行為をされたという声も上がっている。

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