マイクロソフトのAWS幹部引き抜きが意味すること。アマゾンとのクラウド戦争はセキュリティに鍵、汚名返上も狙いか

マイクロソフトによるチャーリー・ベルの引き抜きは、クラウド業界に衝撃を与えた。アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)で長きにわたり幹部を務めてきたベルが、最大の競合相手に突然、移籍したのだ。

ベルはマイクロソフトで、セキュリティ、コンプライアンス、アイデンティティ、マネジメントの領域をカバーする新設のエンジニア部門を率いると見られている。

マイクロソフトのパートナー企業の中には、ベルを引き抜いたのは単なるPRにとどまらない、と見る向きもある。これによりマイクロソフトは、サイバーセキュリティをクラウド戦略の中心に、さらにはAWSに対する「秘密兵器」として、据えることができるというのだ。

クラウド・サービス向けの大手ITソリューション業者であるクエスト・ソフトウェアのプロダクト・マネジメント部門でシニア・ディレクターを務めるポール・ロビショーも、ベルの移籍を重く受け止める。

カイフ・リー(李開復)のグーグル・チャイナ退陣(これによりグーグルが中国に抱いていた野心が大きく打ち砕かれた)や、マイクロソフト Azure(アジュール)のマーケティング責任者ジュリア・ホワイトのSAP移籍に例えるほどだ。

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