アメリカ国旗を手に電動サーフィンをするフェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグ氏。フォーブスの2021年長者番付に載った最年少ビリオネア15人の中で、一番の資産家だ。
- 最年少ビリオネア(10億ドル以上の資産を持つ者)15人に、40歳以上は1人もいない。
- 中でも圧倒的な財力を誇るのはフェイスブックのCEO、マーク・ザッカーバーグで、その資産は1345億ドル(約15兆円)を超える。
- 以下に、長者番付「フォーブス400」にランクインした若きビリオネアたちを、年齢の高い順に紹介する。
15.ベン・シルバーマン:ピンタレストのCEO
REUTERS/Brendan McDermid
年齢:39歳
純資産:33億ドル(約3710億円)
業界:テクノロジー
ピンタレスト(Pinterest)のベン・シルバーマン(Ben Silbermann)CEOは、2010年に同社を共同で創設した。アイオワ州出身のシルバーマンは、2019年4月に行われたピンタレストの株式公開によって富を築いた。
14.リンジー・スナイダー:イン・アンド・アウト・バーガーの社長
年齢:39歳
純資産:42億ドル(約4720億円)
業界:フードサービス
リンジー・スナイダー(Lynsi Snyder)は、イン・アンド・アウト・バーガー(In-N-Out Burger)の社長として、祖父母が始めた人気バーガーチェーンを拡大してきた。2010年に社長に就任して以降、スナイダーは、米西海岸に拠点を置く同チェーンを100店舗以上増やしている。
13.アーネスト・ガルシア3世:カーバナの創業者
BRENDAN MCDERMID/Reuters
年齢:39歳
純資産:93億ドル(約1兆445億円)
業界:自動車
アーネスト・ガルシア3世(Ernest Garcia III)は、中古車の購入体験を地域から全国規模へと拡大したオンラインサービス、カーバナ(Carvana)の創業者だ。ガルシアと彼の父親は、この企業を通じてビリオネアとなった。特にパンデミックの際には、中古車の需要が急増し、利益を大きく伸ばした。
12.R・J・スカリンジ:リビアンの創業者兼CEO
Mike Blake/Reuters
年齢:38歳
純資産:34億ドル(約3820億円)
業界:自動車
電気自動車(EV)市場で、テスラ(Tesla)の最も手ごわいライバルであるリビアン(Rivian)は、マーケティングよりも製品に重点を置くことで成功を収めている。創業者兼CEOのR・J・スカリンジ(R.J. Scaringe)や会社の知名度はテスラと比べてはるかに劣るが、新規株式公開(IPO)では800億ドル(約8兆9765億円)の市場価値を目指している。
11.スコット・ダンカン:石油企業の相続人
年齢:38歳
純資産:62億ドル(約6965億円)
業界:石油
スコット・ダンカン(Scott Duncan)は、後述するウォルトン家の相続人と同じく、莫大な財産の相続によって富を得た。彼と3人のきょうだいは、ガスと石油のパイプライン会社「エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(Enterprise Products Partners)」を創設した父親のダン・ダンカン(Dan Duncan)から富を受け継いだ。末っ子のスコットは、会社の経営には関与していない。
10.ネイサン・ブレチャージク:Airbnbの共同創業者
REUTERS/Issei Kato
年齢:38歳
純資産:100億ドル(約1兆1230億円)
業界:テクノロジー、ホスピタリティ
ネイサン・ブレチャージク(Nathan Blecharczyk)は、ブライアン・チェスキー(Brian Chesky)、ジョー・ゲビア(Joe Gebbia)とともに、アプリを介したホスピタリティ企業として大成功を収めたAirbnb(エアビーアンドビー)を立ち上げた。現在は最高戦略責任者を務めており、世界的なパンデミックによる業績悪化に見舞われた同社を支えている。
9.ブライアン・アームストロング:コインベース(Coinbase)のCEO
Coinbase
年齢:38歳
純資産:115億ドル(約1兆2920億円)
業界:テクノロジー、金融
ブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)は、アメリカ最大の仮想通貨取引企業、コインベース(Coinbase)のCEOを務めている。コインベース株式の5分の1近くを保有しており、その株式によって莫大な富を築いた。コインベースは、2021年4月に約1000億ドル(約11兆2205億円)の評価額で株式公開した。
8.ダスティン・モスコビッツ、フェイスブック共同創設者でアサナのCEO
Horacio Villalobos - Corbis/Getty Images
年齢:37歳
純資産:241億ドル(約2兆7070億円)
業界:テクノロジー
フェイスブック(Facebook)の共同創業者の1人、ダスティン・モスコビッツ(Dustin Moskovitz)は、古巣の株式を推定2%保有している。モスコビッツはフェイスブックを退社した後、プロジェクト管理ソフトウェアの開発販売を手がけるアサナ(Asana)を共同で立ち上げた。
アサナの株式を3分の1近く保有しているにもかかわらず、フェイスブックがあまりにも巨大なため、彼の所有するわずかな比率の株式が大きな価値をもっている。
7.マーク・ザッカーバーグ:フェイスブックのCEO兼共同創業者
Charles Platiau/Reuters
年齢:37歳
純資産:1345億ドル(約15兆1070億円)
業界:テクノロジー
マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)は、このリストの中で最も若いビリオネアではないが、資産額では群を抜いてトップだ。ザッカーバーグの巨万の富は、保有するフェイスブックの株式によるもので、現時点では、この巨大ソーシャルメディア企業の株式の約13%を保有している。
6.バイジュ・バット:ロビンフッドの共同創業者
Steve Jennings/Getty Images for TechCrunch
年齢:36歳
純資産:29億ドル(約3260億円)
業界:テクノロジー、金融
バイジュ・バット(Baiju Bhatt)は2013年に、株式取引アプリを手がけるロビンフッド(Robinhood)を共同で創業した。それから8年が経ち、ロビンフッドはモバイル株取引のスタンダードとなっている。同社は2021年夏にIPOを行ったが、その際に機関投資家たちから、投機をあおっているなどとして批判を浴びた。
5.ルーカス・ウォルトン:ウォルマートの相続人
Walton Family Foundation
年齢:35歳
純資産:172億ドル(約1兆9320億円)
産業:小売
ルーカス・ウォルトン(Lukas Walton)は、ウォルマート(Walmart)の創業者サム・ウォルトン(Sam Walton)の孫であり、相続によって富を得た。家業の経営よりも、主に慈善活動に携わっている。
4.フレッド・アーサム:コインベースの共同創業者
Coinbase
年齢:33歳
純資産:35億ドル(約3930億円)
業界:テクノロジー、金融
最大の仮想通貨取引所であるコインベースを共同で創業した後、フレッド・アーサム(Fred Ehrsam)は、パラダイム(Paradigm)というブロックチェーン投資会社を立ち上げた。その投資先には、最も利用されている2つの仮想通貨取引所、コインベースとFTXが含まれる。
3.ボビー・マーフィー:スナップのCTO
Jemal Countess / Getty
年齢:33歳
純資産:152億ドル(約1兆7070億円)
業界:テクノロジー
ボビー・マーフィー(Bobby Murphy)は、スナップ(Snap)の最高技術責任者。彼の資産は、ソーシャルメディア「スナップチャット(Snapchat)」を運営する同社の共同創業者および株主として築かれたものだ。スナップの株価は、2017年の株式公開以降、大きく上昇している。
2.エヴァン・シュピーゲル:スナップのCEO
Evan Spiegel.
Justin Sullivan/Getty Images
年齢:31歳
純資産:138億ドル(約1兆5500億円)
業界:テクノロジー
スナップのCEOを務めるエヴァン・シュピーゲル(Evan Spiegel)は、ボビー・マーフィーと同様に、巨大ソーシャルメディアのスナップチャットを運営する同社の共同創業者および株主として富を得た。ザッカーバーグと同様に、シュピーゲルも、自身が共同で立ち上げたソーシャルメディアサービスの支配権を失わずにすんでいる。
1.サム・バンクマン=フリード:仮想通貨起業家
FTX
年齢:29歳
純資産:225億ドル(約2兆5270億円)
業界:テクノロジー、金融
まだ29歳のサム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)は、世界最年少のビリオネアだ。彼は、コインベースと競合する主要な仮想通貨取引所、FTXの創設と運営を通じて、この称号を獲得した。
[原文:Meet the 15 youngest billionaires in America]
(翻訳:高橋朋子/ガリレオ、編集:Toshihiko Inoue)