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「デマ・フェイクニュースが1番多いSNSはFacebook」世界26カ国の女子が懸念。国際NGO調査

国際NGO「プラン・インターナショナル」の最新の調査で、若年女性が最も偽情報やフェイクニュースが多いSNSとして懸念しているのはFacebookだということが明らかになった。さらに、こうした誤った情報などが原因で5人に1人が政治や時事問題にかかわることをやめるなど、活動を制限されていた。

ほぼ全員がSNSにデマやフェイクニュースの懸念抱く

Facebook

ネット上のデマやフェイクニュースが女子にどのような影響を与えているのか、国際ガールズデーを前にNGOが調査結果を公表した。

shutterstock / Rokas Tenys

国際NGOのプラン・インターナショナルは10月11日の「国際ガールズデー」を前に、インターネット上の情報が若年女性に与える影響を調査し、発表した。

同団体が注目したのは「誤った情報」と「偽情報・フェイクニュース」だ。

誤った情報(ミスインフォメーション):人々によって意図せずに共有されてしまう誤った情報、または誤解を招いたり有害になり得る情報。

偽情報・フェイクニュース(ディスインフォメーション):人を傷つける、あるいは利益を得るために意図的に共有される誤った情報、または誤解を招いたり有害になり得る情報。

調査は2021年2月から5月にかけて、26カ国2万6000人の15〜24歳の若年女性を対象に行われた。

その結果、若年女性の96%が「SNSには誤った情報や偽情報・フェイクニュースがある」と回答。

さらにSNSの中で最も誤った情報や偽情報・フェイクニュースがあると思うものを3つ選ぶようたずねたところ、Facebookが65%で1位だった。

メディアとインフルエンサーは同格

プラン・インターナショナル

出典:世界ガールズ・レポート2021“THE TRUTH GAP” (公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン)

こうした誤った情報や偽情報・フェイクニュースによって「ストレス・心配・不安を感じた」(35%)「悲しみ・憂鬱を感じた」(28%)「学校で学ぶ情報を疑った」(26%)「家族・友人関係がギクシャクした」(26%)など、多くの若年女性が悪影響を受けている(複数回答)。

さらに4人に1人が「自分の意見を伝える自信がなくなった」、5人に1人が「政治や時事問題にかかわることをやめた」と回答しており、デマやフェイクニュースによって声を上げることや活動を制限されている若年女性が多いことが明らかになった。

調査対象となった若年女性のうち、55%は1日あたり7時間以上インターネットやSNSに滞在しており、BBCなどの主要メディア(57%)とほぼ同程度が「SNSのインフルエンサー」(52%)を情報源(複数回答)としている。

一方で、10人中7人が「誤った情報を見分ける方法を学校や家族から教わったことがない」と回答。各国政府やプラットフォーム各社が取るべき対策として、以下のような声が上がった。

TikTokの「Rethink(再考)」機能は効果大

プラン・インターナショナル

出典:世界ガールズ・レポート2021“THE TRUTH GAP” (公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン)

  • 誤った情報や偽情報の投稿者に対する罰則を強化する
  • 全てのSNS企業が誤った情報や偽情報を含む投稿に警告を出すようにする
  • ユーザーがSNSアカウントを開設する前に、トレーニングを受けなければならないようにする
  • 小学校からデジタルメディアリテラシー教育を実施する

上記のうち「警告」が効果を発揮しているのがTikTokだ。今回の調査を受けて公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンが10月6日に開催したイベントに登壇した金子陽子さん(TikTok Japan公共政策本部・公共政策マネージャー)によると、同社では2021年からハラスメントや誹謗中傷などの不適切なコメントをユーザーが投稿しようとするのをAIが検知。コミュニティガイドラインに違反する可能性を示唆すると共に、「本当にこのコメントを投稿しますか?」と再考を促している。

この「Rethink(再考)」通知が表示されたユーザーのうち、「特に未成年のユーザーはかなりの割合がコメントを編集し直すなど、効果が出ている」(金子さん)という。

「アップスタンダー」になるためには

スマホ

shutterstock / LDprod

SNS各社は今後、さらなる対応の改善が求められるだろう。

中でも最も誤った情報や偽情報・フェイクニュースがあるSNSとしてあげられたFacebookは、インスタグラムが10代のユーザーに悪影響を与えていると内部調査で知りながら対策を怠ってきたと報道され、また元従業員がアメリカ上院委員会の公聴会で同社はフェイクや有害さに対応するより自社の利益を優先してきたと証言するなど批判を集めている。

Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは、公聴会での証言のほとんどが「何の意味もない」と反論しているが、今後の同社の対応に引き続き注目が集まるだろう。

前述のイベントに登壇した、法政大学キャリアデザイン学部の坂本旬教授は言う。

「Facebookの内部告発以降、偽情報だけでなく、いじめやハラスメントなどさまざまな問題にプラットフォームがどこまで責任を持つべきかが注目されています。

これらはあくまでプラットフォームの問題であり、ユーザーのリテラシーに転嫁すべきではありません

一方で、若い女性が安心して利用できるオンライン空間を作るためには、1人1人が傍観者ではなく『アップスタンダー(立ち上がる人)』になることも必要です。問題が起きてから動くのではなく、いま苦しんでいる人のために自分は何ができるか常に考え、行動することが大切です。

対策を怠っているSNS各社に怒りを感じたり表明したりすることも、その1歩だと思います」(坂本さん)

編集部より:初出時、TikTokの「Rethink(再考)」機能は「真偽不明なもの」にも対応しているとしていましたが、機能の対象には含まれていません。お詫びして訂正いたします。 2021年10月13日 13:40

(文・竹下郁子

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