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4人の女性が手掛けた、移動しながら宿泊できる2階建てバス「ラ・カラバナ」をのぞいてみた

バス

Gijs Hardeman

  • サスキア・ヴァン・ルーウェンさんは、3人の友人と共同で2階建てのバスを買い、リノベーションした。
  • バスはリビング、9人分のベッド、キッチンを備えた宿泊施設として生まれ変わった。
  • 料金は食事など全て込みで400ユーロ(約5万2000円)~。

2019年、サスキア・ヴァン・ルーウェン(Saskia van Leeuwen)さんは3人の友人の手を借りて、大きな夢のプロジェクトに取りかかった。

サスキア・ヴァン・ルーウェン

サスキア・ヴァン・ルーウェンさん。

La Karavana

オランダのイベント運営会社で働いていたヴァン・ルーウェンさんは、旅行業界で働きたいと夢見ていた。何年も旅行を楽しむ中で、ヴァン・ルーウェンさんはホステル(低価格で泊まれる宿泊施設)に惚れ込み、自分でもやってみたいと思っていた。ただ、制約が多すぎると感じていたという。

「1つの場所に押し込められるというのがイヤだったんです」とヴァン・ルーウェンさんは語った。

「その完璧な解決策が、移動できるホステルを持つことでした」

そこでヴァン・ルーウェンさんは、自身の双子の姉妹ジョリサ・ヴァン・ルーウェン(Jolisa van Leeuwen)さんと友人のアイリーン・ヘルフェリヒ(Eileen Helfferich)さん、リサ・デ・ブリー(Lisa de Bree)さんの手を借りることにした。4人は自分たちで運転して、いろいろな場所へ行ける"バスのホステル"をオープンすることに決めた。


4人はまず、オランダのオンラインマーケットサイトで2階建てのバスが売りに出されているのを見つけ、これを7000ユーロ(約92万円)で購入した。

バス

4人が購入したバス。

Gijs Hardeman

広さ430平方フィート(約40平方メートル)のバスを見た4人は、すっかり気に入ったという。

「わたしたちは一瞬で『これ、最高ね』という感じでした」とヴァン・ルーウェンさんは当時を振り返った。

「ベッドやキッチン、全てを思い浮かべることができました」

4人はお金を出し合って、7000ユーロでバスを購入した。


それから4人は、バスをストリートアートのイベントに持って行き、アーティストのティモン・デ・ラート(Tymon de Laat)さんの力を借りた。

ペイント済みのバス

ペイント済みのバス。

La Karavana

デ・ラートさんはそのユニークなデザインで4人を驚かせた。

「ティモンがバスをペイントしてくれた後はみんな、OK…… もしかしたらうまくいくかもねという感じでした」とヴァン・ルーウェンさんは語った。


経験が全くなかった4人は、リノベーションを進めながらやり方を学ばなければならなかった。

作業風景

Gijs Hardeman

イベント運営の経験を生かして、4人はリノベーションを1つの大規模イベントのように扱った。あらゆる計画を立て、全てを「しっかりプロとして」扱ったとヴァン・ルーウェンさんは話した。

4人が最初に取り掛かったのは、水漏れの原因となっていた窓の周りのゴムパッキンの交換だった。簡単な仕事に思えるかもしれないが、交換には2、3カ月かかったという。それが終わると、4人は断熱材を貼り、YouTubeの動画や地元の業者の助けを借りながら、内装を仕上げていった。


4人はフルタイムでリノベーションに取り組んだ。

作業風景

Gijs Hardeman

女性たちの大半がイベント運営会社で働いていたため、2020年は新型コロナウイルスのパンデミックで仕事がなかった。おかげでリノベーションに集中する時間ができた。週に30~40時間を作業に当てていたという。

「わたしたちにとって、これ以上ないタイミングでした」とヴァン・ルーウェンさんは語った。

「(作業のために)それほど時間が取れるはずではなかったので、もっと大変になるところでした」


リノベーションを進める一方で、4人はバスの運転に必要な免許を取らなければならなかった。

バス

Gijs Hardeman

オランダではこのサイズのトラックを運転するには免許が必要だったので、4人は全員、教習を受けなければならなかった。パンデミックの影響でオランダでは全てがストップしてしまったため、教習と試験を受けるのに数カ月かかったという。

ヴァン・ルーウェンさんは一度で試験をパスした。

「バスを運転していると、こちらを二度見して『女性が運転してるの?』と言われるので、楽しいんです」と話した。


1年半後、ついに完成した。

完成したバス

Gijs Hardeman

バスのリノベーションには、最終的に約450万円ほどかかった。ただ、クラウドファンディングで約190万円を集めたという。


1階にはユニークなキッチンがある。

キッチン

La Karavana

シンクは実はブリキのバケツで、戸棚の取っ手は4人がリサイクルショップで見つけたベルトストラップだ。キッチンには冷蔵庫が2つある。


バスの後方には、広々としたシーティングスペースが。

シーティングスペース

La Karavana

4人はここでボードゲームをしたり、夕食を食べるのが好きだと、ヴァン・ルーウェンさんは話している。


バスルームには、バスの外から入る。

バスルーム

La Karavana

リビングとバスルームを隔てているのは1枚の壁だが、バスルームにはバスの外から入らないといけないため、よりプライベートな空間に感じられるという。


2階には二段ベッドが並んでいて、9人分のベッドがある。

ベッド

La Karavana

4人の女性たちは常にバスで生活をしているわけではない。交代で2人が旅を主催し、利用客のためにバスを運転している。そのため、2階のべッドは9つあるうち2つが彼女たち用で、7つがゲスト用となっている。

それぞれのベッドにプライバシーを守るカーテンと読書灯がついている。


2021年秋、4人のホステル「ラ・カラバナ(La Karavana)」はついに営業を開始した。

バス

La Karavana

ラ・カラバナはこれまでに、オーファーアイセルやフローニンゲンといったオランダのいくつかの地域を旅している。


宿泊するには、2つの方法があるという。

キャンプ

La Karavana

ラ・カラバナでは、7つのベッドを全て貸し切りにして、ヴァン・ルーウェンさんと相談しながら旅行プランを作ることができる。彼女のチームから2人がツアーに参加し、バスを運転したり、ホステルのホスト役を務める。

または、一般的なホステルのように、すでに計画されている旅を1人から予約することもできる。その場合、見ず知らずのゲストと2人のホスト役と出会うことになる。


プランにもよるが、料金は400~975ユーロ(約5万2000~12万8000円)だ。

バス

Daley Cousin

予約は3泊4日~。食事はすべてベジタリアン(菜食主義)で、全て料金に含まれている。アクティビティーなどにかかる費用も全て含まれている。


ラ・カラバナはスタートしたばかりだが、このビジネスが今後どうなっていくのか、ヴァン・ルーウェンさんは今から楽しみだという。

バス

Gijs Hardeman

ラ・カラバナは今のところ、4人にとって"お金"にはなっていないが(保険がかなり高いのだとヴァン・ルーウェンさんは話している)、今後の展開が楽しみだという。

10月下旬には、3回目の旅が予定されている。2022年には、海外にも行きたいと考えている。

「このバスを作ったわたしたち4人を誇りに思っています」とヴァン・ルーウェンさんは語った。

「バスをリノベーションしたり、所有した経験はありませんでしたが、(ラ・カラバナは)不可能などないと示しています」

[原文:4 women transformed a double-decker bus into a mobile hostel where beds cost $400 per weekend - take a look inside

(翻訳、編集:山口佳美)

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