マクドナルドはアメリカでもマックプラント・バーガ-をテスト販売する。
McDonald's
- マクドナルドは、2021年11月にアメリカ国内の8店舗でマックプラント・バーガーをテスト発売する。
- マクドナルドはこれまでヨーロッパ各国でマックプラント・バーガーを・テスト販売してきた。
- アメリカのマクドナルドでは、植物性由来のパティを挟んだサンドイッチは今回初めて提供することになる。
マクドナルド(McDonald's)が、ついに植物由来のハンバーガーをアメリカで発売する。
2021年11月3日から、テキサス州のアービングとキャロルトン、アイオワ州のシーダー・フォールズ、ルイジアナ州のジェニングスとレイク・チャールズ、カリフォルニア州のエル・セグンドとマンハッタン・ビーチの店舗で、マックプラント(McPlant)・バーガーを注文できるようになる。
ビヨンド・ミート(Beyond Meat)と共同開発した商品であるマックプラントは、エンドウ豆と米のタンパク質を使用したパティと、トマト、レタス、ピクルス、オニオン、マヨネーズ、ケチャップ、マスタード、アメリカンチーズをゴマ付きバンズに挟んで提供される。チーズとマヨネーズが入っているため、ヴィーガンではなく、他の肉製品と同じグリルで調理するとマクドナルドは説明している。
マクドナルドは、今回のアメリカでのテストのかなり前からマックプラントの開発に取り組んできた。デンマーク、スウェーデン、オーストリア、オランダ、イギリスのヨーロッパ各国ではすでにテスト的に同商品を提供している。ハンバーガーやチキンの代替品となる植物性の肉を使用したマックプラントの製品ラインは、2020年11月に導入された。マクドナルドの国際事業担当プレジデントのイアン・ボーデン(Ian Borden)は、「実績のある、おいしい商品」だと述べている。
マクドナルドはこれまで世界各地で植物性食品を使ったメニューをテストしてきたが、その成果はさまざまだった。2021年夏、マクドナルドはオーストラリアで実施されていた「マックベジ・バーガー(McVeggie Burger)」のテスト販売を終了した。2019年9月、同社は植物由来のパティ、レタス、トマトを使ったPLTバーガーのテスト販売をカナダの一部店舗で実施し、2020年1月には提供店舗を拡大した。ビヨンド・ミートは、ダンキン(Dunkin')やTGIフライデー(TGI Fridays)などのチェーン店とも提携している。
マクドナルドがカナダでのテスト販売を中止し、継続する予定もないことがわかり、ビヨンド・ミートの株価は10%下落した。その後、ビヨンド・ミートはマクドナルドとタコベル(Taco Bell)の親会社であるファーストフード企業ヤム・ブランズ(Yum Brands)との複数年契約を発表した。
Insiderが以前報じたように、マックプラントという名は、マクドナルドがこの商品に将来性を見出していることを示している。社内のマーケティング・ガイドラインによると、同社は 「ブランドの価値と独自性を高める」商品にのみ、「マック(Mc)」という言葉をつけることにしているという。
バーガーキング(Burger King)、カールスジュニア(Carl's Jr)、シェイク・シャック(Shake Shack)など、他のファストフードチェーンは、すでに植物由来のメニューを提供している。バーガーキングは2019年に、インポッシブル・ワッパー(Impossible Whopper)を発表し、4カ月間のテスト販売を経て最終的に数千店舗で販売している。ミズーリ州セントルイスでのテスト販売は「非常にうまくいった」と同社の担当者は当時Insiderに語っている。同チェーンは、インポッシブル・ワッパーの成功を受け、アメリカでインポッシブル・ナゲッツ(Impossible Nuggets)のテスト販売を発表したばかりだ。
マクドナルドは、マックプラント・バーガーをアメリカ全土に展開する計画については明らかにしておらず、「秘伝のソースはまだ教えることができない」と声明で述べている。
(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)