日本に必要なのは新規事業の爆発的増加——井上一鷹氏がSun Asteriskに参画する理由

コロナ禍が浮き彫りにした働き⽅や事業のあり⽅の課題。誰もが当事者となるなか、自らのマインドセットに向き合ったビジネスパーソンも少なくないだろう。

日本最大規模のメガネブランドJINSで執行役員まで務めた井上⼀鷹⽒もその一人。集中力を測ることができるメガネ型ウェアラブルデバイス「JINS MEME」や会員制のソロワーキングスペース「Think Lab」などの新規事業を手掛けた人物だ。

「ICC(Industry Co-Creation)」や「G1サミット」「経産省始動プロジェクト」「OneJapan」など、スタートアップを支援するカンファレンスや大企業の新規事業開発支援プロジェクトなどで登壇することも多い井上氏だが、10月からは、新規事業・DXを成功に導くデジタル・クリエイティブスタジオSun Asterisk(サンアスタリスク)で新しい挑戦を始めている。

なぜ今、新しいキャリアにチャレンジし、自身の立場を大きく変化させようと思ったのか。また、働き方の選択肢が増える今、自分に必要なビジネスツールの条件とはなにか。インテル® Evo™ vPro® プラットフォームに準拠した最新ビジネスノートPCである『Lenovo ThinkPad X1 Titanium』を実際に触ってもらいながら、多岐に渡る話を伺った。

JINSを卒業。新たな挑戦を選んだ理由

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井上 ⼀鷹(いのうえ・かずたか)氏/ 慶應義塾大学理工学部卒業後、戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトルに入社。大手製造業を中心とした事業戦略、技術経営戦略、人事組織戦略の立案に従事する。2012年、JINSに入社。商品企画、R&D室JINS MEME事業部マネジャー、Think Lab取締役を経て、JINS経営企画部門 執行役員を務める。JINS退社後、Sun Asteriskに入社。著作に『集中力』(日本能率協会マネジメントセンター)、『深い集中を取り戻せ』(ダイヤモンド社)がある。

井上氏のキャリアは、製造業に強みを持つ戦略系コンサルティングファームから始まった。新規事業戦略の策定で構想フェーズに携わるなか、実感したのは実行フェーズの重要性だ。

「一般的に、コンサルは実行フェーズまで関与しません。いい構想が仕上がったとしても、実行フェーズではさまざまな状況に柔軟に対応していく必要がありますが、そこには携わることはできませんでした」と井上氏。結果、「実際にハードウェアのプロダクトを創り出し、PDCAを回しきることで、初めて新規事業を開発したと言える」との考えに至る。そこで選んだのが、最後まで責任が持てる事業会社での挑戦だ。しかし、数多くある企業のなかから、なぜJINSを選んだのか。その問いに、こう答えた。

「ハードウェアのイノベーションには投資がかかります。そのため、企業体力があることが条件。かつ、マーケティングセンスがあり、技術の目利きもできる。そして、オーナー企業で意志決定も早い。そういった条件に当てはまる企業は少なく、そのひとつがJINSでした」(井上氏)

JINSでは、メガネ型ウェアラブルデバイス『JINS MEME』や会員制のソロワーキングスペース『Think Lab』などを手掛け、まさにゼロから新規事業を社内外のチームと力を合わせて立ち上げていった。本人の言葉を借りれば、「主軸の眼鏡事業以外の軸足を育てる」ことがミッションである。そして、コロナ禍においては、本業眼鏡事業の変革期に向き合うべく、執行役員として全社の事業戦略を手掛けることとなる。

一般的に見れば、これから更なる事業の発展に尽力するフェーズだ。しかし、井上氏は新しい挑戦を選んだ。実は、この決断には少なからずコロナ禍も関係しているという。

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「JINSは、製造小売業。コロナ禍による対面での販売が低迷することで、DXやOMOの推進により、本業の改革が喫緊の経営イシューになりました。その変化のタイミングで、事業戦略を任されたんです」(井上氏)

そんな井上氏には、忘れられない出来事がある。コロナ禍のオンライン会議をファシリテートしていた時のことだ。モニターに映る自分は、ファシリテーターとしてしっかりと会議をまとめていた。「井上がファシリテートすると会議がまとまる」という褒め言葉ももらった。だが、井上氏自身はしっくりとこなかった。

「自分の人生を選ぶときに、どう褒められたら嬉しいと感じるかは重要な要素です。僕は、ゼロイチで事業を生み出すことを褒めて欲しかったんです」(井上氏)

かくして井上氏は、Sun Asteriskでの新しい挑戦へと踏み出した。

新規事業創出は「回数も大事」

新規事業・DXを成功に導く包括的なコンサルティングを提供するSun Asterisk。サービス開発を担うエンジニアも自社で抱えている。

「新規事業の創出はソフトウェアを抜きにして語れません。価値創造のフェーズでサービスを作り、PDCAを回し続けるエンジニアが重要なのです」(井上氏)

Sun Asteriskがユニークなのは、ベトナムなどの東南アジアで優秀なエンジニアに教育プログラムを提供し、そのボトルネックを解消したところだ。

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新規事業での価値創造には、テクノロジー、クリエイティブ、ビジネスの3分野の人材が必要です。Sun Asteriskには、テクノロジーを司るエンジニアとクリエーター、ビジネスに強い人がたくさん存在しています。事業会社で新規事業に向き合ってきた僕もここに参画すれば、さらにもっと面白いことが仕掛けられると感じました」(井上氏)

井上氏がJINSにいた8年間で生み出した新規事業はふたつ。Sun Asteriskでは、更に多くの新規事業の創出に携わることになる。

「価値創造や新規事業の創出では、一度目よりも二度目の方が、“鼻がきく”ようになります。ただ、鼻のきき方は属人的でサイエンスされていない。僕は理系の人間なので、新規事業創出の回数を増やすことによって再現性の理屈を見出したいですね」(井上氏)

リモートワークの定着で変わるPCの選び方

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現在、Sun Asteriskでは、多くのメンバーがリモートワークで業務に当たっている。「コロナ禍前からベトナムのエンジニアとのコミュニケーションはリモートでした。日本側だけがオフィスに集まっても仕方がありません」と語る井上氏。すでに、働き方の多様化が定着している。

リモートワークでは、使っているパソコンの性能も重要になる。井上氏が特に重視するのは、レイテンシー(遅延)の少なさだ。

「自分の思考をテキストやmiroのようなホワイトボードツールに打ち込んでいるとき、レイテンシーが大きいと思考が鈍る感じがします。オンライン会議でも、相手の映像と発言の音がずれていたり、画質が悪くブロックノイズが多かったりすると、そこで一度、思考が止まってしまい、パフォーマンスが落ちてしまいます」(井上氏)

そういった意味では、これからのIT社会に必要な次世代スペックをクリアし、ハードウェア支援型セキュリティ機能や最新のリモート管理機能なども提供する『インテル® Evo™ vPro® プラットフォーム』に準拠したパソコンに期待しているという。

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「次世代のスペックで、一定基準以上を満たしたマイクやカメラを採用していたり、通信速度が速いWi-Fi 6にも対応したりしているので、オンライン会議も快適です。僕は、オンライン会議の途中で並行して別の作業も行います。CPUやGPUの処理速度が速いので、並列処理をしてもレイテンシーが少ないのはありがたいですね」(井上氏)

また、セキュリティ機能に関しては、「アイデアの創出の助けになる」という。

「個人情報の保護も含め、セキュリティに対する要求基準は高まっています。そもそも、色々な場所で働けるリモート勤務は、高いセキュリティがあるからこそ成立します。在宅に限らず、サテライトオフィスやカフェなど、様々な環境で仕事をすると、セレンディピティのような非連続なアイデアが生まれやすい。そのためにも、セキュリティが高いことは大事な要素です」(井上氏)

今回、井上氏に使ってもらった『Lenovo ThinkPad X1 Titanium』も『インテル® Evo™ vPro® プラットフォーム』に準拠したパソコンだ。チタン素材を用いており、キーボード一体型ThinkPadでは最も薄い11.5mmの薄型ボディ。そのフォルムを見た感想はこう語る。

「僕はシンプルでミニマルが好き。このパソコンの雰囲気は気に入りました。また、画面を人に見せながら説明することも多いので、360度ヒンジで画面が回転し、タブレットのように使えるのも便利です」(井上氏)

もちろん、ポイントは外観だけではない。セキュリティ面では、セキュリティ・チップによるデータの暗号化。指紋認証やIRカメラでの顔認証。背後からの覗き見防止など、独自の対策がなされている。また、リモート会議では、Dolby Atmos®スピーカーシステムと4つの上向きマイク、高精細カメラを組み合わせて、クリアな音声と鮮明な映像を実現。ネットワークでは、オプションで5GやLTEに対応したモデルを準備した。

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筐体には5GのSIMカードを挿入できるスロットが搭載されている。

「リモートワーク人口の増加に伴い、僕の住んでいるマンションでも回線速度が低下することが増えました。そういった意味では、パソコン自体が5Gに対応しているとラクですね」(井上氏)

また、井上氏はツールの選び方も変わると考えている。

「前に、東京都内でオフィスを構えると社員一人あたり約7万円の賃料や設備償却費/通勤費がかかる、と試算しました。リモートワークでオフィスを縮小すると、その分の経費は削減。今後は、その分を社員のツールに投資するという考え方が一般的になるはずです」(井上氏)


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