パンテーンが10年かけて開発した詰め替えパウチとアルミボトルを新たな選択肢として提案する理由

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「#この髪どうしてダメですか」「#1000人の就活生のホンネ」「#令和の就活ヘアをもっと自由に」──

こうしたハッシュタグをSNSやテレビCMなどを通して見たことがある人も多いのではないだろうか。生まれつき茶色い地毛を黒く染めることさえ求められる“校則ヘア”や画一的なスタイルが広がる“就活ヘア”などへ一石を投じ、個性の大切さを再認識させるメッセージは、明確で力強いものだった。

2018年からこの「#HairWeGo」キャンペーンを繰り広げているのは、1945年の誕生以来、美しい髪を育み続けてきたヘアケアブランド、パンテーンだ。「あなたらしい髪の美しさを通じて、すべての人の前向きな一歩をサポートする」をブランド理念に掲げ、キャンペーンを展開してきた。

カイリーン・カンポス氏

カイリーン・カンポス氏/P&G 日本及び韓国のヘアケア部門ブランドバイスプレジデント。 SK-II の「Change Destiny」キャンペーンをはじめ、多様性をテーマに展開するパンテーンの #HairWeGo キャンペーンなど、P&Gで約20年間、さまざまなブランドのマーケティングに携わり、数々の賞(カンヌライオンズ グラスライオン賞ほか)を受賞。プライベートでは二児の母。

パンテーンを展開するP&Gで日本・韓国のヘアケア部門ブランドバイスプレジデント(VP)を務めるカイリーン・カンポス氏は、#HairWeGoキャンペーンについて次のように語る。

「このキャンペーンによって、これまでパンテーンを使用していなかった消費者ともつながることができ、とても嬉しく思っています。キャンペーンでP&Gのダイバーシティへの取り組みを知って当社に入社したという社員もいて、受け止める側の皆さんを勇気づけることのできる、素晴らしいキャンペーンになったと自負しています」(カンポス氏)

そのパンテーンが新たな取り組みに乗り出した。「#HairWeGoGreen」という名前の新キャンペーンで目指すのは、サステナビリティ(持続可能性)の向上だ。

「作る責任」を果たすために、#HairWeGoを一歩前へ

「#HairWeGoGreenキャンペーンでは、#HairWeGoのコンセプトをさらにアップデートし、サステナビリティに関する取り組みを進めていきます。どちらのキャンペーンも、パンテーンが責任を果たすブランドであることを伝えるためのものです」(カンポス氏)

この新たな展開には、いくつかの契機がある。なかでも特に意義深いのは、パンテーンが2021年10月、環境サステナビリティの向上にいっそう大きく寄与する新パッケージを2種、導入することだ。詰め替え用のパウチ容器「詰め替えECOPOUCH™(エコパウチ)」(※)、そしてポンプ容器の「アルミボトル」である。

※2021年9月4日(土)から発売中

エコパウチ

第1の柱である詰め替えECOPOUCH™(エコパウチ)は、樹脂パウチ容器を形づくるフィルムという素材が大きく進化したパッケージだ。従来のパウチ容器には、複数の素材のフィルムを重ね合わせていた。一方、詰め替えECOPOUCH™(エコパウチ)には、ポリエチレンをベースとした単一素材のフィルムのみが使用されている。

これによって変わるのは、使用後のリサイクルの難易度だ。従来のパウチ容器は、複数素材から作られていて、その分離が困難であることから、リサイクルしづらく、リサイクル後に再生できる二次製品も限定的で汎用性が低かった。だが、詰め替えECOPOUCH™(エコパウチ)はポリエチレンのみが使用されているモノマテリアル(単一素材)であるため、リサイクルが可能(※)なのだ。

※使用後の容器を指定の回収ボックス経由で適切に回収された場合

エコパウチ

提供:P&G

もちろん、長らく複数素材が使われてきたのには理由がある。中身のシャンプーやトリートメントの劣化を防いだり、容器の耐久性を保ったりするためだ。こうした目的のために使用されてきた素材を使わずして、ポリエチレンのみで同じ性能を発揮させる──そんなフィルムの開発は、P&Gにとってイノベーションだったと、カンポス氏は明かす。

「私たちが掲げている目標の達成はもちろん、使用後のリサイクルまでを考えると、パウチ容器のモノマテリアル化はぜひ実現したい目標でしたが、耐久性、安定性、バリア性といった面で品質を確保することは非常に困難でした。市場に導入できるものを生み出すまでには、研究・開発に10年以上がかかりました」(カンポス氏)

#HairWeGoGreenのキックオフにあたって第2の柱となるアルミボトルもまた、画期的なパッケージだ。プラスチック使用量の抑制が世界的な課題となるなか、パンテーンはプラスチック以外の素材を、シャンプーやトリートメントのボトルに使用するための研究・開発に取り組んだ。カンポス氏によると、「模索したのは耐久性と軽さを両立できる素材で、その結果、たどりついたのがアルミニウム」だったという。

「アルミに切り替えることで何よりプラスチック使用量を大きく減らすことができますし、耐久性も高いので、使い方によっては従来のプラスチックボトルよりも長い期間使うことができます。湿度の高いバスルームでも長期使用が可能になるよう、特殊なコーティングを施しました。既に発売されているヨーロッパや、事前に行った消費者調査では、プレミアムでファッショナブルなデザインが大変好評でした。身近にできるサステナブルなアクションとして受け入れられていくことを願っています」(カンポス氏)

回収ボックス

このデザインの回収ボックスは11月1日(月)以降に設置される予定

提供:P&G

詰め替えECOPOUCH™(エコパウチ)とアルミボトルの導入に加えてもうひとつ、パンテーンの#HairWeGoGreenキャンペーンを象徴する取り組みがある。P&Gとして2021年6月から参画している「グラムビューティーク リサイクル プログラム」だ。

これは、資源循環の推進やプラスチック問題解決の一歩として行われている使用済み容器の回収プログラムで、リサイクル関連ソリューションのテラサイクルや流通大手のイオングループ、そして大手化粧品・日用品メーカー4社が企業の垣根を超えて展開している。

本州・四国・九州地域の「イオン」「イオンスタイル」内にある化粧品や日用品の売場88カ所(2021年10月時点)に回収ボックスが設置されており、イオンでの購入有無、製造メーカーを問わず回収を行うという。パンテーン製品では現行のプラスチックボトルや従来の詰め替えパウチに加えて、詰め替えECOPOUCH™(エコパウチ)も回収され、ショッピングバスケットなどに再生される計画だ。

新しいエコパッケージが日本のプラスチックリサイクルの未来にもたらす期待

こうしてスタートする#HairWeGoGreenだが、パンテーン、そしてP&Gは、以前から「責任を果たすP&Gビューティ」のコンセプトのもと、環境サステナビリティの分野でも幅広い取り組みを世界規模で続けてきた。

環境サステナビリティの分野でも取り組むP&G

提供:P&G

2018年には、環境サステナビリティ向上を目指すグループ全体での包括的な中・長期目標として「Ambition 2030」を発表。また、ビューティカテゴリーでは「責任を果たすP&Gビューティ」ビジョンを掲げ、商品を製造・販売するだけでなく、社会や環境にも責任ある活動や事業を展開していくことを目指している。特に製品パッケージにおいては、2030年までにパッケージの100%をリサイクル・再利用可能なものにすることや、再生素材ではないバージン・プラスチックの使用を2025年までに50%削減(※)するという目標を定めた。パンテーンの#HairWeGoGreenキャンペーンも、この目標達成を目指してのものだ。

※2017年1月から12月に生産されたプラスチック総量との比較

そして、日本におけるパンテーンのチャレンジは、世界のP&Gグループにおいても大きな意味を持っている。詰め替えECOPOUCH™(エコパウチ)とアルミボトルが世界で初めて導入されたのは2021年1月、ヨーロッパ市場だったが、それに続いたのが日本なのだ。

詰め替えECOPOUCH™(エコパウチ)の日本展開についてカンポス氏は、「P&Gのグローバル調査によると、詰め替え用製品を利用している消費者の比率は世界平均で68%ですが、日本では84%と高い」と述べる。詰め替えECOPOUCH™(エコパウチ)が日本で広く受け入れられていくことに加え、それによってもたらされる環境サステナビリティ向上の効果も期待されるということだ。

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「日本では、プラスチックの分別回収が世界トップクラスの水準で進んでおり、リサイクル率も非常に高い一方で、リサイクル方法の内訳をみると、日本では焼却して熱エネルギーに変えるサーマルリサイクルの比率が高く、資源を再生循環するマテリアルリサイクルは全体のごくわずかというデータがあります。持続可能な社会をつくっていくためには、社会全体の仕組みをアップデートし、消費者に行動変容を促していくことが必要不可欠です。サステナブルな製品の提供とともに、リサイクルのインフラやプラットフォームの構築についても促進し、消費者の皆様とともに社会・環境に貢献していければと考えています。」(カンポス氏)

環境負荷の高いサーマルリサイクルをマテリアルリサイクルに切り替えていくことによって状況がさらに改善される。その余地が日本では大きく、マテリアルリサイクルに適した(※)詰め替えECOPOUCH™(エコパウチ)、そして再利用と長期使用に適したアルミボトルがヨーロッパに続いていち早く導入されるのは、P&Gが詰め替え文化が定着している日本に大きな期待と信頼を寄せているからだということが、よくわかる。

※使用後の容器を指定の回収ボックス経由で適切に回収された場合

#HairWeGoGreen──パンテーンの新たなキャンペーンは再び、日本の消費者の意識と行動を、ひいては日本そのものを変えていくことになるだろう。


パンテーンのアルミボトル、詰め替えECOPOUCH™(エコパウチ)の詳細についてはこちら

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