路面電車に乗る犬の「ボジ」(2021年10月21日、イスタンブール)。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
- トルコのイスタンブールの公共交通機関を利用する"4本足の冒険家"が大きな話題となっている。
- 犬の「ボジ(Boji)」は、イスタンブールの鉄道、路面電車、フェリーを毎日利用している。
- 写真家のクリス・マクグラス(Chris McGrath)さんは10月、ボジの一連の冒険の様子をカメラで捉えた。
冒険心溢れる犬がイスタンブールだけでなく、ネット上で大きな話題となっている。
イスタンブールの広大な公共交通網を使った移動の仕方を熟知している美しいオス犬のボジは、地下鉄やフェリー、鉄道、路面電車を使って、日によっては1日に最大30キロを旅している。
ロイターによると、ボジが注目を集め始めたのは約2カ月前のことだ。
「わたしたちが運営する地下鉄に犬が乗ろうとしているのに気付きました。彼はどこで乗ってどこで降りるか、分かっています」とメトロ・イスタンブール顧客担当のアイリン・イロール(Aylin Erol)さんはロイターに語っている。
「彼には行きたい場所があるようです」
この犬は地下鉄の車両の真ん中 —— トルコ語で「ボジ」という —— に乗るのが好きなようで、そこからこの犬は「ボジ」と呼ばれるようになった。
多くの乗客がボジと写真を撮り、さまざまなSNSに投稿していると、イロールさんはロイターに話した。ボジの名前が付いたインスタグラムやツイッターのアカウントには、それぞれ7万人以上のフォロワーがいる。
写真家のクリス・マクグラスさんは10月、ボジの一連の冒険の様子をカメラで捉えた。
ボジはほぼ毎日、少なくとも29の地下鉄の駅を通過し、少なくとも2回フェリーに乗っている。
地下鉄に乗るボジ(2021年10月21日、イスタンブール)。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
ボジに装着された追跡端末のデータは、ボジがイスタンブールの歴史ある路面電車に乗るのが好きであることを示している。ただ、ボジは地下鉄にも定期的に乗っている。
ボジの動向に気付いてから、市当局はマイクロチップと携帯電話のアプリを使って、その動きを追跡し始めた。
フェリーに乗るボジ(2021年10月21日、イスタンブール)。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
ボジは地下鉄の乗り方も知っている。
地下鉄の駅の改札を通るボジ(2021年10月21日、イスタンブール)。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
ボジは次の電車に乗るためにどこで待っていればいいか、よく分かっている。
プラットフォームで電車を待つボジ(2021年10月21日、イスタンブール)。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
そして、2本足の乗客と同じように電車に乗る。
地下鉄に乗るボジ。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
ボジはイスタンブールの公共交通機関のルールを守り、乗客が降りるのを待ってから電車に乗っていると、イロールさんはロイターに語った。
移動中、ボジは乗客と仲良くなっている。
ボジをなでる男性。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
ただ、1つの冒険が終われば、次の冒険へと進む。
地下鉄の駅の階段を下りるボジ。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
船酔いもしない。
フェリー乗り場に向かうボジ。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
移動中のボジは大抵、活動的で警戒を怠らない。
フェリーに乗るボジ。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
そんなボジでも、フェリーで移動している間の"お昼寝"の魅力には勝てない。
フェリーで眠るボジ。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
地下鉄に乗っている間も…
地下鉄の車内で眠るボジ。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
路面電車でも。
路面電車に乗るボジ。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
ただ、ボジが寝過ごすことはない。
地下鉄の駅を走るボジ。
Photo by Chris McGrath/Getty Images)
いつも次の冒険が待っているからだ。
路面電車に乗るボジ。
Photo by Chris McGrath/Getty Images
「電車に乗るとボジがいる。彼はいつもこんな感じで、横になっています。笑顔にならずにはいられないでしょう」とイロールさんはロイターに語った。
「ボジはわたしたちに、急いでいる時でもイスタンブールを楽しむことができると思い起こさせてくれるんです」
(翻訳、編集:山口佳美)