2021年、Facebookの成長が減速。ユーザー増加率が過去最低になる理由

  • この記事はインサイダー・インテリジェンスによる調査レポート「アメリカにおけるソーシャルメディア利用 2021(US Social Media Usage 2021)」のプレビュー版。

2021年のアメリカにおける「Facebookの月間アクティブユーザー数」の増加率は前年比1%未満と、過去最低となる見込みだ。

「成長の前倒し」と「若者のFB離れ」の影響

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Facebookのユーザー数の推移と予測(アメリカ国内)。赤は増加率。青はインターネットユーザーに占めるFacebookユーザーの割合。

Business Insider Intelligence

減速の主な要因としては、2020年に3.3%増と予想を上回る成長を遂げたことがある。パンデミック下で消費者のメディア閲覧習慣が変化したためだ。成長が前倒しとなったことで、Facebookのユーザー数の伸びは予測期間が終わる2025年までは勢いを欠いた状態が続くだろう。

ユーザー層の変化も影響している。12〜17歳のユーザーは2019年には990万人いたが、今年は910万人、2025年末には820万人まで減少する。また、18〜24歳のユーザーは、2019年の2000万人から今年は1910万人に減少し、2025年にはわずか1780万人になる。

Facebookにとって「若年層の流出」は今に始まった話ではなく、全体的なユーザー数の増加を抑制し続けている。このプラットフォームは2019年から2025年の間に25歳以上のユーザーを1940万人獲得する一方で、12〜24歳のユーザーを410万人失う。

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ソーシャルメディアのユーザー数の推移と予測(アメリカ国内)。赤は増加率。青はインターネットユーザーに占めるソーシャルメディア・ユーザーの割合。

Business Insider Intelligence

当面はソーシャルメディアで首位を維持

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アメリカの主なソーシャルメディア・プラットフォームの2020年と2021年のユーザー数の増加率。

Business Insider Intelligence

それでも、アメリカのインターネットユーザーの60.9%がFacebookを利用しており、予測期間が終了する2025年までこの数字は変わらない。月間アクティブユーザー数でもソーシャルネットワークとしてトップの座を維持するだろう。2021年に2位につけているのはFacebookの姉妹サービスであるインスタグラム(1億1890万人の予想)で、3位はPinterest(9110万人の予想)となっている。

サードパーティの調査でも、これらのプラットフォームの順位はほとんど同じだ。例えば、調査会社のエディソン・リサーチ(Edison Research)とソリューション提供企業トライトン・デジタル(Triton Digital)の調査によると、2021年1月時点で12歳以上のアメリカの消費者の61%がFacebookを利用しており、2020年の63%からわずかに減少している。また、トップ5にはインスタグラム、Pinterest、Snapchat、TikTokが入っている。

批判が高まっても、深刻なユーザー離れは起きていない

米SNS

アメリカの主なソーシャルメディア・プラットフォームの2021年のユーザー数。

Business Insider Intelligence

これはマーケターにとって何を意味するのか? これまでFacebookに関する問題が表面化するたびに、アカウント削除の呼びかけがなされてきた。それでも同社は大多数のユーザーを維持し、僅かではあるがその数を伸ばし続けている。

批判や否定的な意見を減らし、プラットフォームをよりポジティブな場所に変えようとするFacebookの継続的な努力は、ユーザーの流出をある程度食い止めるのに役立つかもしれない(ただし、新規ユーザーの増加にはつながらないだろう)。

ただ、ドナルド・トランプ前大統領のアカウントを無期限停止にした措置を永久的なものにするのは得策ではないかもしれない。これについてピュー研究所(Pew Research Center)が4月に行った調査では、アメリカの成人の50%が「永久追放に反対」、49%が「永久追放に賛成」と回答しており、この問題についてユーザーの意見が大きく分かれていることを示唆している。

iOSでのトラッキング規制強化の影響は?

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マーケティング担当者にとってもうひとつの関心事が、アップルがリリースしたiOS 14.5で、アプリによるトラッキングの可否を問う通知が表示されるようになったことだ。これによりFacebookユーザーの行動がどう変化するかに注目が集まっている。

この通知のせいで、Facebookの利用をやめるユーザーはほとんどいないかもしれない。だが、個人情報が利用されることについて、これまでにない違和感を覚える人は出てくるだろう。

どのくらいの消費者がトラッキングを許可するかについては、これまでのところ相反するデータが存在する。ポジティブなものとしては、中古モバイル機器を販売するオンライン・マーケットプレイス、セルセル(SellCell)が2021年1月に行った調査がある。アメリカのiPhoneまたはiPadユーザーの39%が、Facebookやインスタグラムなどの馴染みのアプリであれば、トラッキングに同意するとしている。

だが、通信大手ベライゾンの子会社フラーリー(Flurry)が行った別の調査では、アメリカのiOS 14.5ユーザーのうち、5月上旬にトラッキングを許可したのはわずか5%だった。フラーリーによると、同社の解析ツールは100万以上のモバイルアプリにインストールされており、モバイル機器のデイリーアクティブユーザー250万人のデータから、1日ごとの許可率を割り出しているという。

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[原文:Facebook will experience its slowest US user growth ever in 2021

(翻訳・野澤朋代)

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