「100年先を見据えた都市」HARUMI FLAGにみる、自分らしく暮らすための条件

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提供:HARUMI FLAG

約13ヘクタールの広大な敷地の中で、3つの分譲街区と1つの賃貸街区、商業施設からなる東京の新たな街「HARUMI FLAG」。

全体のプロジェクトマネジメントや、住居棟専有部の設計を担当した日建ハウジングシステム 代表取締役社長 宇佐見博之氏は「長く住み続け、未来へ受け継ぐ街に必要な要素は『広さ』と『ゆとり』だ」と話す。

実際にHARUMI FLAGでは、過去10年の都心6区分譲マンションの平均専有面積より、20平方メートル以上の広いプランが特徴だ。 東京都心の大規模マンションで、「広さとゆとり」をどのように実現したのか。設計秘話やこれからを生きる人に向けた住まいの工夫を聞いた。

日本の集合住宅の寿命は、欧米よりも短い

宇佐見博之氏。

日建ハウジングシステム 代表取締役社長 宇佐見博之氏。1987年に日建ハウジングシステム入社以来、さまざまな規模や種類の都市住宅プロジェクトを担当し、数多くの賞を受賞。2016年に地域や個の生活そのものを豊かにし、空間や社会にイノベーションをもたらすlife innovative Design 研究所を設立。集合住宅の設計にとどまらない「住空間の未来」へ向けた取り組みを行っている。

「集合住宅を維持して次世代に受け継いでいくノウハウは、日本は欧米に比べて遅れています。集合住宅の文化が、先進国の中でも成熟しきっていないのです」(宇佐見氏)

日本の集合住宅への課題について、これまで多くの集合住宅の設計デザインに携わってきた日建ハウジングシステムの宇佐見博之氏はこう話す。

関東大震災後に建てられた現在の集合住宅は、もって60年と言われている。しかし欧米では、築100年、150年を超える集合住宅も多い。

「日本の耐震技術など構造部分の技術革新は進んでいますが、集合住宅を維持管理していくには、住まいの専有部内にある程度の『ゆとりや物理的なバッファ』が必要です。 数十年先のマーケットやライフスタイルなど、予測のつかないことにも対応できる柔軟性が住居内にもなくてはなりません。

今回、新型コロナウイルス感染症の蔓延で、住まいについて考え直す人が増えたのではないでしょうか。リモートワークが取り入れられ、人々の生活も変わり、さまざまな価値観や考え方が生まれました。これも事前に予測するのが困難なパラダイムシフトだったと思います」(宇佐見氏)

HARUMI FLAGのプロジェクトが始まった当初から、住宅に関して物理的なゆとりの必要性を感じていた宇佐見氏。提案したのは、床を先行して工事し間仕切りを後で入れるという施工方法だ。数年後にライフスタイルが変わっても間取りを変更しやすくするためだ。水回りなどインフラ設備のスペースにもゆとりを持たせ、将来技術が進化したときに更新できるような工夫がされている。

「住居を設計する際に大切にしているのは、将来の可変性を考えることです。例えば、水回りゾーンが住居内に分散していると将来『改修したいけれど水回りが動かせずできることが限られてしまう』という問題も起こり得ます。

そのため設計時にしっかりとゾーニングを行い、水回りを集約して残りのスペースを自由に区切って使えるようにするなど、中長期的な目線で考えることが大切なのです」(宇佐見氏)

時代に合わせて、住まいを手直しする際に必要な余白を最初にきちんと確保しておくこと。それが長く住める家の大切な条件の一つなのだ。

ゆとりから生まれる、100人100通りの住まい

生活スタイルが多様化する今、自らに合った住居プランを選択できることは住まい選びで欠かせない。HARUMI FLAGでは、1260もの多彩なルームバリエーションを実現した。

例えば玄関なら、リビングなどの居室内が直接見えないサイドイン設計や横入り設計。リビングなら縦型リビングや横型リビング。キッチンについても、アイランド型や独立型、対面カウンター型など複数の型から選択ができ、住む人の趣向や暮らし方に合わせた細かなプランニングが可能となっている。

「これまでマンションといえば、ユーザーが供給側からの提案を受け入れることが主流でした。しかしこれからは、ユーザーは選択してさらにそれを自らのスタイルに合わせて発展させる時代になっていくでしょう。

自分たちで使いやすいプランを選び、ライフスタイルに合わせて自在に変えていく。そのことがより長く快適な暮らしを続ける秘訣ではないでしょうか」(宇佐見氏)

また、宇佐見氏はHARUMI FLAGの住居部分を設計する際、多様化する時代のコミュニケーションのあり方に着目したと言う。

「特にキッチンは、使い方次第で炊事をする場としてだけなくコミュニケーションの中心になると考えました。一人で家事をするスタイルではなく、複数人が集って使うことを考えたキッチンにしてはどうかと思ったのです。HARUMI FLAGでは、そのための空間づくりや設備の充実に力を入れています」(宇佐見氏)

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KITCHEN [62 TYPE]。

提供:HARUMI FLAG

2〜3人が集まっても窮屈さがない奥行きの広いフラットカウンターを採用。リビング・ダイニングに溶け込み、つながりと開放感のあるオープンスタイルのキッチンを実現させた。

また、キッチンカウンターだけでなく家電や小物などを収納できるバックカウンター(食器棚)を標準装備したことも大きい。カラーコーディネートや内装とのバランスを考えて最初から搭載しておくことで、インテリアとしてのまとまりが出るほか、生活像がよりリアルに連想しやすくなる利点がある。

東京都心で実現する「ゆとり」のある暮らしとは

「その他の面白い提案に、共用廊下側のプライバシーを守るための目隠しがあります。開口部にオリジナルの可動式面格子を採用して通風と採光を確保しつつ、花台も設置しました。 住戸前を緑化することで入居者様自身が楽しめて、かつ目隠しとしての機能も発揮するというのは、これまでにありそうでなかった提案だと思います」(宇佐見氏)

HARUMI FLAGでは、都心に近いウォーターフロントで、窓から臨む埠頭の美しい景色だけでなく敷地内の景色の移ろいも眺めながらゆったりと暮らすことができる。

宇佐見氏は「コロナ禍の巣ごもりで『人間の本能』に立ち返る瞬間が増えたのではないか」と推測する。都会暮らしで埋もれていた、外気に触れたい、自然とともに暮らしたい、季節の変化を感じたい……といった人間の欲求。HARUMI FLAGは、それら一人ひとりの気持ちを丁寧に拾っている。

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PARK VILLAGEのHINATA GARDEN。四季折々の緑が印象的だ。

提供:HARUMI FLAG

「約13ヘクタールもの広大な敷地に、緑と水の豊かなオープンスペースが展開されているこの場所には、大きな価値があると思います。 街に住む人たちと広くつながって、多様な価値観を持つ人たちとコミュニティを形成できるところに、次世代の街の暮らしがあるのではないでしょうか」(宇佐見氏)

人は必要に迫られて動くのではなく、楽しむために動く。これからそういう時代が来るのではないか——と宇佐見氏は続ける。HARUMI FLAGは都会のオアシスとして、住む人に心のゆとりを与えてくれる住まいとなるだろう。

これからは、住宅を「育てる」時代

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REFERENCE ROOM [95TYPE]。

提供:HARUMI FLAG

パンデミックを経験したことで、生活が一変して住む場所を再検討する人、2拠点生活を希望する人など、改めて資産としての住宅が見直されつつある。いまは過渡期と言えるだろう。

「欧米では住宅はあくまで『素材』であり、それを育てていくという考え方です。自分たちが使いやすいようにDIYも含めて改修していく。それが価値となり、やがて手放して循環させる仕組みもあります。

日本ではまだスクラップアンドビルドが主流ですが、これからは良好な住まいをいかに維持していくか、そしてどのように循環・発展させていくかが住宅の大きなポイントになると思います。

今回のプロジェクトでは、先を見据えた『長く住める集合住宅』を作るため、多くの新しいチャレンジをしてきました。30年後、50年後にこの街がどのように発展しているのか非常に楽しみです。住む人には、ぜひそれぞれの生活に合わせた自由な暮らしを実現してほしいですね」(宇佐見氏)

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HARUMI FLAGについて、詳しくはこちら。

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