2018年式 日産 リーフ。
Nissan
- 電気自動車はガソリン車に比べて、最初の3年間の整備費用が31%少ないことが、新しい研究で明らかになった。
- We Predictによると、電気自動車はメンテナンスと修理のコストが低いという。
- それは電気自動車がガソリン車に比べて可動部品が少ないからだ。
電気自動車はガソリン車に比べて車両価格が高い。しかし、長い目で見れば、電気自動車のほうが費用を節約できるという。
これは、予測分析会社We Predictが2021年10月28日に発表した調査結果によるものだ。それによると、電気自動車(EV)は内燃機関の自動車に比べて、所有してから3年間のメンテナンス費用が3分の2程度ですむという。
We Predict社の調査は、化石燃料で走る自動車よりも、バッテリーで動く自動車の方が所有コストが低いことを裏付ける研究結果として注目されている。EVは、故障する可能性のある可動部品が少なく、オイル交換など従来の自動車が必要としていた定期的なメンテナンスも必要ない。
同社は、2018年に販売された1300万台以上の自動車について、3年間でメーカーと所有者が費やした「サービスコスト」を分析した。「サービス」には、修理、メンテナンス、検査、ソフトウェアのアップデート、リコールなどが含まれる。その結果、EVは初期のサービスコストが高いものの、3年後には経済的になることがわかった。
販売からの3年間で、ガソリン車の年間平均サービスコストは合計749ドル(約8万5000円)だったが、一方、電気自動車の場合は514ドル(約5万8400円)で31%少なかった。We Predictの北米事業担当バイスプレジデントであるレネ・スティーブンス(Renee Stephens)は、電気自動車の初年度のサービスコストが高いのは、人件費や検査費用のためだとInsiderに述べている。
サービスコストの格差は、主にEVのメンテナンスコストが低いことに起因しているとWe Predictは説明している。所有開始から3年間で、ガソリン車は平均228ドル(約2万6000円)のメンテナンスが必要だったのに対し、電気自動車はわずか77ドル(約8700円)だった。修理代も電気自動車の方が22%低かった。
We PredictによるとEVの3年間の総整備費は202ドル(約2万3000円)から2247ドル(約25万5000円)で、上位にはホンダ クラリティ(Honda Clarity)、シボレー ボルト(Chevrolet Bolt)、フォルクスワーゲン(Volkswagen)のe-Golfがランクインしている。
この分析結果は、アメリカのエネルギー省が6月に発表したレポートを含む、最近の他の研究結果と同じだ。エネルギー省の調査によると、EVの維持費は1マイル(約1.6km)あたり6.1セント(約7円)であるのに対し、ガソリン車は1マイルあたり10.1セント(約11.5円)となっています。
[原文:Electric cars are more expensive to buy, but cheaper to service than gas-powered competitors]
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)