立憲民主党の福山哲郎幹事長(左)と自民党の石原伸晃元幹事長
横山耕太郎、REUTERS
衆院選は10月31日に投開票され、自民党前職の石原伸晃元幹事長と立憲民主党新顔の吉田晴美氏が争った東京8区では、吉田氏の当選が確実となったとNHKや共同通信などが報じた。
福山幹事長、東京8区などで「一本化の成果、着実」
取材に応じる立憲民主党の福山幹事長。
撮影:横山耕太郎
立憲民主党の福山哲郎幹事長は31日、東京都内の党開票センターでNHKのインタビューに対し、野党共闘の成果を強調。
福山氏は「野党が協力して候補一本化の動きを作った。一定の支持をいただけたと思う。接戦のところで勝ちきって1議席でも増やしたい」と話した。
その上で福山氏は「東京8区や神奈川13区(vs自民・甘利幹事長)など、一本化した成果は着実に出ていると考えている」と述べた。
立憲民主党の長妻昭副代表。
撮影:吉川慧
長妻昭副代表も「野党乱立ではなく、一騎打ちだと一定の成果が出る。野党共闘は一定の成果があった」とNHKのインタビューでコメントした。
NHKは獲得議席の予測について、自民・公明の与党で239議席〜288議席で、過半数(233議席)を上回る見通しと報道。ただ、自民党が単独過半数に届くかどうかは「ギリギリの情勢」とした。
一方、立憲民主党については「99議席から141議席で、選挙前の109議席から議席を増やす勢い」と伝えた。
東京8区・石原伸晃氏、岸田首相が終盤に応援したけれど…
立憲・吉田氏(左)と自民・岸田首相、石原氏
撮影:三ツ村崇志、吉川慧
東京8区を巡っては当初、共産党も候補者擁立を準備していたが、野党共闘で立憲・吉田氏に候補者を一本化した。
ただ、公示前にれいわ新選組の山本太郎代表が同区からの立候補を発表するなど、候補者擁立をめぐって野党内で一時混乱もあった。
岸田首相が参加した石原氏の演説会(左)、支持者と交流する岸田首相。
撮影:吉川慧
公示後、石原陣営と吉田陣営の激戦が伝えられ、選挙戦終盤の10月27日には岸田文雄首相も応援に入った。この日のJR阿佐ヶ谷駅前での演説会には多くの人が集まったが、31日夜8時の投票締め切りの直後には落選の見通しが伝えられた。
花付けは“野党共闘の象徴”から——
「花付け」をする長妻副代表と福山幹事長
撮影:吉川慧
立憲民主党の開票センターでは午後9時前から、当選確実が報じられた候補者の名前を張り出す「花付け」が始まった。最初に貼り付けられたのが、東京8区の吉田氏のものだった。
続いて千葉8区で桜田義孝・元五輪相と争った本庄知史氏、香川1区で平井卓也・元デジタル相と争った小川淳也氏のネームプレートが飾られた。
(取材・吉川慧、横山耕太郎、文・吉川慧)