- ヴィー・ウィアさん(29)は2016年から学生ローン、個人ローン、自動車ローンの返済を始めた。
- ウィアさんは「お金を使わない週」を設定し、返済にあてるお金を増やすためにきっちりとした予算を立てた。
- その後、3万2000ドル(約360万円)以上のローンを返済するため、ウィアさんは"雪崩式返済方法"を取った。
29歳のヴィー・ウィア(Vee Weir)さんは、多くのミレニアル世代の若者と同じように社会人生活を始めた —— 借金を抱えて。
ウィアさんの"ローン返済の旅"は、学生ローン、個人ローン、自動車ローンの苦しい返済とともに始まった。現在、アメリカのコロラド州でデジタル・マーケティング会社を経営しているウィアさんが返済をスタートさせたのは2016年のことだ。あれから5年、ウィアさんは3万2000ドル以上のローンを全額返済した。
ウィアさんの経験では、3つのルールが予想より早くこの大きな目標を達成するのに役立ったという。
1. 「お金を使わない週」を設定する
ローンの返済を始める前に、ウィアさんは支出を抑える方法を見つけなければならないと考えた。そこで、ウィアさんはお金を"閉じ込める"ことにした。
「自分のデビットカードとクレジットカードを全てガラス瓶に入れて、クローゼットの一番奥にしまいました。全てのお金を監獄に入れたんです」とウィアさんは話した。
ローン返済の旅を始めるにあたり、ウィアさんは1週間、お金を使わずに過ごしたいと考えた。「自分がどんな感覚になるのか、予算を制限された状態にどう折り合いを付けられるか試すために、お金は生活必需品にだけ使いました」とウィアさんはInsiderに語った。
1週間お金を使わずに過ごし、この方法をローン返済の旅を通じて繰り返すことで、ウィアさんは借金返済にあてるお金を増やすことができたという。
2. 予算を立て、それを厳守する
貯金をもっと増やすには、予算を立てて、それをきちんと守ることが必要だと、ウィアさんは考えていた。
"お金を使わない週"以外でも、自分が使うお金をコントロールし、ローンの返済にあてられるお金を増やさなければならないと認識していた。
「お金について何の教育も受けたことがなかったので、どうしたらお金に責任が持てるのか、自分で自分を再教育しようとしていました」とウィアさんは話した。
初めは不自由に感じたものの、おかげでお金についての考え方が変わったという。
「予算を立てて、意識的に生活し、収入に応じた生活を送るようになりました。これまでやったことがありませんでした」とウィアさんは語った。
「学生ローンの分を払ったら、余ったお金で住宅費を払って、日用品を買って… でもそれは賢いお金の使い方ではありません。若者なら特に、です」
最終的にウィアさんは自分の予算をそれほど不自由に感じなくなった。
「予算を立てるようになって、その流れに慣れてしまえば、不自由ではありません。むしろ、お金を使ったり、自分にご褒美をあげる許しを与えてくれます」とウィアさんは話した。
3. "雪崩式返済方法"を採用
借金の返済を優先するために、ウィアさんはシンプルな方法を使うことにした。まずは金額の少ないローンの返済に集中する"雪だるま式返済方法"を使い始めた。
ところが、この方法は自分には合わないとすぐに気付いたという。そこで"雪崩式返済方法"と呼ばれる別の方法に切り替えた。これは利子に払うお金を節約するために、金利が高いローンの返済から始める方法だ。
「"雪だるま式返済方法"は、お金や借金の返済に不安がある人にとってはものすごく良い方法です」とウィアさんは語った。
「小さな達成感を得ることでモチベーションが維持され、もっと借金を返済したくなるという、どちらかというと心理的なものでしょう」
ただ、ウィアさんの場合はモチベーションよりも節約だとすぐに気付いたという。
「数学上、わたしは金利の一番高い借金から返済していく"雪崩式返済方法"の方がいいと考えました。長期的にかなりの額を節約できるからです」
この方法を使うことで、ウィアさんは最終的に数万ドルというローンを完済した。
(翻訳、編集:山口佳美)