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高校の同級生を自殺で失った女性、ソーシャルメディアを1カ月やめるキャンペーンを立ち上げ

マデリン・フリーマン

マデリン・フリーマンさん。

Courtesy of Madeline Freeman

  • 高校生の頃、マデリン・フリーマンさんの同級生12人が自殺した。
  • フリーマンさんは、ソーシャルメディアの使用とうつの間につながりがあると考えていて、それは研究によっても支持されている。
  • フリーマンさんは、ソーシャルメディアの使用を一時的にストップするよう呼びかける「No Social Media November(ソーシャルメディア抜きの11月)」というキャンペーンを立ち上げた。

マデリン・フリーマンさんが高校生の頃、同級生12人が自殺した。フリーマンさんの経験は極端とはいえ、現実から乖離したものではない。研究はソーシャルメディアに多くの時間を費やしている10代の少女の自殺のリスクが高まっていて、新型コロナウイルスのパンデミックの前ですら10代の自殺率は史上最悪となっていたことを示している

フリーマンさんは、うつを経験している。そして、ツイッター(Twitter)やインスタグラム(Instagram)、スナップチャット(Snapchat)で時間を過ごしていると、自分の症状が悪化しやすいことを分かっていた。そして、ソーシャルメディアの運営会社について学び始めたフリーマンさんは、ドキュメンタリー『監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影』に出合った。この作品は、アプリ開発者が心理学を使って、どのようにしてユーザーを自らのプラットフォームに依存させようとしているかを描いたものだ。

「できるだけ多くの時間を彼らのアプリで過ごすよう操るために、アプリ開発者がわたしたちに対してどのように心理学を使っているか知った時、わたしは嫌悪感を覚えました」とフリーマンさんはInsiderに語った。

ドキュメンタリーを観た後、フリーマンさんはソーシャルメディアを1カ月絶ち、ソーシャルメディアがメンタルヘルスに及ぼす影響についての認知を高めるよう若い世代に呼びかけるキャンペーン「No Social Media November(またはNoSo November)」を立ち上げた。

「わたしたちを悲しませる何かに時間を無駄にしているなら、わたしたちは自分たちが理想とするような、健康的な生活を送っていないということです」

ソーシャルメディアとメンタルヘルスに関する認知を高めよう

「NoSo November」に賛同する人は、ソーシャルメディアを1カ月やめる"完全参加"もできるし、学校または仕事でのみ使う"半分参加"もできる。フリーマンさんは学校に対し、今月中に生徒にソーシャルメディアとメンタルヘルスに関する動画を見せるよう呼びかけてもいる。

「(ソーシャルメディアを)使う時間を1時間減らせば、わたしたちは毎日、その1時間を他のことに使えるのです」とフリーマンさんは言う。その上で、ソーシャルメディアを使わなくても、友人とはメールや電話でつながることができると強調している。心理学者のニコル・ジークフリート(Nicole Siegfried)氏も、使用時間を減らすことの重要性を指摘する。

「ソーシャルメディアに使う時間を減らすことで、人とのつながりを育てるような他の経験への扉を開くことができます。人とのつながりは、自殺念慮や自殺行動に対する重要な防御因子の1つだと考えられています」とジークフリート氏は話した。

ソーシャルメディアについて10代の若者と話そう

おとなから携帯電話に時間を使い過ぎていると指摘されると、10代の若者は一方的に攻撃されているように感じるだろうと、フリーマン氏は言う。

10代の子どもにソーシャルメディアを使う時間を減らしてほしいと願う親は、子どもと一緒に『監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影』を観ることから始めるようアドバイスしている。このドキュメンタリーは10代の若者が最後まで座って観るのに十分おもしろいし、ソーシャルメディアがビジネスとしてどのように運営されているか、多少は学ぶことができるからだ。

10代の子どもと「NoSo November」について話し、チャレンジへの参加を提案するのは、ソーシャルメディアについてケンカ腰にならずに子どもと話し合う1つの方法だと、ジークフリート氏は語った。

ソーシャルメディアとの関係を見直そう

10代の若者の大半がソーシャルメディアを放棄すると考えるのは、非現実的だ。それでも、「NoSo November」は自身の習慣を見直す良い機会になる。

キャンペーンに参加することで、人とつながるより実質的な方法があることに気付けるだろう。

「ソーシャルメディアを休むことで、10代の若者が人との関係やつながりを他の方法で強くする機会を生み出すことができます。そうすると、ソーシャルメディアは自分たちの生活の全てではなく、ほんの一部になります」とジークフリート氏は指摘した。

「NoSo November」を立ち上げてから、フリーマンさんも自身のツイッター、フェイスブック(Facebook)、インスタグラムのアプリを削除した。スナップチャットのアプリは残しているが、11月中は使わないという。

11月が終わったら、参加者はアプリを再びダウンロードして構わない。ただ、多くの人々が長期的に自身の習慣を変えたいと感じるかもしれない。

[原文:She lost 12 friends to suicide. Now she's challenging people to give up social media for a month.

(翻訳、編集:山口佳美)

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