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アメリカ人の半数が「保育砂漠」にいる…人手不足の大きな原因に

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FatCamera/Getty Images

  • 子どもの保育にはお金がかかるだけでなく、中には利用できない家庭もある。
  • 「アメリカ進歩センター」の調査によると、アメリカ人の約半数が「保育砂漠」に暮らしているという。
  • 保育砂漠は、労働力に影響を与え、経済全体に悪影響を及ぼしているという。

子どもの世話をしてくれる人が見つからないと、仕事に出るのは難しくなる。

アメリカ人の半数以上がその状況であるのにも関わらず、労働力不足の大きな原因となる「保育砂漠(childcare desert)」は、これまで見過ごされてきた。

独立政策機関の「アメリカ進歩センター(Center for American Progress)」は2018年の分析で、アメリカ人の51%が、子どもの数が認可された保育所の保育枠の少なくとも3倍はある「保育砂漠」に住んでいることを明らかにした。そのため、親、特に母親は仕事を減らしたり、完全に離職してしまうことが多い。

アメリカの民主党はこの分野の賃金を引き上げ、未就園児全員に保育を提供する計画を立てているが、法案の成立は確実なものではない。

「親が自分の地域で、手頃な価格の質の高い保育を見つけられないと、家族全員が経済的にも精神的にも大変な思いをする。ストレスを抱えた親や『お手伝い募集』という看板を長く掲げているような中小企業の経営者たちからこのような話をよく聞いている」と、長年にわたって低価格保育の実現を後押ししてきたパティ・マレー(Patty Murray)上院議員(ワシントン州選出)はInsiderへの声明で述べた。

この問題は新型コロナウイルスのパンデミックの間に拡大しており、保育サービスでの雇用はパンデミック前の水準を下回っている。よりよい給料の仕事を求め現役の保育士が転職を考える一方、保育事業者は人員を補充するのが難しくなり、中には閉鎖してしまうところもあった。

2018年のアメリカ進歩センターの分析によると、アメリカの51%が保育砂漠に住んでおり、一部の州ではそれよりもかなり多くの割合が「保育砂漠」に住んでいるという。

同センターの幼児政策研究のアソシエイト・ディレクター、ラシード・マリク (Rasheed Malik)は、低所得者層や農村地域、ヒスパニック系やラテン系の人口が多い地域で最も深刻な状況だとInsiderに語っている。

子どもが保育を受けられないと、親は労働時間の短縮や離職を余儀なくされる

マリクは、多くの家庭では近所の人を頼ったり、週に数時間だけ保育所に子どもを預けることもあると話す。

「多くの家庭では、さまざまな保育方法をつなぎ合わせているが、保育の一貫性を必要とする子どもにとっては理想的な状況ではない」とマリクは言う。

最悪の場合は、労働力を失うことになるかもしれない。

アメリカ進歩センターは、パンデミック前の分析で、幼い子どもを持つ母親の労働力参加率は、保育砂漠ではそうでない地域よりも3%低いとしている。

「これを何百万人もの女性や母親を抱える国に当てはめると、経済全体の生産性や労働力の規模に非常に大きな影響を与えることになる」とマリクは言う。最終的には、「希望する人々が自由に労働力として参加できないと、経済にとって非常に大きな負担になる」という。

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