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VRデバイス市場は2040年までに「27兆円超」。メタバースの恩恵で株価上昇する8銘柄【モルスタ最新予測】

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米金融大手モルガン・スタンレーが、VR/AR技術を使った「メタバース(Metaverse)」市場の成長から恩恵を受けて株価上昇の期待される8銘柄を選定した。

Shutterstock.com

テクノロジー業界の話題と言えば、近ごろは世界中のどこへ行っても「メタバース(Metaverse)」だ。

メタバースとは何か、この没入型デジタル仮想空間はどんな投資機会をもたらしてくれるのか。その答えにたどり着く最善の方法は、メタバースを動かすダイナミクス(力学)を探ることだろう。

メタバースというワードは、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が社名を「メタ(Meta)」に変更し、仮想世界への本格的な進出計画を発表したことで一気に広まった。

端的に言えば、メタバースとは、コンピューティングパワーや仮想現実(VR)、拡張現実(AR)など没入感を高める先端テクノロジーを使って生み出されるパラレルワールドを指す。

米金融大手モルガン・スタンレーのアナリストチームは、そうした技術が「メタバースへのゲートウェイとして果たす役割」はどのようなものか、また、投資家がそれらにどう配分したら最大の投資効果を得られるかを探るため、複数の業界にまたがって調査を実施した。

同社の株式ストラテジスト、エドワード・スタンレーは最近のクライアント向けレポート(11月11日付)でこう指摘している。

VRハードウェアの市場規模は、基本シナリオで2030年に600億ドル(約6兆6000億円)、2040年までに2500億ドル(約27兆5000億円)以上へと成長を遂げ、キラーアプリが登場しかけているB2C(一般消費者)向けがその大部分を占めることになります」

仮想現実(VR)とは何か?

VRとは、ヘッドセットやグローブ、ボディスーツなどを使って圧倒的な没入感を得られる疑似体験のこと。現実世界と似た体験もあれば、まったく異なる体験もある。

消費者向けVRアプリの主なものとしては、ゲームやギャンブル、スポーツ観戦や音楽イベントへの参加、バーチャルショッピング、レジャーなどがあげられる。前出のスタンレーによれば、それらはすべてメタバースの潜在的な要素であるという。

ただし、VRは決してエンターテインメントのためだけのものではない。VRツールそのものは、トレーニング、外科手術、設計デザインなど、企業の現場で何年も前から使われてきた。そうしたツールは今後さらに改善され、より広く使われるようになると考えられる。

なお、VRはすでに企業にとっても消費者にとっても実績のあるプロダクトと評価されている。今後の市場拡大に向けた最大の課題について、モルガン・スタンレーのアナリストチームは、価格や品質、コンテンツの多様性、デバイスのデザインをあげる。

拡張現実(AR)はどうか?

ARは、完全な没入感を得られるVRとは異なり、バーチャルな要素を現実世界に投影する技術だ。将来的にはスマートフォンやメガネに機能として組み込まれることが予想される。

前出のスタンレーによれば、ARはこれまで軍事向けや倉庫ピッキング作業向けのウェアラブル端末として主に使われてきた。

消費者向けのARについては、2016年に位置情報ゲーム「ポケモンGO」が発売後の最短記録で5000万ダウンロードを突破したときに人気が最高潮に達した。

消費者向けのアプリはゲームのほかにも道案内やコラボツールなど多岐にわたるが、いずれも新たな機能を考案・開発する余地がまだまだある。

「ブランドにとって、Z世代はリーチするのが最も難しく、しかしながら最も重要な人口属性です。そんなZ世代へのアプローチに際して、ARは最も使えるメディアと考えられてきました」(エドワード・スタンレー)

フェイスブックは2021年9月にAR分野に進出。エシロールルックスオティカ(EssilorLuxottica、イタリアのルックスオティカとフランスのエシロールが合併)と共同開発したスマートグラス「レイバン・ストーリーズ(RayBan Stories)」を発売している。

「近年は多くのスマートグラスが登場していますが、レイバン・ストーリーズはこれまでで最もファッショナブルなプロダクトだと思います。ただ、AR機能に限って言えば、どれもこれもまだまだです」(同)

見かけのデザイン性だけでなく、プライバシーやコンテンツの多様性など、ARの普及拡大には多くの重要な課題が残されている。

VRとARはどこへ向かうのか?

「ARと比べたら、VRのほうが(普及拡大は)容易です。VRプロダクトにはすでに実績があるので、あとはスケールアップしていけばいい。一方、ARは出だしで何度もつまづいてきました」(同)

ただ、そんな状況も変わりつつある。これまでは投資家や企業による支援、ベンチャーキャピタル(VC)や企業からの資金援助、研究開発のクオリティが不足していたが、スタンレーによれば大きな変化がみられるという。

「2015年、16年あたりから今日までの間に状況は大きく改善されました。直近ではフェイスブック・リアリティ・ラボ(Facebook Reality Labs)がメタバースアプリ開発と1万人規模の人材確保に100億ドル以上を投じることを2021年に発表しています」(同)

(企業の支援など)これまで欠けていた部分に急激な動きがみられ、コトが起こりそうな雰囲気が感じられるとスタンレーは語る。

モルガン・スタンレー チャート VR AR

モルガン・スタンレーのクライアント向けレポート(11月11日付)より、VRとARへの投資状況の変化を示したチャート群。

Morgan Stanley

VRとARの普及拡大を一気に加速する起爆剤が何かあるとすれば、それはアップルの参入だろう、とスタンレーは指摘する。もちろん個人的な見解ではなく、VCから出資を受けるAR/VRスタートアップへのインタビュー調査を通じて得られた多数意見だ。

「アップルのアイウェア市場参入は(他のすべてのプレーヤーに影響を及ぼす)ゲームチェンジャーとしての役割を果たし、AR/VR技術が定着して普及するきっかけになるでしょう。実際、アップルのAR/VR関連特許ポートフォリオはアップルウォッチ発売前のような充実をみせています

レースはすでに始まっている……そして今度のレースはこれまでと違う感じがしています」

なお、モルガン・スタンレーのアナリストチームは、現状としてARはVRに遅れをとっているものの、一般消費者向けについて獲得可能な最大市場規模はVRより、ARのほうがはるかに大きいと分析する。

ただ、いずれにしても、アップルやその競合企業が中価格帯のスマートグラスを発売して市場に参入するまでは、消費者向け市場で大きな需要が喚起されることはないというのが同社レポートの結論だ。

買い推奨のメタバース関連銘柄8社

フェイスブックなど市場をけん引していくとみられる大企業がAR/VR市場への進出をすでに果たしたにもかかわらず、メタバースのサプライチェーン全体に目を向けると、ふさわしい評価を(株価を通じて)受けていない企業が目につく、とモルガン・スタンレーのアナリストチームは指摘する。

以下に、モルガン・スタンレーがVR/AR分野で株価上昇を想定しているトップ銘柄8社を紹介しよう。

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