北朝鮮で「イカゲーム」の違法コピーが流通…登場人物の境遇に共感?

イカゲーム

Youngkyu Park

  • 「イカゲーム」の違法コピーが北朝鮮に密輸された後、北朝鮮で流通している、と報道されている。
  • 北朝鮮政府は、韓国の娯楽を楽しんでいる人に厳しい罰を科している。
  • 北朝鮮のある市民は、北朝鮮の人々は映画の登場人物の経済的苦境に共感しているかもしれないと述べた。

ラジオ・フリー・アジア(Radio Free Asia:RFA)が2021年11月16日に報じたところによると、ネットフリックス(Netflix)で人気を博したドラマ「イカゲーム」の違法コピーが、外国メディア作品に対する弾圧が行われている北朝鮮で拡散しているという。

9月中旬にネットフリックスに登場したこのコリアン・サバイバル・ドラマは、負債を抱えた456人が456億ウォン(約44億円)を獲得するために子ども向けの遊びに挑戦する姿を描いている。

挑戦に失敗した人々は、ゲームの内容に従った致命的な結果に陥るか、運営側のマスクをかぶった人物に殺されることで、文字通りゲームから排除される。

ロイター通信によると、北朝鮮政府は1月、韓国の娯楽を楽しんでいることで捕まった人は罰金や懲役刑で罰すると警告した。 それにもかかわらず、韓国ドラマのコピーは北朝鮮に密輸されたとRFAは報じている。

「『イカゲーム』は、USBフラッシュドライブやSDカードなどのストレージデバイスに収められたものが、船で密輸されて入国した」と、首都・平壌の北にある平城の市民RFAに語っている。

平城のある市民によると、この番組の登場人物の1人、女優のチョン・ホヨン(Jung Ho-Yeon)が演じるカン・セビョク(Kang Sae-Byeok)(プレイヤー067)は、北朝鮮からの脱北者で、賞金を弟のために使い、母親を国外に逃がすために死のゲームに参加した人物であるため、北朝鮮の視聴者が特に興味を持ったという。

「登場人物の1人は脱北者であり、共感できる」と情報提供者は述べ、北朝鮮の首都平壌の若者たちは「夜、ポータブルメディアプレーヤーを使って毛布の下で密かに見ている」と付け加えた。

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