2023年に納車開始予定のフィスカーのSUV「オーシャン」。
Fisker
- フィスカーは11月17日、最初のEVの生産バージョンを発表した。
- 「オーシャン SUV」の価格は3万7499ドルから。高価格モデルでは、フル充電で最大350マイルの走行が可能だという。
- 特長的な装備は、ソーラーパネルや90度回転するタッチスクリーンだ。
電気自動車スタートアップのフィスカー(Fisker)は2021年11月17日、最初の製品の量産バージョンを発表した。その「オーシャン(Ocean) SUV」について、見てみよう。
同社はオーシャンの初期モデルを、2020年のコンシューマー・エレクトロニクス・ショーで披露していたため、どのような車になるか、おおよそは知られていた。そして今回のロサンゼルス・オートショーでは、2022年から生産と販売を開始する予定の最終モデルを発表した。
フィスカーのオーシャン。
Fisker
同社は、価格や内装、機能などの詳細についても明らかにしている。
ベースモデルの「オーシャン スポーツ(Ocean Sport)」は3万7499ドル(約428万円)から。電気自動車購入による7500ドルの税金控除が全額適用されると3万ドルをわずかに切る金額だ。同社の発表によると、前輪駆動で航続距離は250マイル(約402km)。
2番目のグレードの「オーシャン ウルトラ(Ocean Ultra)」は4万9999ドル(約570万円)で、より大きなバッテリーを搭載しており、航続距離は340マイル(約547km)。最大出力は540馬力で、3.9秒で時速60マイル(約100km/h)に到達する。
最高グレードの「オーシャン エクストリーム(Ocean Extreme)」は6万8999ドル(約787万円)。同社によると、航続距離は350マイル(約563km)で「ウルトラ」よりわずかに馬力が上回るという。「ウルトラ」と「エクストリーム」はどちらも4輪駆動だ。
フィスカーのオーシャン。
Fisker
フィスカーが、フォルクスワーゲン(Volkswagen)、テスラ(Tesla)、フォード(Ford)、ゼネラルモーターズ(General Motors)といった既存メーカーと競争しようとするなら、価格以外に何か魅力的な要素が必要になるだろう。そこで、多くの興味深い機能が、標準またはオプションで搭載されている。
オーシャンの最大の特徴はルーフソーラーパネルで、同社によると、理想的な環境下では年間2000マイル(約3218km)の走行に必要なエネルギーを供給できるという。また、17.1インチのタッチスクリーンパネルは、縦型から回転させて横型の「ハリウッドモード」にすることができる。さらに、緊急時の自宅への電気供給や、他のEVへの給電も可能だ。
フィスカーのオーシャン。
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オーシャンの生産は2022年11月から開始される予定で、オーストリアの自動車部品メーカーで製造先であるマグナ(Magna)が生産する。最初に販売されるのは、6万8999ドル(約788万円)の限定モデル「オーシャン ワン(Ocean One)」だ。
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)