撮影:横山耕太郎
東京都新宿区にある、一見何の変哲もないマンションの一室。
ドアを開けて入ると、約10平方メートルでロフト付きの小さな部屋には、ソファやデスクなどの家具がそろっているが、この部屋の家賃はたった「99円」だ。
イケアがプロデュース。入居者募集中
イケアがコーディネートした部屋の間取り。住所は非公開。
イケアのHPを編集部キャプチャ
「特に東京など都市部では、限られた空間で暮らす人が多い。たとえ狭い部屋であっても快適に暮らせるように、イケアのテクニックやソリューションを紹介するための企画です」
イケア・ジャパンでマーケットマネージャーを務める青木エリナさんはそう話す。
イケア・ジャパンでは渋谷・原宿・新宿の都市型店舗と連動し、狭い部屋向けに家具などを提案するプロジェクト「Tiny Homes(タイニーホームズ)」を開始。
「家賃99円」の激安物件は、イケアが家具などを配置した10平方メートルの部屋で、実際に生活してもらおうという企画だ。
2021年11月24日から12月3日まで入居希望者の応募を受け付けており、応募者の中から1人を選び、2023年1月まで約1年間生活してもらうという。
では実際に、広さ10平方メートルの部屋の中身を見てみよう。
10平方メートルの部屋だが、室内には洗濯機、トイレもシャワー室もある。
撮影:横山耕太郎
玄関を開けてすぐ右手はキッチン。広く使うため小物入れは、壁に吸盤で設置している。
撮影:横山耕太郎
部屋の奥には大きめのソファが。 「限られた空間だとソファをあきらめてしまう人も多い。配置を工夫してソファを入れました」(青木さん)
撮影:横山耕太郎
このソファー、実はベッドにもなる。「狭い部屋には、いくつかの使い方ができるマルチファンクションの家具がおすすめです」
撮影:横山耕太郎
この机も大きさを変えられる。
撮影:横山耕太郎
来客時などは、普段はたたんである部分を広げて対応できる。
撮影:横山耕太郎
収納は「縦」の空間を活用。 高さ約2メートルのシェルフは、側面に仕切りなどを設けているため圧迫感が少ないという。
撮影:横山耕太郎
ソファやテーブルを動かすことも考えて、可動式の収納を設置。レンジなどを収められていた。
撮影:横山耕太郎
家具は白が基調だが、差し色はグレーを選びトーンを合わせた。「空間の広がり」を感じやすくなるという。植物を置くことでリラックス効果もあるそうだ。
撮影:横山耕太郎
はしごを上った約4平方メートルのロフトにはマットレスを配置。 「ロフトはオフの空間になるように意識しました」
撮影:横山耕太郎
ロフト部分にも白色の収納を設置。少ない光でも育つという植物もあった。
撮影:横山耕太郎
イケアの人気商品、スピーカー付のライトも。
撮影:横山耕太郎
最後になぜ99円なのか聞いてみた。 「インパクトのある値段にしたかったからです。多くの方が興味を持ち、応募してくれるとうれしいです」(青木さん)
撮影:横山耕太郎
今回の部屋には約30のイケア製品を使用。これらの商品は今後、渋谷・原宿・新宿の都市型店舗で、「狭い部屋」で役立つ商品として、販売を強化していくという。
(文・横山耕太郎)