フェイスブック(現在のMeta)はメタバースがどのようなものかを示すために、いくつかの画像を作成した。
- 暗号資産(仮想通貨)投資信託のグレイスケール社は、メタバースは年間1兆ドルの収益機会であると述べている。
- これは、メタバース・プロジェクト内の仮想の土地が200万ドル以上で販売されたことを受けたものだ。
- グレイスケールは、メタバースは暗号資産の世界にとって大きなチャンスであり、投資が加速しているとしている。
暗号資産(仮想通貨)投資信託の大手、グレイスケール(Grayscale)が発表した新しいレポートによると、メタバースは、広告、デジタルイベント、eコマース、ハードウェアなど、全体で年間1兆ドル(約115兆円)の収益を得るチャンスになるかもしれないと述べている。
グレースケールのレポートは2021年11月24日の夜、フェイスブック(Facebook)がインターネットの未来であるという仮想の没入型環境に焦点を当ててMetaに社名を変更した後、メタバースへの関心が急速に高まっている中で発表された。
最近では、暗号ベースのメタバースであるDecentralandとAxie Infinity内の仮想の土地区画が200万ドル(約2億3000万円)以上で販売されるなど、メタバース経済の潜在的な規模を示す兆候が早くも現れている。
メタバースとは、オンラインの3D仮想環境のことで、人々はそこでゲームをしたり、物を作ったり、交流したり、仕事をしたり、さらには暗号資産を取引したりすることができる。
現在、メタバースとして最もよく知られているのはゲームであり、フォートナイト(Fortnite)やロブロックス(Roblox)などがここ数年で人気を博すようになった。グレイスケールは、仮想ゲーム世界の収益は、2020年の約1800億ドル(約20兆6000億円)から、2025年には4000億ドル(約45兆9000億円)に成長すると推定している。
しかし、世界最大の暗号資産ファンドを運営するグレースケールは、メタバースはまだ「初期段階」だという。また、Metaがメタバースに100億ドル(約1兆1500億円)を投じる計画は、市場の可能性の大きさを示すものだとしている。
報告書には「メタバースを実現するためのマーケットには、年間収益で1兆ドル以上の価値があるかもしれない」と書かれているが、いつそうなるかについては明らかにしていない。
報告書の著者であるグレースケールのリサーチ部門の責任者、デビッド・グライダー(David Grider)とリサーチアナリストのマット・マキシモ(Matt Maximo)は、メタバースは暗号資産関連企業にとって大きなチャンスであるとしている。
バーチャルリアリティやゲームなど、現在のメタバース・プロジェクトの多くは、中央集権的で利益を生むことを目的とする、いわゆるWeb2企業によって運営されている。バーチャルリアリティ空間「Horizon Worlds」を立ち上げたフェイスブックがその一例だ。
しかし、最近では多くのメタバース・プロジェクトが暗号技術とより密接に結びついてきている。これによってユーザーがよりコントロールしやすくなり、実社会で使えるお金を稼ぐこともできる。これはWeb3と呼ばれている。グレースケールは、Web3メタバースにおける消費者の収益化の機会に言及している。NFTアートギャラリー、プレイヤーが暗号資産を獲得できるゲームやカジノ、デジタル広告看板、DJやアーティストがコンサートを開く音楽会場などだ。
グレイスケールによると、第3四半期のWeb3とNFTの資金調達額は18億ドル(約2056億円)に達し、暗号資産関連の資金調達額全体では82億ドル(約9400億円)だった。レポートでは、この分野への投資が「加速し始めている」と付け加えている。
グレイスケールのレポートは特にDecentralandに注目している。このメタバースでは、人々はログインしてゲームをプレイしたり、固有の暗号通貨マナ(Mana)を獲得したり、仮想の土地や収集品などのNFTを購入したり、経済の統治について投票したりしている。
この暗号資産投資会社は最近、マナのみに投資するDecentraland信託を設立しました。Coingeckoによると、マナは過去30日間で約550%上昇している。
[原文:The metaverse is a $1 trillion opportunity, crypto giant Grayscale says as virtual land sales boom]