ツイッターの新CEOはインド系37歳、機械学習とAIの専門家…ジャック・ドーシーがCEOを辞任

ツイッターのCEOに就任したパラグ・アグラワル。

ツイッターのCEOに就任したパラグ・アグラワル。

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  • ツイッターの創設者、ジャック・ドーシーが同社のCEOを辞任すると発表した。
  • ドーシーは後任に、元CTOでインド系アメリカ人エンジニア、パラグ・アグラワルを選んだ。
  • 37歳のアグラワルは、同社のCTOとして機械学習とAIに取り組んでいた。

パラグ・アグラワル(Parag Agrawal)がツイッター(Twitter)の新しい最高経営責任者(CEO)に就任した。

アグラワルは2011年に人工知能(AI)と機械学習を専門とするエンジニアとして入社し、2017年からは最高技術責任者(CTO)を務めている。

アグラワルは2021年11月29日の朝、社員へのメッセージで、CEOとしての優先事項には、労働条件の改善とツイッターの「野心的な目標」の実現を支援することが含まれると述べた。

ジャックと我々チーム全員への深い感謝の気持ちと、将来に向けての大きな期待を感じている。 これが私が会社に送ったメモだ。 皆さんの信頼と支援に感謝する。

アグラワルは、これまでユーザー数の増加利益の確保に苦戦してきたツイッター社にとって、有望な時期にCEOに就任した。

同社は7月に行われた投資家向けの電話会議で、年間収益が74%増の11億9000万ドル(約1354億円)、収益化が可能なデイリーアクティブユーザー数が11%増の2億600万人に達したことを報告している。

また、同社は先日、待望の月額3ドルのサブスクリプションサービス「Twitter Blue」をリリースし、ユーザーがツイートを取り消すことができるといった機能を提供している。

「私のことをよく知っている人もいれば、少ししか知らない人、まったく知らない人もいると思う」とアグラワルは社員に語りかけた。

「我々の未来に向けた最初の一歩を踏み出そう」

以下で、ツイッターの新しいCEOがどのような人物なのかを紹介しよう。

アグラワルはCTO在任中に機械学習を推進した

リリースによると、アグラワルはCTOとしてツイッターの技術戦略と開発速度の向上を統括してきたという。彼は特にアルゴリズム・バイアスの問題に取り組んできた。

対話をするためのよい出発点だ。バイアス、透明性、説明責任、プライバシーに関して、コミュニティー全体で多くの作業が必要とされている。

例えば、アグラワルは、ツイッターの画像が黒人をトリミングし、代わりに白人の顔を中央に配置していることにユーザーが気づいた後、ツイッターの画像トリミングアルゴリズムを機械学習への依存度が低いものに変更した。

彼は2020年10月のブログで、「(機械学習)システムのバイアス(偏り)は業界全体の問題であり、ツイッターでも改善に取り組んでいる」と述べ、「我々は責任を自覚し、我々のシステムがどのように機能しているのかを誰もが理解しやすいようにしたいと思っている」としている。

アグラワルは、ツイッターの野心的なプロジェクトであるBlueSkyも率いており、エンジニアに資金を提供して、分散型のソーシャルメディアを開発している。この分散型プラットフォームでは、ツイッターのエンジニアや管理者が担っていたモデレーションの責任を、BlueSky上のより広範なユーザーに移すことになると、TechCrunchが報じている

アグラワルは、コンシューマー向けエンジニアリングを通じて収益とプラットフォームの利用者数の増加に貢献したことで、同社初のDistinguished Engineer(類まれなエンジニア)の称号を得ている。

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