立憲民主党の新代表に選ばれた泉健太氏。
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立憲民主党の新代表を決める臨時党大会が11月30日に東京都内のホテルで開かれ、泉健太氏(47)が新代表に選ばれた。
泉氏は京都3区選出の衆院議員で当選8回。立命館大学出身。旧民主党時代に福山哲郎参院議員の秘書を経て、2003年に初当選。民主党政権では内閣府政務官を務めた。
旧希望の党、旧国民民主党を経て、2020年9月の旧立憲・旧国民の合流で現在の立憲民主党へ。このときの代表選に立候補し、枝野幸男氏に破れたが、立憲民主党の政調会長に就任した。
泉氏は代表選後の挨拶の中で、自らが全候補者の中で最も若い「47歳」の「新しい船長」であることに触れつつ、こう述べた。
「枝野代表は官房長官の時にその年齢、小沢一郎先生は47歳の時に自民党の幹事長をされていた。若すぎるということはございません」
その上で泉氏は、「しっかりと立憲民主党を国民のために働く政党として、この日本の未来を明るくする政党として、そして、おかしな政治は許さない」「国民の目線で、国民中心の政治をしていく政党として、困っている方に寄り添い、皆さまのために働く政党として、これから全員の力で改めて歩んでまいりたい」と述べた。
党創設者の枝野氏の後継として、どう党を導くか。「野党共闘」の枠組みや共産党との協力関係をどうするのか。共産党との“共闘”関係を「ありえない」と反対する労働組合の中央組織「連合」との関係をどうするか、党運営をめぐる課題は多々ある。
そして何よりも、自・公政権に代わる選択肢として有権者に認められるか。まずは、来年夏に予定される参院選が試金石となりそうだ。
代表選、投票結果は?
今回の代表選は「政権選択選挙」を掲げた今秋の衆院選で党勢を縮小させたことを受けて辞任した枝野幸男代表の後任を決めるものだった。
党所属の国会議員だけでなく、地方議員や党員・サポーターも投票に参加できるフルスペック代表選となった。
立候補したのは、逢坂誠二元政調会長(62)・小川淳也元総務政務官(50)・泉健太政調会長(47)・西村智奈美元厚労副大臣(54)の4氏。
1回目の投票では党所属の国会議員・国政選挙公認予定者の「286ポイント」、地方議員の「143ポイント」、党員・サポーター票の「143ポイント」の「計287ポイント」を争った。
国会議員・公認予定者 | 地方議員 | 党員・サポーター | 合計 | |
---|---|---|---|---|
逢坂誠二 | 62 | 48 | 38 | 148 |
小川淳也 | 72 | 27 | 34 | 133 |
泉健太 | 96 | 46 | 47 | 189 |
西村智奈美 | 56 | 22 | 24 | 102 |
結果は議員票と党員・サポーター票でリードした泉氏が1位、地方議員票でトップだった逢坂氏が2位に。小川氏は3位、西村氏は4位だった。ただ、4人の候補者いずれも過半数(287)を獲得できなかった。
そのため、国会議員と国政選挙の公認候補予定者の「286ポイント」と各都道府県連代議員の「47ポイント」による決選投票で泉氏が国会議員票の多くを獲得し勝利。新代表に選ばれた。
国会議員・公認予定者 | 都道府県連代議員 | 合計 | |
---|---|---|---|
逢坂誠二 | 116 | 12 | 128 |
泉健太 | 170 | 35 | 205 |
*随時更新します。
(文・吉川慧)