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腹筋運動はもう古い…アメリカ陸軍、体力テストを現代風にアップデート

アメリカ陸軍は、1980年代からの基準を更新した新たな体力試験を、2022年春から導入する。

アメリカ陸軍は、1980年代からの基準を改定し、新たな体力テストを2022年春から導入する。

Gerry Broome/AP Photo

  • アメリカ陸軍は、現在行われている1980年代の基準に基づく体力テストを改定しようとしている。
  • 新たなテストには、筋力、敏捷性、調整力、スピードを評価する6つの種目が含まれている。
  • 新兵は、年齢や性別に関係なく、誰もが同じ基準で評価される。

アメリカ陸軍は、1980年代に初めて導入された「陸軍体力試験(APFT: Army Physical Fitness Test)」を、現代にマッチした「戦闘適合試験(ACFT: Army Combat Fitness Test)」に変えようとしている。新たな試験は、2022年春から導入されるとブルームバーグが報じている。

AP通信が以前に報じたところによると、新兵に十分な体力がなく、怪我をしてしまうというリーダーたちの不満もあり、2年前からこの新たな試験の導入が進められてきたという。

従来の試験は腕立て伏せ、腹筋、ランニングの3種目だったが、新たな試験では2時間で6つの種目をこなさなければならず、より多方面から運動能力が評価できるようになっている。

年齢や性別による評価の違いがなくなる

ブルームバーグによると、従来の試験では、男女別や年齢別で異なる評価基準が用いられていたが、新たな試験ではそれが撤廃されるという。

これまで腕立て伏せで満点を取るには、22歳から26歳の男性が2分間で75回をこなす必要があったのに対し、同年齢の女性は46回だった。

2マイル走(約3.2km)は、1980年代から行われている種目だが、新たな試験ではすべての新兵に対して評価基準が統一された。13分30秒以下が満点で、合格最低ラインは21分だ。

腕立て伏せはよりハードなバージョンに

2分間の腕立て伏せは、軍人の体力を測る典型的な指標となってきたが、これからは床に完全に体を落とし、両腕を床から離してサイドに広げるという動作を毎回加えることが要求される。これはハンドリリース腕立て伏せと呼ばれ、同じ筋肉に働きかけるが、可動域が広く、動きに勢いがないため、より難易度が高くなる。

合格最低ラインは、職種に応じて10回から30回で、体力が要求される職種であれば高得点が求められる。満点を取るには60回行うことが必要だ。

これまで、腕立て伏せの合格最低ラインは、男性は2分間で30回から35回、女性は同じく10回から13回だった(年齢が高い場合は若干少ない回数になる)。

新たな試験は、現代の戦闘に必要な筋力、スピード、敏捷性、調整力が評価できるようになっている。

新たな試験は、現代の戦闘に必要な筋力、スピード、敏捷性、調整力が評価できるようになっている。

Gerry Broome/AP Photo

腹筋の代わりにプランクやレッグタック懸垂

従来の試験では2分間の腹筋運動を行っていたが、新たな試験では体幹の強さを証明するために、プランクレッグタック懸垂(膝を胸に引き上げる動作が加わった懸垂)を選べるようになった。

レッグタック懸垂の合格最低ラインは1回で、20回こなすと満点となる。プランクでは、2分9秒以上姿勢を保つことができれば合格となる。

従来の試験では、年齢層に応じて、男女ともに2分間で29回から47回の腹筋を行うことが合格最低ラインだった。

カロライナ州フォートブラッグで、新たな戦闘適合試験のインストラクターになることを目指しながら、ウェイトリフティングの訓練に参加する陸軍中尉。

カロライナ州フォートブラッグで、新たな戦闘適合試験のインストラクターになることを目指しながら、ウェイトリフティングの訓練に参加する陸軍中尉。

Gerry Broome/AP Photo

重い荷物を運ぶ能力を測るために、デッドリフトを追加

デッドリフトは、ウェイト(主にバーベル)を床から腰の高さまで持ち上げるトレーニングで、筋力アップに欠かせない。体幹や背中の筋肉で姿勢を安定させながら、大腿筋やハムストリングスなど脚の筋肉を使う全身運動だ。戦闘の現場では、デッドリフトで装備を運んだり、死傷者を危険な場所から運んだりすることがある。

合格最低ラインは、140ポンドから200ポンド(64kgから90kg)のデッドリフトを3回行うこと。340ポンド(154kg)のデッドリフト3回で満点となる。

重い荷物を持ち上げたり、ウェイトボールを投げたりする種目で、新兵がどれだけ装備を運んだり、負傷者を救助したりできるのか評価する。

重い荷物を持ち上げたり、ウェイトボールを投げたりする種目で、新兵がどれだけ装備を運んだり、負傷者を救助したりできるのかを評価する。

Gerry Broome/AP Photo

メディシンボール投げとスプリントドリルで筋力、敏捷性、調整力を評価

上半身の筋力とコーディネーションの試験では、10ポンド(4.5kg)のメディシンボールを頭上から後ろに向かって投げる。合格最低ラインは3mで、18m以上で満点となる。

新たな試験では、スピードと敏捷性を評価するために、50メートルのシャトルランを5回行う。この種目では最初と最後に全力疾走するほか、スレッドプッシュ、ウェイトキャリー、ラテラルシャッフルを行う。

[原文:The US Army is getting rid of its outdated fitness test — swapping sit-ups for planks and adding deadlifts, sprints, and throws

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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