RTFKTはバーチャル・スニーカーを制作している。
RTFKT
- ナイキは、バーチャル・スニーカーやグッズを制作するRTFKTを買収した。買収金額は非公開。
- ナイキは、この買収が同社のデジタル化を加速すると述べている。
- RTFKTは最近、日本のポップ・アーティストと提携して、3Dアバターのコレクションを制作した。
大手スポーツブランドのナイキは、仮想スニーカーやグッズをデザインする新興企業、RTFKTを買収し、メタバースへの進出を拡大している。
ナイキは2021年12月13日のリリースでは、2020年に設立されたNFTスタジオの買収額を明らかにしなかった。
「我々は、本物のブランドを持った、非常に才能のあるクリエイターチームを買収した。我々が目指すのは、RTFKTブランドに投資することで彼らの革新的でクリエイティブなコミュニティーに貢献し、成長させ、ナイキのデジタルへの進出と可能性を拡張することだ」と、ナイキの社長兼CEOのジョン・ドナホー(John Donahoe)は述べている。
「アーティファクト」と発音するRTFKTは、COVID-19のパンデミック世界に広がり始めた2020年1月に友人3人で結成され、NFTやスニーカーの業界で急速に支持を集めている。
11月には、日本のポップアーティストの村上隆と提携し、バーチャルリアリティや拡張現実の環境での使用を目的とした3Dアバターコレクション「クローンX(Clone X)」を制作した。クローンXは12月、イギリスの高級百貨店、ハーベイ・ニコルズ(Harvey Nichols)のロンドンと香港の店舗で展示された。村上は、ルイ・ヴィトンとのコラボレーションや、ラッパーのカニエ・ウェストのアルバム「Graduation」のカバーアートワークも手掛けている。
一方、ナイキは11月、ゲームプラットフォーム「ロブロックス(Roblox)」内に無料の3次元空間「NIKELAND」を開設し、メタバースに参入している。そして2019年には、ナイキはイーサリアムネットワーク上で靴の所有権をトークン化する特許を取得している。
ライバルであるアディダス(Adidas)は12月、Bored Ape Yacht Clubの創設者を含むNFT市場の著名なプレーヤーと提携した。ラルフ ローレン(Ralph Lauren)やディズニー(Disney)といった他のブランドも、デジタルの世界に進出している。
[原文:Nike buys virtual shoe studio RTFKT as more big brands position themselves for metaverse push]
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)