「多様だから強い」個性あふれるプロフェッショナルが電通デジタルを選ぶ理由
電通デジタルには、さまざまな人材が集まっている。自らのスキルを磨き、チャレンジできる職場を求めて、電通デジタルにたどり着いた人々だ。今回は同社のクリエーティブ分野から、アドバンストクリエーティブセンター(ACRC)と旧電通アイソバー出身の4人に話を聞いた。彼らは電通デジタルのどのようなところに魅力を感じて集まってきたのだろうか。
電通デジタルを選んだ、それぞれの理由
電通デジタル クリエーティブディレクターの大木佳(おおき・けい)氏。電通デジタル アドバンストクリエーティブセンター第2事業部 兼イノベーション事業部 AIビジネスデザイングループ に所属。
ACRCのクリエーティブディレクター・大木佳氏は、外資系広告会社でキャリアを積み、その後外資系コンサルティング会社でクリエーティブを担当して、約1年前の2021年1月に電通デジタルに入社した。「クライアントの課題を根本的に解決できる環境に身を置きたい」と考えたのが転職の動機だ。
「コンサルティング会社ではビジネスの上流の課題解決をすることが多かったのですが、実施の部分まではなかなか行えず、そこに違和感を覚えていました。電通デジタルは、ビジネスの上流、DXからシステムの運用開発、コミュニケーションの実践まで一気通貫でやっていて、自分の考えにピッタリだと思いました」(大木氏)
同じくACRCのクリエーティブディレクター・河野洋平氏は建築学科出身で、新卒で広告会社に入社した。営業から希望してクリエーティブに異動し、さまざまな企業のコピーライター、CMプランナーなどを担当してきた。デジタル分野の可能性に興味をもち、2017年に電通デジタルに入社した。
「前職もとても楽しかったのですが、40歳くらいになってさらに成長できる方法はないか?と考えました。ゲームでも、レベル1からレベル5に上がるのは簡単ですが、レベル40を45に上げるにはかなりの経験値が必要だなと。そんなときに、ACRCのWebサイトを見て、クリエーターとして培ってきた職人技とテクノロジーを掛け合わせたら何ができるんだろうと、ワクワクしたんです」(河野氏)
岩崎氏は旧電通アイソバーから合流したクリエーティブストラテジスト。2001年に電通に入社して以来、電通グループ内でキャリアを積んできた。電通時代からストラテジーを武器にした企画プランニングとクリエーティブまで統合的にディレクションするなかで、企画自体をデジタル起点にシフトする必要性を強く感じていたという。
「マス主導のプランニングではどうしてもデジタルが後付けになりがち、かつマスの延長での企画感覚がありました。その点、電通アイソバーはグローバルな動きのなかで相当早くからCX(カスタマー・エクスペリエンス)トランスフォーメーションを打ち出していました。顧客体験そのものをどう作るか、から全てを発想する、というところに興味を持って、2020年に志願してアイソバーに出向しました」(岩崎氏)
川村氏も旧電通アイソバーから合流したクリエーティブディレクター。大学在学中にデジタルハリウッドにダブルスクールし、卒業制作で作ったWebサイトがバズったという経験の持ち主。その時々に獲得したいスキルを明確にしながら、目的に合った環境を選んできた。システム会社、制作会社、デジタルマーケティングの会社で働き、フリーランスも6年半経験した。
「電通アイソバーに魅力を感じたのは『アイデアとテクノロジー』を非常にリスペクトし、重きを置いている会社であることですね」(川村氏)
川村氏はクリエーティブディレクター兼クリエーティブテクノロジストという肩書きを持ち、プライベートではメディアアーティストとしても活動しているだけに、電通アイソバーのカルチャーへの強い共感があったようだ。
多様なプロ集団「チーミングの妙で全ての化学反応が決まる」
電通デジタル アドバンストクリエーティブセンター第1事業部事業部長、クリエーティブディレクターの河野洋平(かわの・ようへい)氏。
電通デジタルには多様なバックグラウンドを持つプロフェッショナルが集まっており、それぞれの強みを生かしながら、チームでクライアントの問題解決に当たる。
「一気通貫で問題解決に当たりたい」と考えて転職した大木氏は入社後、老舗電機メーカーの新規プロダクトの立ち上げ案件に取り組んだ。ACRCと社内のBX(ビジネス・トランスフォーメーション)部門やコマース部門を巻き込み、マス広告からデジタル領域までワンチームで取り組むことができた。
「コアコンセプトからビジネスモデル、エグゼキューションまで一気通貫で提案していく、まさに自分がやりたかった仕事でした。それを多様性のあるチームでやれて、すごく面白かったですね」(大木氏)
河野氏は非営利団体のPRプロジェクトに3年ほど取り組んでいる。この案件はACRCのアートディレクター、コピーライター、CMプランナー、動画デザイナー、プロデューサー、デジタルクリエーティブプランナー、統合デジタルマーケティング部門のメンバー、デジタルメディアを扱うアカウントプランニング部門のメンバーなど、実にさまざまな分野のメンバーが集まってつくりあげている。
「この案件では、マスとデジタルの様々なプロが融合しながら、ブランディング、ダイレクト、フォロワーとのつながりを生み出す施策などさまざまな課題に向き合っています」(河野氏)
クリエーターとして培ってきた職人技とテクノロジーの掛け算ができるプロジェクトで、仕事の幅が広がっている実感がある。
岩崎氏はCXディレクターとして、老舗メーカーの飲料の周年リブランディングプロジェクトに注力してきた。ロングセラーブランドにおいて次の成長を作るための新しい顧客との関係性とアクションプランを設計するCXプロジェクトを立ち上げた。プランニング設計の段階では実質3人というミニマムな陣営で取り組み、仕事の領域が広がるにつれてメンバーを増やしていく。
「プロジェクトを作る時に、誰に声をかけて何をするのか。チーミングの妙で全ての化学反応が決まるところはありますね」(岩崎氏)
電通デジタルが取り組むプロジェクト自体が最先端で、その一つひとつが業界の「CX」の定義を作っていくことになる。
「今あらゆるものがCXと呼ばれてCXの定義が明確でないので、その仕事自体を本来あるべき姿にアジャストしたり、リプランさせなくてはいけないと思っています」(岩崎氏)
「緊急事態宣言下でアートやエンターテインメントが失われる」と感じていた川村氏は2020年、「Next World ExhiVision」というデジタルサイネージを使ったアートイベントをプロデュースした。プライベートではメディアアーティストとして活動する自身の知見もフルに生かした。
「社内のクリエーティブディレクターや社外のサイネージ、クリエーターなど各専門分野で活躍されている方々の協力を得て、着想から3カ月で第23回文化庁メディア芸術祭協力プロジェクトとして実施することができました」(川村氏)
実現したいアイデアがあれば、多様なスキルを持ったプロフェッショナルのチームで形にできる強みがある。
学びながら自走する組織
電通デジタルCXストラテジー2部 部長、クリエーティブストラテジストの 岩崎文美(いわさき・あやみ)氏。
社外とのコラボレーションはもちろんだが、プロジェクトを完結できるほど多種多様な人材が社内にそろっているのは、間違いなく電通デジタルの強みだ。
河野氏はかつて、デジタルに興味をもった後、やりたいデジタル領域の専門家がいないがための企画倒れを経験した。電通デジタルでは社内でデジタル領域が網羅されていて、そこに面白みを感じたという。
「ACRCにはマス出身とデジタル出身のクリエーターなどが入り交じっていて、さらにAIエンジニアもいる。そういう面白いことをカタチにできる同志がそばにいるのは、私たちの強みだと思います」(河野氏)
2021年7月に電通アイソバーと合併してからは、さらに可能性が広がったといえる。
岩崎氏は、電通アイソバーに出向したことで「自分が見てきた広告の世界は本当に一部だったんだと思わされた」と話す。旧電通アイソバーは、中途採用者の割合も多く、国籍もバラバラ、日本語が通じないメンバーもいる。本当の意味のダイバーシティの会社で、若くて優秀な人材が集まっている。
「ゼロからプロジェクトを作らなくてはいけないとなっても、ものすごい武器がどこかにいると思えることはとても頼もしいものです。互いの会社でこれまでは受けたいけど受けきれなかった案件やチャレンジしたかった案件が、合併によりできる、一緒にやろうと声をかけてもらえるので、私たちもリソースを提供できるのであれば、まずはやってみようという感じで取り組んでいます」(岩崎氏)
電通デジタルエクスペリエンスデザイン本部クリエーティブ部ユニット2クリエーティブディレクター・クリエーティブテクノロジストの川村健一(かわむら・けんいち)氏。
電通デジタルでは誰もが進化を続けている。事例のシェアが行われる事例会など学ぶ機会が常にあり、社内のSlack上でも常に教え合う空気があり、それがまた信頼関係につながっている。
「学びながら自走する組織なんですよね。みんなが得意分野を持ったうえで、それにプラスして、これまでとは異なる新しい空気を手に入れようと話し合っています。二刀流、三刀流になろうねと」(川村氏)
「私、相談するのは若手社員ばっかりなんですよ。若い社員が先生みたいな感じがすごくいいなと思っています。縦社会じゃないんです。フラットなんですよね」(河野氏)
そんな組織で求める人材とはどんな人なのか。最後に、一緒に働きたい人材像を聞いてみた。
「コミュニケーション力があって、専門性があって、オープンマインドでいてくれる人」(大木氏)
「デジタルにおける専門性をもっていて、クリエーティブが好きな人」(河野氏)
「電通グループ、と聞くといままでは“陽キャの人”ばかりと思っていたけど、電通デジタルには実は語れる“沼”の部分をもったキャラの人が多いので、そういう方にこそ自分が楽しめる場所を見つけて欲しいです」(岩崎氏)
「熱量を持って語れる領域がある人。固定観念に囚われない自由な発想で『あるべき姿』を模索し、実現していくことが求められる仕事です。とにかく、『夢中になって取り組んでいる何か』がある人には、ぜひチャレンジしてもらいたいですね」(川村氏)
共通するのは高い「専門性」があること。得意分野を持った個人と、互いへのリスペクト、そこから学び合う姿勢が組織を強くしていく。