全盲のデジタル庁職員たちが戦う理由。「字が読めなくなってしまったころ、人材募集を知りました」

リモートワークでデジタル庁で働く和田浩一さん。

リモートワークでデジタル庁で働く和田浩一さん。和田さんは目の難病で、中学生の頃から次第に視力が低下していった。

提供:和田さん

「ネットで申込みをするとき、文字を読み上げるスクリーンリーダーを使って氏名や住所を入力します。でも最後のボタンが、イラストや画像になっていることがある。その場合、画像を読み上げられず、いつまでも確定ボタンを押せないこともある」——(デジタル庁・和田浩一さん)

行政のウェブサイトを、使いにくく感じたことはありませんか?

デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性が叫ばれるなか、使いやすいウェブサイトを作成することは、民間企業だけでなく、国や地方自治体にとっても重要性が増しています。

特に公的な機関ほど欠かせないのが、障がい者や高齢者にとっても使いやすいという視点です。

デジタル庁には、ウェブ上で提供されている情報やサービスを、誰もが利用しやすく設計する「ウェブアクセシビリティ」を推進するチームがあります。このチームで働く3人のうち2人は視覚障がいがあります。

連載3回目は、自身の障がいを強みに変えて、ウェブアクセシビリティ向上のために働く2人を取材しました。

大学卒業後、ウェブサイトのコンサルに

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