Ralph Lauren x Zepeto
- 28歳のカナダ人女性がバーチャルファッションをメタバースで販売し、数十万ドル以上を稼いでいるとBBCが報じた。
- アバター用ファッションのデザイナー、モニカ・ルイーズはアジア最大のメタバースのプラットフォーム、Zepetoで収益を上げている。
- BBCによると、Zepetoでは16億点以上のアイテムが販売されている。
グッチやラルフローレンなどの高級ブランドがメタバースに参入する一方、メタバースは個人クリエイターにも門戸を開いている。その事例として、BBCがアジア最大のメタバース・プラットフォームで大金を稼いでいる28歳のファッションデザイナーを紹介した。
韓国のファッションメタバース「Zepeto」は25億人近くのユーザーを有し、ユーザーはアバター、つまりデジタルの分身を作成できる。だがアバターには服が必要で、Zepetoでは16億点以上のバーチャルファッションが販売されていると、BBCは報じている。
同プラットフォームで最も有名なユーザーの一人が、Monica Quinの名前で知られる、バーチャルファッションをデザイン・販売しているカナダ人女性、モニカ・ルイーズ(Monica Louise)だ。
BBCは2021年12月23日、メタバースに関する幅広い話題を紹介する記事の中でルイーズを取り上げ、Zepetoのアバターで「6桁の金額を稼いでいる」と紹介した。
ルイーズのドレス、トップスなどは「zem」と呼ばれるZepetoの通貨で販売され、1点あたり1zemから5zemだ。Zepetoのユーザーはzemを現実社会のお金で購入し、クリエイターは5000zemの売り上げごとに、106ドル(約1万2200円)を受け取ることができる。
「現実には着れないような服もあるが、デジタルの世界なら全部買える」と、ルイーズはBBCに語った。
「それこそが、私がここにのめり込む大きな要因だと思う」
Zepetoは3年前にサービスを開始し、2021年11月にはソフトバンクが主導する資金調達ラウンドで10億ドル(約1148億円)の評価を得た。BTSが所属する韓国のエンターテインメント企業のハイブ(HYBE)も投資家となり、約4100万ドル(約47億円)を出資している。
ユーザーの約70%はティーンエイジャーを含む女性だ。最高戦略責任者(CSO)のルディ・リー(Rudy Lee)は、Zepetoは多数のユーザーにとって初のソーシャルネットワークだと述べている。
Zepetoは、ラルフローレンとグッチのファッションをデジタル上で表現するパートナーシップを結んでいる。そしてファッションはメタバースの別の場所でも、注目されている。ディセントランド(Decentraland)で、ファッション地区内のバーチャルの土地が240万ドル(約2億7600万円)で落札されたのだ。
「ファッション地区の土地の購入は、1800年代にマンハッタンの5番街の土地を購入するようなもので、ロデオドライブの開発などと同じだと思う」と、メタバースグループ(Metaverse Group)のCEO、ローン・シュガーマン(Lorne Sugarman)は11月の同社の土地購入についてInsiderに語った。
[原文:A 28-year-old on Asia's top metaverse platform makes six figures as a virtual fashion influencer]
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)