日本のスポーツが成長産業になるために必要なこと

メットライフドーム

提供:パナソニック エレクトリックワークス社

2017年、文部科学省のスポーツ庁が第2期「スポーツ基本計画」を策定した。これは、スポーツ参画人口を拡大し、一億総スポーツ社会を実現しようというもので、スポーツ実施率の向上やビジネスパーソン・無関心層へのアプローチ、女性の活躍促進、健康寿命の延伸に加え、スポーツの成長産業化、スポーツを通じた地域活性化などに対して、数値目標と具体的な施策がまとめられている。

このスポーツ基本計画を推し進めるにあたり、日本のスポーツ界にはひとつの大きな課題が存在する。それが「アマチュアリズム」だ。

アマチュアリズムから脱却する必要性

アマチュアリズムとは、「スポーツをするものはアマチュアでなくてはならない」という考え方。金のためにスポーツをするのは悪、というものだ。

パナソニック エレクトリックワークス社 マーケティング本部 スポーツビジネス推進部部長の宮本勝文氏は、日本にはまだまだアマチュアリズムを美化する風土が根強く残っており、日本のスポーツ界を盛り上げるためには、このアマチュアリズムからの脱却が必須だと語る。

宮本勝文(みやもと・かつふみ)氏/パナソニック エレクトリックワークス社 マーケティング本部 スポーツビジネス推進部部長。

宮本勝文(みやもと・かつふみ)氏/パナソニック エレクトリックワークス社 マーケティング本部 スポーツビジネス推進部部長。1966年、大阪府生まれ。同志社大学を卒業後、1988年に三洋電機に入社。ラグビー日本代表として、第1回・2回ワールドカップに出場し、三洋電機ワイルドナイツ監督(現 埼玉パナソニックワイルドナイツ)や、同志社大学ラグビー部監督を歴任。現役引退後は社業に邁進し、三洋電機の執行役員やパナソニック・ライティング・ヨーロッパ社長などの経歴を経て、2020年より、現職。

「アマチュアスポーツはまだまだ『我慢せい』というスポーツ根性なところも散見されます。一方で、プロスポーツにはエンタメ性や運営、収益拡大につながるような提案が必要です」(宮本氏)

スポーツに向き合ってきたからできるパナソニックならではの貢献

スポーツ庁のスポーツ基本計画では、スポーツ市場規模を2025年までに15兆円へ拡大する目標を掲げている。具体的には、スポーツスタジアムアリーナ改革、スポーツ系人材の育成・活用、新たなスポーツビジネスの創出・拡大などが含まれる。

Jリーグのガンバ大阪、バレーボールのパナソニックパンサーズ、ラグビーの埼玉パナソニックワイルドナイツなど、多くのスポーツチームを運営するパナソニックの意気込みについて宮本氏はこう語る。

「スポーツチームを有し、スポーツに向き合ってきた弊社は、スタジアム・アリーナ改革や新たなスポーツビジネスの創出・拡大に貢献できる会社だと自負しており、15兆円という目標を絵に描いた餅にしないようにしていきたい」(宮本氏)

宮本氏の語る意気込みを実現するために、パナソニック エレクトリックワークス社はどのようなソリューションを用意しているのだろうか。

照明

提供:パナソニック エレクトリックワークス社

スポーツ施設の内部演出においては、照明と映像、音響の総合演出により、これまで競技者メインだったアリーナやスタジアムを、観客がより楽しめる空間にするとともに、競技者がより競技に集中できるような取り組みを推進。競技者がまぶしくない照明器具の開発や、映像と音響とリンクさせたエンターテインメント性の高い演出をすることで、スポーツファンだけではなく、ライトなファン層にも楽しんでもらえるような提案を行っている。

東京・天王洲で行われた「光演出のクラウドによる自動変換」の実証実験の様子。和太鼓の音にあわせて自動で照明演出プログラムを生成し、ステージ上の照明、橋梁ライトアップ、デッキ歩行照明などの色が変わっていく。

東京・天王洲で行われた「光演出のクラウドによる自動変換」の実証実験の様子。和太鼓の音にあわせて自動で照明演出プログラムを生成し、ステージ上の照明、橋梁ライトアップ、デッキ歩行照明などの色が変わっていく。

提供:パナソニック エレクトリックワークス社

街演出に関しても最先端の技術を開発。「光演出のクラウドによる自動変換」は、パナソニックのクラウド技術「パナソニッククラウド」を使い、太鼓などの楽器の音をクラウドで自動的に照明の色や明暗に連動させるというもの。これにより、コンサート会場での照明がよりダイナミックになるだけではなく、同時に会場の外のライティングも操れることになる。アリーナの中と外をシームレスにエンタメ空間にできるのだ。

演出

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また、「アフォーダンスライティング」の開発も進めている。これは、照明の光の動きや明暗、色などの変化により、人の行動に働きかけるというもの。声や動作で人を誘導するのではなく、動的な光で回遊や滞留などの誘導を行うもの。イベント運営者側には光の演出という形で観客に意思を伝達できるだけでなく、観客側は非日常の楽しさ、または心地よさというものを与えられる。

パナソニックが行う事業内容は、大きく分けて3つ。「リカーリングビジネス」「アリーナ・スタジアムへのアプローチ」「アマチュア学生スポーツのLED化推進」だ。

リカーリングビジネスは、先述のパナソニッククラウドを活用し、データを使ってデジタルマーケティング支援を行い、チーム運営の利益の向上を図るもの。

アリーナ・スタジアムへのアプローチでは、新規にアリーナやスタジアムを建設または改修を検討しているチーム運営会社に、パナソニックが総合的な提案をしていく。これに伴い、パナソニックはアリーナ用の照明でFIBA(国際バスケットボール連盟)の認証を取得。アリーナ・スタジアムの照明では海外メーカーの知名度が高いが、FIBA認証となったことでパナソニックの照明がFIBA主催の試合会場で使われていくことになる。

アマチュア学生スポーツのLED化推進は、HIDランプの生産停止や省エネ化という流れのなか、大学やアマチュアのスポーツクラブのLED化を進めていくというもの。宮本氏によれば「LED化をしているところもあるが、スポーツに適していない照明設備が散見されている」そうだ。

単にLED化すればいいというわけではなく、競技者がまぶしくなく、ボールなどを見失わない、スポーツに適したLEDを導入することがアマチュアスポーツの活性化につながる。

加えて、「光漏れ」の問題もあるという。野球場やサッカー場などの夜間照明が周囲に漏れてしまう光害が問題視されることもあるため、効率的に競技スペースだけを照らし、周囲に光が漏れないようにする必要がある。

多くのスポーツ施設への設置を行ってきたパナソニックでは、光害に対するノウハウを多く蓄積している。このノウハウを用いた設備を整えることや、まぶしさを低減する照明の開発・展開も重要なソリューションなのだ。

「ファンが喜ぶ」から始まる好循環こそがスポーツを発展させる

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提供:パナソニック エレクトリックワークス社

パナソニック エレクトリックワークス社としては、スポーツに関する事業を通じて、どのような社会を実現したいと思っているのだろうか。

「最初に勝利が来て、勝てば客が増えて、増えれば売上が増加して、売上が伸びれば強いチームができるというのが旧来の考え方。これからのスポーツのあり方は、勝てばいいではなく、ファンやファンでない方をどう喜ばせるか。我々はファンエンゲージメントを高めるというところに注力しようとしています。

ファンの方が喜んで、また来たい、誰かを連れてきたいと思う。それによって売上が増加して市場が大きくなり、より資金が増加して、チームが強化され、アリーナや周辺への設備投資が行えて、非日常を提供できるようになる。それによってチームが勝利し、コンテンツが発展していく、そういう好循環に貢献していきたい」(宮本氏)

プロスポーツがこれまでのアマチュアリズムから脱却し、地域と密着した持続性のある活動をしていくために。パナソニックはスポーツ界の未来を見据えたビジネスを展開しようとしているのだ。


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