マイケル・コックバーンは2016年にDesanaを設立した。
Desana
- Desanaのマイケル・コックバーンCEOは、キャリアに関する重要な決断をするときには、「自分が死の床にいることを想像してほしい」とアドバイスをした。
- コックバーン自身もこの方法でいい選択ができるようになったとBBCに語っている。
- 彼はこの方法によって何が重要なのか、何をしなかったら後悔するかを学べたとInsiderに語った。
もしあなたが自分のキャリアをどうするか悩んでいるのなら、このCEOは90歳の自分の視点からアプローチすることを勧めている。
スコットランドにあるオフィススペースのスタートアップ企業、DesanaのCEO、マイケル・コックバーン(Michael Cockburn)は、BBCの「CEO Secrets」シリーズのインタビューで、彼のキャリアの初期に役立ったことのひとつは、90歳の自分が死の床にいる気持ちになり、決断を下すことだと話した。
30歳のコックバーンは大工としてキャリアをスタートさせ、それはそれで楽しかったがこれだけでは後悔するかもしれないと考えた。
見習い期間の終了後、彼は19歳でビジネスをスタートした。このとき彼は自分の考えを追求してもいいのだと心が開けたと話している。
「小さなコンサルタント業を営みながら、自宅で仕事をし、それが嫌になったことがDesanaを始めるきっかけになった」
コックバーンは、2016年にエジンバラでDesanaを共同設立した。Desanaの開発するアプリは、コワーキングスペースと提携しており、働く人が好きな場所のワーキングスペースを予約できる。2021年、同社は業務拡大のために400万ドル(約4億6400万円)の資金を獲得した。
自分の決断がもたらす可能性のある結果にとらわれがちだが、未来の自分の視点で考えることによって、自分にとって何が大切であるのか、より深く考えることができるようになったとコックバーンはInsiderに語った。これによって「やらなかったら後悔すること」を明確にすることもできたという。
「辛いかもしれないし、怖いかもしれないが、やらなければ本当に後悔する。誰もが過去にやらなかったこと、リスクを取らなかったことを考えた経験があると思う」
キャリアコーチやコンサルタントは、キャリアや人生の目標を達成するためのテクニックとして、未来の自分の視点から決断を下すことをよく勧めている。
企業が詳細な「プレモータム(起こりうる失敗とその可能性を事前に予測するリスクマネジメント)」を行って潜在的なコストと利益を比較検討するように、「予想される後知恵(prospective hindsight)」とも呼ばれるこの手法は、人々が目標達成のために必要なステップを明確するのに役立つ。
作家のティム・フェリス(Tim Ferriss)は、「フィアー・セッティング(fear-setting:恐怖の設定)」を実践している。これは目標、潜在的な問題、解決策という3つのプロセスを事前に綿密に計画する技法だ。
コックバーンは、意思決定へのアプローチについてさらに一般的なアドバイスをした。「自分にとって何が大切なのかを考えてほしい」と彼はInsiderに語った。
「何か大きくて面白いものを作ったり、気になることを変えたり、夢中である何かをするのであれば、恐怖心に負けてはいけない」とコックバーンは付け加えている。
[原文:This CEO has a tip for planning your career: make decisions as if you're on your deathbed]
(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)