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- 生産性を高める秘訣のひとつに、「2分以内にできる仕事はすぐにやる」というものがある。
- 筆者はこの方法を1週間実践し、本当に仕事の生産性が高まるかどうか試してみた。
- その結果、この方法はストレスをコントロールし、より重要なことに時間とエネルギーを振り向けるという点で、驚くほど役に立った。
新年を迎え、多くの人が新たな決意で目標に取り組んでいるだろう。
筆者もその1人で、最近、目標に向かってより早く前進するために、生産性を高める方法を探していた。そうして見つけたのが「2分ルール」。「2分以内に終わる仕事であれば、すぐにやるべき」というものだ。
以前から聞いたことはあったが、試したことはなかったので、1週間やってみることにした。
この実験をする前は、後でやろうと思っている細々とした仕事を、単に頭の中でリストアップしておくことが多かった。特に難しいことや時間のかかることはないが、それらはすぐに増えるため、押しつぶされそうに感じることもあった。
朝一番の仕事は、メールのチェック、メッセージの返信、外出中に読み損ねた書類の読み直し、電話でのスケジュール調整など、短い時間ですむ内容が多い。2分ルールに従って、それらをすばやく処理したことで、細々とした小さな仕事であっても数多くこなせば、生産性の向上を感じられることがわかった。そしてこの効率性を維持しようとやる気がわき、しかもそれは1日中続いた。
また、後でやろうと思っているタスクを覚える必要がなくなった。頭に入ってきても、2分後には消すことができるからだ。その結果、ストレスが軽減され、精神的な余裕とエネルギー、そして脳のパワーを、より重要なことのために使うことができるようになった。
ただし、乗り越えるべきハードルもある。この新しい方法に慣れることだ。
2分ルールは、私がよく使う「アイゼンハワー・マトリクス」などの時間管理術とは大きく異なる。アイゼンハワーによるこの有名な手法は、物事を緊急かどうか、重要かどうかに分類し、緊急かつ重要なことだけをすぐにやるというものだ。この1週間、2分ルールですぐにやったことの多くが、普段、私がよく使うこの時間管理法ではすぐにやらないことに分類されていたので、多少の調整が必要だった。
2分ルールが全体的に見て非常に効果的だったのは、うれしい驚きだった。
1日の最初の30分で達成感を得ることで、残りの時間を順調に過ごすことができた。2分ルールでちょっとした不便も生じるが、それによって物事が片付き、肩の荷が下りて心が晴れやかになることのメリットの方が上回った。
たった1週間という短い期間でこのような効果が得られたことに満足している。これから先もずっとこの方法を日課にしていこうと思う。
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)