キャンピングカーの未来もEV…約850万円のベンツEQVキャンプ仕様を見てみよう

• メルセデス・ベンツ・スイスとスイスの車載機器メーカーが、電動バンをキャンピングカーに変身させた。
• メルセデス・ベンツEQVをベースにした、ベッド、キッチン、ポップアップルーフなど完全な改造が施されたキャンピングカーの価格は約7万5600ドルから。
• メルセデス・ベンツは、キャンピングカー市場は電動化するだろうと述べている。

環境意識の高いキャンピングカー愛好者がついに未来の車両を手に入れることになる。メルセデス・ベンツ（Mercedes-Benz）は、自社の電気自動車であるEQVを車輪のついた小さな家に変身させた

電動キャンピングカー市場では、認知度の高い有名企業による競争力の高い車はまだ現れていない

メルセデス・ベンツは今、車載機器メーカーのソルティモ（Sortimo）の協力を得てこの分野のテストをしているところだ

2社は共同で、メルセデス・ベンツのEQVをベッド、キッチン、ポップアップルーフのある車輪のついた小さな家に変身させた

｢キャンピングカーも、未来は電気自動車だ｣と、メルセデス・ベンツ・バン（MercedesBenz Vans）のセールス＆マーケティング責任者のクラウス・レークグラー（Klaus Rehkugler）はプレスリリースで述べている

Source: Daimler

キャンピングカー市場で、メルセデス・ベンツはすでに強い存在感を示している

メルセデス・ベンツの商用バン、スプリンター（Sprinter）は、フォード・トランジット（Ford Transit）やダッジ（Dodge）のラム・プロマスター（Ram Promaster）と並び、DIYでキャンピングカーを改造する人や改造業者に愛されてきた

そしてメルセデス・ベンツではすでにキャンピングカー仕様のマルコポーロ（Marco Polo）を販売している

Source: Insider

しかし今、同社はキャンプ向けの電気自動車市場を開拓しようとしている

EQV300の航続距離は326kmから363kmで、EQV250は212km～236kmであることから、このバンとその新しいキャンピングカーバージョンは比較的近場のキャンプに適していると言える

Source: Daimler 

｢ソルティモはメルセデス・ベンツ・スイスと共同でこのコンセプトカーを作り上げた｣とソルティモのマーケティング・スペシャリスト、ロジャー・モシマン（Roger Mosimann）はInsiderにメールで述べている

今のところ、このコンバージョンはソルティモ・スイス経由でのみ購入可能だ

ソルティモはドイツのメルセデス・ベンツ向けに2台目の試作車を完成させたばかりで、現在3台目の試作に取り掛かっているところだ

このコンバージョンによってEQVが大きなキャンピングカーになるわけではないが、それでも2つの｢部屋｣を使えるようになる。ベッドと荷物を収納できるキッチンだ。

Source: Daimler 

後部に伸ばして使用するキッチンには、シンク、2口のガスコンロ、冷蔵庫、調理器具やカトラリーを収納する引出しが備えられている

このEQVでは寝る場所で食事をすることになる。折りたたみ式のベッドが、キッチンユニットの上に設置されている

USBポート、補助照明、回転可能な運転席と助手席、後部窓のプライバシーガラスなどの設備もある

このような追加機能の電力を補うため、ソーラーパネルを2枚設置している

オプションで天井を高くするポップアップルーフを装備することも可能だ

ベース車両のEQVの価格はドイツでは約6万4800ドル（約740万円）だ

ソルティモによる改装は、ポップアップルーフ付きが約1万800ドル（約123万円）で、ポップアップルーフ無しは5180ドル（約60万円）からになるとメルセデス・ベンツ・バンの広報担当のダイアナ・ボッシュ（Diana Boch）はInsiderに語っている

つまり、このEQVのキャンピングカーはベッド、キッチン、ポップアップルーフを組み合わせても約7万5600ドル（約858万）で、エアストリーム（Airstream）やジェイコ（Jayco）といったメーカーがスプリンターを改造した20万ドル（約2200万円）を超えるようなキャンピングカーよりも安い価格で手に入れることができる

Source: Insider (1) (2)

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［原文： Mercedes-Benz turned its fully electric van into a $75,600 camper RV with a pop-up roof — see inside］

（翻訳：大場真由子、編集：Toshihiko Inoue）