McDonald's
- マクドナルドがソーシャルメディアで話題になったメニューを公式メニューに導入する。
- あるアナリストは、オペレーションの複雑さを増すことなくメニューを拡張する賢い方法だと評価している。
- 同社はパンデミックが始まった頃にメニューを簡素化している。
米マクドナルド(McDonald)は、2022年1月31日から 「メニューハック」 を店舗で注文できるようになると発表した。あるアナリストは、これは賢いビジネスだと評価している。
同社は、既存のメニューを組み合わせて作る4種類の 「ハック」 商品を販売する。
卵入りのソーセージマックマフィンにハッシュブラウンを挟んだ「ハッシュブラウン・マックマフィン」、ダブル・チーズバーガーにチキンマックナゲットを入れた「クランキー・マックダブル」、ダブルチーズバーガーにフィレオフィッシュを入れた「サーフ&ターフ」、ビッグマックとマックチキンとフィレオフィッシュを重ねた「ランド、エア&シー」の4つだ。
カリノフスキー・エクイティ・リサーチ(Karinowski Equity Research)のマーク・カリノフスキー(Mark Kalinowski)CEOはInsiderに、これらのハックをメニューに加えることは「実に賢明だ」と語っている。すべての材料はすでにメニューにあるため、従業員にとって労力や作業の複雑さが増すことはない。マクドナルドは、メニューハックを自分で組み立てるよう顧客に求めているので、新しいメニューについて従業員を訓練する必要もない。
「マクドナルドには誰もが知っているメニューがあるのだから、少し遊び心のあるものも作ってもいいのではないだろうか」とカリノフスキーはInsiderに語った。今回の発表で、マクドナルドは実際に新しいものを導入することなく、新メニューによる興奮と注目を得ることができた。しかも、そのための経費は必要ない。
マクドナルドが推進する「メニューハック」は、同チェーンのパンデミックに対応したメニューポリシーの延長線上にあるものだ。2020年、同社は売れ行きのよくないメニューをいくつかカットし、「朝マック」の終日販売をやめた。メニューの縮小は「キッチンとクルーのオペレーションを簡素化するため」と、マクドナルドは当時、Insiderに語っている。メニューハックは複雑なオペレーションやアイテムを追加することなく、メニューを拡張するものだ。
また、この動きは、現在進行中の「カスタマイズ・ブーム」に乗ったものでもあると、カリノフスキーはInsiderに語った。チポトレ(Chipotle)やスターバックス(Starbucks)など、カスタマイズを売りにするチェーンが好業績なので、マクドナルドもそれに乗るというわけだ。マクドナルドのカスタマイズはソーシャルメディア上のアイデアから生まれているため、若者文化との関連を保つことができるともカリノフスキーは述べた。
カリノフスキーによると、マクドナルドは以前、オーストラリアでメニューハックを注文できるようにする実験を行ったことがあるという。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)