ニール・ヤングは、ジョー・ローガンのポッドキャストがCOVID-19に関する誤った主張を宣伝しているとして、自身の楽曲をスポティファイから削除するように求めた。
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- WHOのテドロス事務局長は、COVID-19についての誤情報をめぐってスポティファイに抗議した歌手のニール・ヤングに感謝した。
- ヤングは、自分の音楽とポッドキャスト「The Joe Rogan Experience」のどちらかを選ぶようスポティファイに要求していた。
- このポッドキャストのいくつかのエピソードは、COVID-19に関する誤った主張を展開していた。
2021年1月27日、世界保健機関(WHO)のトップは、歌手のニール・ヤング(Neil Young)が、スポティファイ(Spotify)で有名なポッドキャストによるCOVID-19の誤情報に抗議して、彼の音楽を削除するように求めたことを称賛した。
「ニール・ヤングさん、COVID-19のワクチンをめぐる誤情報や不正確な情報に立ち向かってくれてありがとう」と、WHO事務局長のテドロス・アダノム・ゲブレイェソス(Dr. Tedros Adhanom Ghebreyesus)はツイートした。
「行政も民間も、特にSNS、メディア、個人、つまり我々は皆、このパンデミックとインフォデミックを終わらせるために果たすべき役割がある」と書き、ヤングの決断を報じたローリングストーン(Rolling Stone)誌の記事を再掲載した。
ヤングは1月25日、自身のマネージャーとワーナー・レコードの役員に宛てて、自分の曲をスポティファイから削除するよう要求する公開書簡(現在は削除されている)を書いた。
ローリングストーン誌によると、このカナダ系アメリカ人ミュージシャンは、「スポティファイがワクチンに関する誤った情報を広めており、それを信じた人々が死に至る可能性があるからだ」としている。
彼はCOVID-19の誤った情報を広めているポッドキャストの1つとして、「The Joe Rogan Experience(ジョー・ローガン・エクスペリエンス)」を挙げ、「彼らはローガンかヤングを選ぶことができる。両方ではない」と書簡に書いている。
1月初め、ローガンのエピソードの1つが公開された後、270人以上の医療従事者、科学者、教育者がスポティファイに公開書簡を送り、ポッドキャストの新型コロナウイルス感染症に関する誤情報を取り締まるように求めた。
27日、スポティファイはヤングの音楽をプラットフォームから削除したと述べ、ミュージシャンの決断を残念に思うが、「すぐに彼を再び迎え入れることができる」ことを望むと付け加えた。
テドロス事務局長は、マスクやワクチンなどについての誤報拡散について、2021年4月に「インフォデミック対策は、公衆衛生対策と同様に命を救うために不可欠だ」と発言している。
そして「COVID-19を克服するためには、科学とエビデンスに対する国民の信頼が不可欠だ」とも述べている。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)